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《ネタバレ》 何とゆーか、どこもかしこも「昭和」みたいな映画だな…とゆーか、メインの舞台となる銭湯も&周りの町の雰囲気も諸々の情景も、あるいはソコに描かれる人々の物語・関係性のそのものも、そして何より、その非常に緩慢な「時間感覚」こそが最も昭和な=旧時代的な要素にも思われましたよね(⇒令和人は流石にもっと忙しなく生きてると思ってる)。マジで、コレって舞台は昭和?と怪訝にまで思いつつ観てたって時間帯が(私にも)確実に在ったのですが、道行く小学生の鮮やかなランドセルの彩りで「あ、令和だった…」と思い直したって位で。。
ただとにかく、その「間合い」とゆーか会話シーンのテンポなんかには、私は最近はこの監督(or 濱口竜介監督)とかで結構慣れているから全然「耐性」がある方だ…と思っているのですが、それでもやはり中々に「癖の強い」方の特徴かな…とは(再び)思ってしまいましたかね。特に、今作は、今泉監督作としては相当にシリアスな物語で、その「緩さ」もそれ自体が正直あまりポジティブなコトには思えて来ない=何らか人間の奥底に在る「望ましくないコト」が、ソレがソコに在り続けたまま時間が緩やかに流れ続けたことで、その人間そのものを蝕んでゆく、みたいなテーマを共有する人々の群像劇というものかと、私には今作がそう見えて居たのですよね。 原作は未読ですが、おそらくは相当に繊細な作品なのだろうとは思われましたし、だからそれを事細かに別媒体で再現できるのか、と言う根本的な疑問も無くはないトコロです⇒本来は、どちらも体験すべき創作物なのかも知れない、と。その上で、個人的には終盤までの(前述したとおりの&元来の構造的なモノとしての)居心地の好くなさはやや際立っていたとも思われますが、ラスト付近の(サスペンス的な)種明かし・種々の告白の辺りには、まずまずに共感も清涼感も得られたかとは思われますので、いったんこの位の評価に致しておきます。ひとつダケ、蛇足を申し上げてしまうのなら、評価についてもし、一点上げるか上げないかを迷ったとしたなら(結局は)上げない方を選んでいる、とゆーのは、これも個人的に、私は今作の真木よう子さんには(残念ながら)終始あまりしっくり来なかった…というトコロが、その理由になるものと思われます。 【Yuki2Invy】さん [DVD(邦画)] 6点(2025-05-01 10:02:49)《更新》
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