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CUBE のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 CUBE
製作国カナダ
上映時間90分
劇場公開日 1998-09-12
ジャンルホラー,サスペンス,SF,シリーズもの,ミステリー
レビュー情報
《ネタバレ》 “CUBE”『立方体』。この映画も私の中の『第二次映画鑑賞ブーム』の時に、衝撃を与えてくれた作品です。こんな低予算で、ここまで面白い映画が創れるんだ!って。
オープニングの前に、男が目覚め、周り(置かれた状況)を見回し、扉を開けてみてその先に何があるのかを観せ、残酷に殺して観せる。ここまで説明もセリフも一切なし。だけど、何が起きてるかが伝わる。『わかんない状況に置かれているぞ!?』って状況が伝わる。
オープニング後も自分がどうしてここに居るのか解らず、周りの人が誰かも解らず、ただ目的はシンプル(ここから出たい)で、限られた時間の縛り(食料がない)があって、移動するたびにワナがあって、まるで自分も一緒にキューブの中に入ってしまったような、そんな作品。
前置きなしに“この世界に放り投げられた感”は、同じ低予算なのもあってか、私には『激突!』以来の衝撃で、続けて4回くらい観たと思います。

主人公は頼れる男クェンティンか、ヒロイン・ポジションのレブンだと思って観たと思います。脱出の希望と思えたレンがアッサリ退場する絶望感。絶望の後に希望あり。数字に意味があることで前進できる。そして行き詰まる。
徐々に観えてくるクェンティンの裏の顔。レブンも自分が頼れる存在だと知ると、少し横柄になります。極限状態に置かれた人間がどれだけ変わっていくか。ルールのないコミュニティで、人はどんな対応をするのか。観ていてどんどん引き込まれたわ。自分だったらどうするか?どう変わっていくのか?そんな事考えながら。物語は『どうトラップを回避するか?』から『コイツ信用できるのか?』に変わっていく。人間の敵は人間。些細な言い合いから徐々に壊れていく人間関係。小さなコミュニティはエゴのぶつかり合いに。

最後の部屋(通路)を赤にしたのも上手い。色々ある部屋の色で、やっぱり赤が一番禍々しい。カザンが赤が嫌いなのも、観る人に赤=悪いものの印象を植え付けてる。赤が強調されてるから、その対比として出口の眩しい光が映える。
そして自分が助からないのを知った人が最後に選んだのは『誰を生かし、誰を殺すか』。それもまた人間社会に対するエゴなんだよな。
シンプル故に色々なことを考えさせられる映画。
K&Kさん [ビデオ(字幕)] 10点(2023-12-02 12:06:36)
その他情報
作品のレビュー数 613件
作品の平均点 7.50点
作品の点数分布
020.33%
130.49%
240.65%
3162.61%
4233.75%
5264.24%
6579.30%
713221.53%
817027.73%
911017.94%
107011.42%
作品の標準偏差 1.81
このレビューの偏差値 57.60
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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