Menu
 > 作品
 > ス行
 > スリ(1959)
 > Сакурай Тосиоさんのレビュー
スリ(1959) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 スリ(1959)
製作国
上映時間76分
劇場公開日 1960-08-17
ジャンルドラマ,サスペンス
レビュー情報
罪と罰の映画化であるということは知ってたのですが、本当にそのまんまなシーンが出てくるので笑っちゃいますね。そもそもロベール・ブレッソンがフョードル・ドストエフスキーの作品に惹かれる理由がよくわかりません。饒舌で大袈裟な台詞が特徴の小説家と抑制された台詞と動きが特徴の映画監督は明らかに真逆の存在です。もちろん才能のある作家は影響を受けたからと言ってそのままコピーしたような作品を作ることはしないでしょう。しかしそもそも原作のテーマをロベール・ブレッソンはどのように理解してたのでしょうか。多様な解釈ができる作品ですが私は次のように解釈しています、人が一人でいるのは良くない、そして人が本当に一人になることは決してない。この映画で単独犯ではなく集団犯罪が描かれるのには違和感を覚えます、社会から孤立してしまった人間というテーマから外れてしまうからです。完成された美学の世界として楽しむにはこの映画は現実に近すぎ、逆に現実を見出すには人工的すぎます。感情表現を抑えた演出というのは普通は制約としてしか機能しません。それが活きるジャンルはコメディです。フョードル・ドストエフスキーの小説も喜劇的作品として理解されることが多いです。しかしロベール・ブレッソンの作品はクスリとも笑わせる気がありません。ピンボールで反射神経を鍛えるとかギャグシーンとしか思えないのですが、至って真面目なシーンのように出てくるのでズッコケるしかないです。
Сакурай Тосиоさん [DVD(字幕)] 5点(2023-05-27 23:55:48)
その他情報
作品のレビュー数 16件
作品の平均点 6.19点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5531.25%
6425.00%
7637.50%
816.25%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 0.95
このレビューの偏差値 36.84
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
スリ(1959)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS