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《ネタバレ》 “Yesterday”『昨日』という意味のビートルズの楽曲。世界規模の謎の停電の翌日、ジャックが初めて歌って聞かせたビートルズの曲。
『もしもビートルズが存在しなかったら?』って、考えてみたらラノベの異世界モノみたいな展開。そうなったら、ビートルズに影響を受けたミュージシャンはどうなってるんだろう?なんて細かいことをチクチクするような映画でなくて、大雑把にその架空の世界観を楽しむ作品だろうね。 ロンドン五輪の時、ポールがヘイ・ジュードを歌った時、若者が「?」ってなったってのを、ネットで見た。「知らないおじいさんが“おい、ユダヤ人”って歌ってるぞ?」みたいな。まぁ日本だと三波春夫とか橋幸夫が流行ってた時代の曲だし、私よりふた回りも若い世代だと、ビートルズやポールを知らないってこともあるだろう。もちろんネットの口コミだから、ウケ狙いのジョークの面が強いとは思うけど。 このロンドン五輪開会式の総合演出がダニー・ボイル。この映画を作ったキッカケは、実はこんなところにあったのかもしれない。だから映画最後の曲はヘイ・ジュードだったんだろう。タイトルはイエスタデイなのに。 さて、ビートルズが存在しない世界で、映画のように過去の名曲がヒットするかはちょっと疑問。BTTFのジョニー・ビー・グッドみたく同じ時代に世に出たなら確実にヒットしただろうけど、今は多様性の時代。ポップス、ロック、EDMと方向性が多岐にわたり、ネット配信でヒット曲のサビしか聞かない時代に、1曲(ヘタしたら1枚のアルバム)で一つのメッセージを表現するビートルズの歌の価値が、通じるかなぁ? またインド系イケメンのヒメーシュ・パテルを主人公にしたのも、どんな意図があったんだろう?14億人市場狙い?ビートルズが売れたのは歌の魅力だけでなく、4人のビジュアル面(アイドルの一面)もヒットの大きな要因だったと思う。ジャック一人じゃジョンとポールのハーモニーは出せないわけだし… あの人が生きていたのは意外性があって嬉しかった。ターミネーター・ニューフェイトのジョンを観たとき以来の嬉しさかな?ここはとても幸せな気持ちになれたわ。でもこの映画はポールがメイン。劇中印象的だった楽曲の多くが、イエスタデイもヘイ・ジュードもレット・イット・ビーもエリナー・リグビーもバック・イン・ザ・U.S.S.R.もザ・ロング・アンド・ワインディング・ロードもポールの楽曲。 映画と違って、今から60年も前に本当に伝説を作って、そして今でも現役で活躍しているビートルズが居るんだよ。って、そんなメッセージにも思えたわ。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-25 22:50:39)
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