Menu
 > 作品
 > サ行
 > サイレント・トーキョー
 > Yuki2Invyさんのレビュー
サイレント・トーキョー のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 サイレント・トーキョー
製作国
上映時間99分
劇場公開日 2020-12-04
ジャンルアクション,サスペンス,犯罪もの,小説の映画化,クリスマスもの
レビュー情報
《ネタバレ》 この映画で起こる事件の犯人には、明確な政治的主張があり、特に終盤はその主張にある程度の共感を持つことができないと、諸々の演出が鑑賞者の中で成立してゆかない、というレベルにあるかと思う(その共感というのは、取りも直さずこの事件によって被害を被り死んでいく側への「非」共感・違和感だとも言えるけれど)。いったん、そこに関わる部分についての評価をこのレビューに含めることはしないでおこう。あくまでこのレビューでは、純粋なクライム・サスペンスとしてのお話の内容と映像表現の出来についてのみ言及することにしようと思う。

サスペンスとしては、最終的に明かされる意外な犯人、という部分がポイントであろう。観終わって思い返しても全体としてそこそこ細部までよく組み立てられた筋書きを擁する作品であり、この謎解き部分についてもそれ自体の質はそんなに悪くはない様に感じる。ただ本作はスピード感を重視してか、この手の大規模作品としてはかなり尺自体もコンパクトで、かつそこで削られているのは人物の背景描写、および展開運びの細かい説明・印象付けの部分である。結果、サスペンスとしては表面的なクオリティはまだしも、謎だった描写が繋がってゆく快感や真相への納得感というものがどーも深まっていない様に感じる(ちょっとアッサリし過ぎ、というか)。個人的には、尺をシッカリ取った親切設計の方がいくぶん好かったかも、と思う。

一番の見せ場である渋谷のシーンは、セットといいCGといいエキストラを大勢使用した描写といい、邦画としては最高クラスに頑張っているのは間違い無く、ここには確実に観る価値があると言ってよいだろう。がソレはともかく、実は他に大した見せ場が無い(物理的には)というのが、ひとつ大きな問題であるのも間違い無い。その意味でも、やや薄味な映画、かも知れない。
Yuki2Invyさん [映画館(邦画)] 5点(2020-12-05 14:54:45)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 13件
作品の平均点 5.46点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4215.38%
5861.54%
617.69%
717.69%
800.00%
900.00%
1017.69%
作品の標準偏差 1.50
このレビューの偏差値 47.95
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
サイレント・トーキョーのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS