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《ネタバレ》 “Drive”『運転する』『運ぶ』以外に『追いやる・至らせる』『人をこき使う』なんて意味もあるそう。
主人公はウォルター・ヒルの『ザ・ドライバー』みたく名前がないようだけど、劇中シャノンが「キッド」って呼んでたから、それが名前だと思ってたわ。設定のアッサリした'80年代風の映画を、'90年代の味付けで撮ったような、そんな2011年の映画。 キャリー・マリガン演じるアイリーンの美しさが光る。最初のエレベーターで何気にすれ違うところから美しい。キッドにはアイリーンがどう輝いて見えているかがよくわかる撮り方。 スーパーで見かける時の、最初ベニッシオを観せない撮り方も上手い。『あぁ、子持ちなのか』ってキッドの心の声が聞こえそう。水を汲む時の鏡越しのアイリーンの美しさ。からのスタンダードとベニッシオのツーショット写真。ここも『あぁ、旦那居るのか』って心の声が。そして「刑務所」って聞いた時も。キッドの気持ちがとてもわかり易く書かれている。 親子と幸せな日々を過ごしてからの出所。スタンダードがクズであってほしかった。キッドとアイリーンの仲を割く邪魔者であってほしかった。けど、人生の再出発を考えてる良いヤツで困ってしまう。このやり場のないキッドの感情が手に取る様にわかってしまう撮り方の上手さ。だからエレベーターのキスシーンからの暴力が活きる。理解できる。エレベーターのすれ違いで始まり、エレベーターの見つめ合いで終わる。 なので電話は蛇足だった気がする。けど、キッドの気持ちを考えると、伝えてしまうんだろうな。映画らしくカッコいい主人公じゃないキッドの人間臭さがエンディング曲“A Real Hero”に繋がる演出も上手い。 【K&K】さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-03-21 10:01:39)
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