| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 予告編の感じは結構重そう?な映画だったし、ド初っ端もワリかしシリアスな雰囲気…なのですケド、そこから1時間弱はコロナの自粛で暇してる美大生のんちゃんのぐーたら日常コメディが続いてゆく、そのコト自体にはやや意表を突かれたと言っても好いかなあ、と。あと、このコメディ時間帯ってのはコメディの中でもちょっと相当におバカ系寄りとゆーか、特に主人公とその家族(とりわけ父・母)はかなりエキセントリックなキャラ揃いで、結論的には後半がやっぱしかなりシリアスでマジメな展開になってゆく作品としては少しだけ雰囲気はアンマッチかも…とも思いましたかね。もう一つ、コレも少しだけですが脚本が稚拙な部分も在るっちゃあ在る…とゆーか、例えば特に母親の振舞い(いくらナンでもあーゆーのを捨てねーだろ)とか、中盤の内定取消しの唐突な電話(コレもあんなのはもう流石に非常識だろ)とか、率直にチョイ不自然かな…と思う箇所も無くはなかったのですよね。
でも、個人的には今作、正直メチャクチャ気に入りました。やはり描きたいモノがしっかり在るって映画はイイですね!(だから前述のとおりに垣間見える若さ・拙さとかだってむしろ逆に好い様に作用してる…とすら思えましたよ)コロナ禍で人々が受けた傷と、そこからの再生…確かに、それは誰しもに(基本的には)平等に訪れたモノかとも思いますが、そこにも多少の濃淡とゆーか、やはり年齢で言えば若い学生のかた・職業で言えばアートやエンターテインメント業界のかたの方がより困難に直面されたものかとも思います。ある種、誰しもが感情移入できるだろうテーマなのも確かでしょうし、中でその主人公に仮託された思いとゆーのはソレこそ「皆辛いんだ…と思うが故に言えなかった叫び」なのだとゆーのもまた痛いホドに理解できるのですよね。中盤以降はとても共感度の高い映画だったと思いましたし、それをごく明るく爽やか・かつアートでオシャレなラストで締めくくったのも(それこそまだまだ"ままならない"状況が続く中では)ごく適切で嬉しい終い方だったと思います。初監督で主演・脚本も務め上げ、こんな素晴らしい作品を完成させたのんちゃん(+スタッフの方々)には最大の賛辞を!(→1点プラスしておきます) ※追記:本作は「初・劇場長編作品」で、初監督は『おちをつけなんせ(2019)』なのですね(配信もの)。勘違いしました→そのうち観ます。 【Yuki2Invy】さん [映画館(邦画)] 8点(2022-03-09 13:02:49)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |