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窮鼠はチーズの夢を見る のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 窮鼠はチーズの夢を見る
製作国
上映時間130分
劇場公開日 2020-09-11
ジャンルドラマ,ラブストーリー,同性愛もの,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 なんつーか、最近とみに思うのが、ゲイの恋愛映画って「妙に」面白いな…と。こないだ観た『ブロークバック・マウンテン』なんて、あまりに面白すぎて「面白かった」以外の感想が出て来なかった故に、も~レビューが書けなかった…という次第で。?ナンでですかね、思うにどーも、感情移入の取っ掛かり…とかってのが少し異なってくるとでも言いましょーか。所謂「ノンケ」の男女の恋愛事象においてはコレもノンケな私だと、どーしたってその「男」の側からしか恋愛のアレコレを見ない・考えない(=ハナから他方の「女性」の側の恋愛的思考を「理解できる」と思って見ようとしない)というコトかな…なんて。そしてソレが「男同士(に見える二人)」になった瞬間、ソレだけでより多面的な感情移入(=全方位への共感)が出来る…ので、結果妙に面白かったり(部分的に)メチャ新鮮だったり…てなコトかな、とも思われたり。

結局、ごく実直にニュートラルな視点を保とうと意識してさえ、如何に私が視覚情報由来の「先入観」に支配され尽くしているか、というコトの証左でしか無いよーな気もします、が、ソレ(だけ)で映画が更に面白く観れるのなら個人的にはシンプルにただ万々歳!ではありますし、またごく大袈裟なハナシをするならコレだって映画文化の発展してゆく一つの大いなる「道」だとすらも思われますですよ。今作とて確かに、登場人物の性別(・性自認・性的指向)という部分をいったん総て白紙化して本質的な恋愛要素の性質だけを評価するなら、実に古典的でむしろ古典的すぎてもはや滑稽、という様な恋愛沙汰の様にも思われるのです(とは言えそりゃ、部分的にはこの種の作品に固有・特有の要素も含まれますケド、私はソレはあくまで「枝葉のコト」かと思っていてですね)。がしかし、中でココには確実に素晴らしく本質的な「ユニークさ・ハイクオリティ」が在った…と思われるのが、端的な成田凌のキャラ創造・或いはその(やや狂おしいホドの)実際の演技ですね。今作を踏まえて今後本邦では、女優だろうが男優だろうがこの手の(病んでて重くて面倒臭い)恋愛主体を演じるのであればこの成田凌を意識・或いは現実に「勝負」(少なくとも理解+解釈)しつつ演っていかなくてはならない…筈であって、ソコに生じる従来よりも更に多面的な(=それこそ「性別」を超越するかの様な)種々のタスクとゆーのこそが、このジャンルの映画を一つ先の深み・高みまで導いてゆくというモノに感じられる…てコトが言いたかったのです。

重ねて、成田凌はやっぱ凄いですね。コレはも~男性的とか女性的とかってそーいうコトでもねーのかも知れませんケド、今作の彼にはやはり多分に共感、そして部分的には(私ですら)真実に「愛おしさ」を感じた…と言ってしまって好いかと思います(そんな「リスク」如きは屁でもねーですわ)。そして勿論、相手方の大倉忠義だって(ハマってるか否かで言えば)も~ドハマりしてたと(コレも)言って好いでしょう。まあジャニーズだと、こーいう「手合い」のイケメンてのは結局オートマチックにしっくり来ますよね…とゆーか(コレだってある種の「先入観」でしかない気もしてますケド)。
Yuki2Invyさん [インターネット(邦画)] 8点(2022-04-30 11:50:19)
その他情報
作品のレビュー数 4件
作品の平均点 7.00点
作品の点数分布
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5125.00%
600.00%
7125.00%
8250.00%
900.00%
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作品の標準偏差 1.22
このレビューの偏差値 56.67
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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