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アルキメデスの大戦 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 アルキメデスの大戦
製作国
上映時間130分
劇場公開日 2019-07-26
ジャンルドラマ,戦争もの,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 一人の天才の活躍を描く(ある種のよくある)ヒーロー映画だが、題材の着眼点は相当にユニーク。そして、頭脳明晰(決して頭でっかちという訳でなく、状況に応じて柔軟に行動できる本当に「頭の良い」タイプ)、愚直なまでに実直、かつ剛毅果断な主人公は、軍隊嫌いとか抜かしつつも非常に軍人向きなキャラクターで、話によく合っていた(もちろん菅田将暉の演技も、有能さ&変人ぶり&青臭さと熱さを兼ね備えた素晴らしい出来だった)。

ただ彼も、真にこの騒動の本質を最初から見抜いていた訳では無く、そのことを最終対決の真っ最中に(今まで尽力した見積の計算など無意味だったという衝撃的な事実という形で)思い知らされることになる。戦艦と空母のどちらがより国益に寄与するかが問題なのに、実は誰もそのことについて論じていないという意味不明な会議ではあるのだが、空母陣営も別に空母がより優れていると証明している訳ではないのは戦艦陣営と同じなのだよね。その意味では、実は戦艦の設計に欠陥がありましたという決着は「それを言っちゃあ始まらねーよ」なヒドい取って付けだとも言える。

しかし、だから逆に、ラストはとてもよく出来たドンデン返しだと思う。そりゃそうだ、空母にしとけば戦争を回避できるというのは、山本五十六の真っ赤な嘘だったのだから。

観終わってよく咀嚼すると、対決以降の展開は妙に複雑によく出来ているように感じる(「妙に」と言いたいのは、一見は大和建造の史実との整合性をとるためのコジツケにも見えるからだ)。加えて、観ている最中はそこら辺のイマイチ理解が追い付かない点を感じさせない程に、演技の出来の方が素晴らしい(大体みんな良いのだが、とにかく田中泯が圧巻)。前半の実は意味の無かった見積作業も、結構分かり易くテンポも良くまずまず面白く観れるのは確か(菅田くんと柄本佑の掛け合いも相性抜群)。

ちょっと主人公が万能すぎる点と、前述の取って付けな決着がやや残念だが、総合的にはかなり面白い映画だったと思う。
Yuki2Invyさん [インターネット(邦画)] 7点(2020-01-26 02:06:28)
その他情報
作品のレビュー数 52件
作品の平均点 6.54点
作品の点数分布
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335.77%
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61121.15%
72242.31%
8815.38%
923.85%
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作品の標準偏差 1.34
このレビューの偏差値 52.58
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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