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《ネタバレ》 -CURE- “治す”。 キュアに似た言葉で-CARE-ケアがあって、キュアは医者が施す治療。ケアは看護師なんかが行う、回復のための措置…らしい。催眠術を使った連続殺人。こんなの、防ぎようがないんじゃないか?と怖くなる。普通にサスペンス・ホラーだと思って観てたら、私が想像してたのとは違う方向に向かっていった印象。
映画の結末とは別に、例えば妻を殺してしまった小学校教師。ずっと付き合ってて恋愛結婚した妻を、催眠術で自ら手を掛けてしまう、やりきれない事件。加害者だけど被害者でもある、この何とも悲しい殺人事件の結末とかが気になってた。 『人を殺させる』のではなく、『相手の首元に“バッテン”印を付けなきゃいけない』暗示が掛けられてるから、暴れてバッテンを付け損なわないように、殺してしまうんだろうな。殺人はあくまで手段。バッテンが目的。みたいな。 捉えどころのない間宮との会話。イライラしつつ取り込まれていく様子が客観的に恐ろしい。 警官が同僚を撃ち殺すシーンのように、感情が感じられない無機質な殺人の怖さ。佐久間の部屋のバッテンと、慌てる姿の異様さ。この話はどう決着が付くんだろう?って期待が高まる。 よく解らずに終わってしまったので、他の方のレビューなんかを見て、なるほど~って思ったり。スルメのような映画なので、何回か観ていると理解も深まるかもしれない。 「あんな女房の面倒、一生面倒見なきゃいけないんだ俺は!」決して人に言えない、口に出せない心の叫び。帰ったら生肉。何があって、あぁなってしまったか解らないけど、奥さんの文江が可愛そうで仕方ない。出来ることを頑張ろうと彼女なりに努力している。沖縄のパンフレット貰ってきて、良い夫婦関係を作ろうと頑張ってた。その彼女が誰にどう殺されたのか?小学校教師同様、文枝についても、過程とその後が気になった。 私が気になるところは描かない映画だけど、観る度に新しい発見と解釈が生まれる、不思議な魅力がある映画だった。 【K&K】さん [インターネット(邦画)] 6点(2022-03-17 23:31:46)
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