Menu
 > 作品
 > ワ行
 > わたしは、ダニエル・ブレイク
 > エリア加算さんのレビュー
わたしは、ダニエル・ブレイク のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 わたしは、ダニエル・ブレイク
製作国英,仏,ベルギー
上映時間100分
劇場公開日 2017-03-18
ジャンルドラマ
レビュー情報
《ネタバレ》 ケン・ローチ円熟の技。社会派だけどいわゆる彼が「社会派」監督で終わらないのはちゃんと告発だけでなくドラマを撮っているから。英国の福祉制度をリアルに描いているし、役人も機械的な人もいれば人情を持った人もいることをちゃんと等しく描いている。声高に告発をしているだけでなくリアルさを徹底しているからより凄みを増す。そしてこの映画が素晴らしいのは、ダニエルとケイティ家族の交流をしっかりと描いているから。出会いから別れまでも全く自然だし、隣人の黒人青年とかの交流もリアルだし。悲惨な中で弱者同士が互いに助け合うやさしさ、心の温かさ。それと社会制度の冷酷さの対比がよりドラマ性と告発性を相互に際立ださせる構造になっている。今の日本人監督には力量的に正面切ってリアルとドラマを共存させたこういう映画は絶対撮れないと思う。人間が幼稚だから多分ファンタジーに逃げてしまうだろう。一番笑った好きな場面はダニエルが役所の壁にスプレーで落書きをしたのを誉めたおじさんの発言のところ。ああいう市井のイギリス人もマジでいそう。あと見ていて一つ思ったのは日本の行政は英国よりも優しいなということ。デジタル弱者をバッサリ切り捨てずに紙での申請をいまだに認めているからね。だからマイナンバーカードが普及しないのよね。
エリア加算さん [地上波(字幕)] 9点(2020-09-19 21:50:28)
その他情報
作品のレビュー数 25件
作品の平均点 6.80点
作品の点数分布
000.00%
114.00%
214.00%
314.00%
400.00%
514.00%
6520.00%
7520.00%
8520.00%
9624.00%
1000.00%
作品の標準偏差 2.14
このレビューの偏差値 54.82
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
わたしは、ダニエル・ブレイクのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS