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《ネタバレ》 「茶道とは何か」を垣間見せてくれるような映画と言うべきか。
凡そ「道」と名に付くものにおいて、その本質的な目的は精神修養、つまり稽古・修行を通して人間として成長し、高みに登ることにこそあると言える。茶道においては、茶を美味しく味わうための技術、および客を美しく洗練された所作で持て成すための作法の習得は実は芸道のほんの足掛かりに過ぎず、その先により繊細で深い感性(それはある種「人間性」と言ってもよいものであるが)を養うことこそが、「道」としての茶道を修める主眼に他ならない。 メインシナリオにおいて、薄皮を貼り重ねていくかのように緩やかに成長していく黒木華はそれを見事に体現している。本作の彼女は、添え物度の高い薄目の主展開運びをほぼその演技力一つでモノにしており、演技面でも出色の出来だと思う。そして、稽古には厳しいがユーモアと人間味の有る「本物の」茶道の先生にしか見えない樹木希林は正に驚愕の出来映え。作中24年間全く老けないのも含めて。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 8点(2019-11-15 23:43:40)(良:1票)
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