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《ネタバレ》 正直、例のフラタニティ・ソロリティとかって要素についての理解が全く無かったので、その辺のワケの分からなさがある種のコメディ風=ボケっぽく見えていたコト(⇒「全ギリシャ会議」とかってヤツに関しては最初ホントにボケかと思った)を差っ引くと、観終わると更に「単なるコメディじゃない」って感覚にもなるとゆーか、本質的には相当にマジメな方の=ごく真剣でシリアスな何らかの「叫び」がその根幹に存在している…て作品だと思うのですね。モチロン、また相当に極端なカリカチュアの集合(によるコメディ)だとは思うのですし、だから見た目ダケ・彼らの振舞いの上っ面ダケを観ていても全然クスクス出来てゆく様なコトではあるのですが、何つーか他のこーいう系(⇒例えば同時代の『ポーキーズ』とか)に比べても、ネガティブな方の言い方をするなら諸々と実に「ジメっとしてる…」みたいな感じなのですよね。
ただ、重ねてそこそこコメディとしても楽しく観れたのではありますが、だからこそ+今ならば尚更、その「叫び」に対する共感とゆーのは当時より遥かに容易に為っている…という感覚もまた非常に強力なのです。それこそ、私なんか絶対にこんな価値観の蔓延ってた時代のアメリカに生まれなくて好かったな…とつくづくホッとしたとゆーか、こんなんだから当時のアメリカはダメダメだったんだよ!とマデ思えたと言いますかね(⇒まあ別に日本含む他の国がより好かったってコトでもねーとは思います)。また何となく正直、コレこそ今にこそ観直すべき青春コメディなのではねーかと思った…てのが、今作を観ての結論的な感想なのでありまして、個人的には意外なホドにスゴく観て好かったって感覚ですら居ますよね。 惜しむらくは、チープな青春コメディとしての建付けもあってか、そのカリカチュアの一部には少しやり過ぎ=今般では最早許されないレベルの、諸々の「差別とも捉えられ兼ねない描写」も含まれていて、それがちょっと頭の痛いトコロではあります(この日本でソコまで普及していないのもズバリ、登場するナード日本人のそーいう描写の所為だとは思えますし)。それでもあくまで個人的には、もう少しダケは普及しても・アクセスが容易になっても好いであろう作品には思えるのですケドね。 ※余談:要は今作って、今となっては大流行中の「多様性がテーマ」って作品だと思うのでして、そして作中にもかなり雑多なソレが出てくる中でも、少なくとも他のソレを否定する・傷つける様な在り方をしないのであればダレがドレのどーであっても別にイイじゃない!というメッセージ自体は、ジェネラルにしっかりと伝わって来る…てのが(作品としての)いちばんイイ所だとも思うのですね。がしかし、更に思考を一歩前に進めて(とゆーか自分自身の大学時代を振り返って)その多様性を受容するという大前提に立った上でも、それでも他方で非常にプリミティブな次元において何らか「共通言語」を持っておくとゆーのもまた大事なのではねーかな…とは思ったのですね⇒また要は、今作はナードの勝利を描いてはいるケドも、それは唯々「オタク」に為ってゆけば・凝り固まってゆけば好い…なんてコトではねーのだ、と。その「共通言語」って、例えば作中では「音楽」とか「恋愛」とか、或いは「酒」とかだった様には思えてるのですが、最近だとこれらって、ソコまで共通言語として機能するかな?みたいな感覚もワリと強烈に在ったりもして(⇒仕事で所謂「Z世代」と絡むとホントにそう思わされる)、まずはやはりジェネレーションギャップを感じると同時に、そもそも今ってそーいうのってあるのかな?(⇒それが無いとしたら実はそれこそが…)みたいに思えたりもしましたよね。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-03-09 12:05:28)
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