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《ネタバレ》 姉妹作『この空の花』に引き続いてややファンタジックな内容も含みつつ、製作当時の社会情勢の描き出しと反戦への強いメッセージを備えるのもまた同様である。意図的に(あるいは予算的な都合で)比較的「簡易」なCGで背景と俳優の演技を合成する場面を多用するなど、演出の独特さも前作から引き継いでおり、これまたユニークでまま面白い空気感になっている作品でもある。加えて、とにかく今作は台詞の量がのっけから膨大であり、特に中盤までは早口の台詞の洪水が引っ切り無しに押し寄せる…てな感じでもあって正直ちょっと面喰らったのもまた事実である。結論、コレも「合わない人には合わない」方の映画なのは間違いないか、とも(個人的にも、アレほどの言葉の奔流をこれだけの長時間すべて聴き漏らさない、とゆーのはもう無理かと)。
内容(=テーマ的なモノ)は、家族(あるいはそれに類する人々)の人生・命・記憶の「繋がり」を描き出すコトだろうか。ただし、その中核たる主人公の品川徹の人生にはとにかく戦争が暗い影を落としており、そのこと自体から発せられるメッセージとゆーのもまたテーマと並んで本作のメインディッシュとなっている(と言わざるを得ない)という感じでもある。率直に、その部分のストーリーと、それを「語る」品川徹の朗読的な演技こそが個人的には最大の見せ場であったと思うのだし、これも率直にそれ以外の諸々はもはや中々に幻想的とでもゆーか雰囲気映画的なナニかだった…とも感じられたのですね。重ねて、2時間経過した頃から「語り」始まる品川徹の過去のお話が一番面白かったですね。全体としても決して観た感じの印象は悪くはない…のですケドも。 【Yuki2Invy】さん [DVD(邦画)] 6点(2022-03-14 16:56:16)
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