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実は公開当時3回も映画館に足を運びました。ローズ、その母親、婚約者、乗船客、船長から設計士、音楽家、船底の労働者に至るまで登場人物の一人一人に感情移入できましたが、やはりディカプリオ扮するジャックにはひかれました。恥ずかしながら中年の私にはジャックの勇気や情熱、一途な姿がうらやましく憧れとして映りました。ジャックとローズは出会えたことでお互いに生きる喜びや糧を見出したのでしょう。若さは非常識ですが老いた常識よりも勢いだけは強く、傷つきながらも悩みながらもその人の成長には必要なのでしょう。印象的な場面はたくさんありますが、海面に降りていく救命ボートから船に飛び移るローズ。凍りつくような海で自らの命を削りながらもローズを励まし、笑顔で希望を持たせようとするジャック。救助された後に名前を問われ「ドーソン」と答えるローズ。の姿は特に記憶に残っています。そしてラスト、老齢になったローズが夢の中で(と私は思ったのですが)あの日あの時のままのジャックと出会うシーンはとても感動しました。沈没する際に悲痛な表情で亡くなっていった人たちの笑顔に目頭が熱くなってしまいました。思わず船長はどこにいるか探してしまいました。さまざまな人間模様が描かれていましたが悲惨な出来事の裏で「生きがい」を得て最後まで生ききったジャック。そして自分の人生を大切に生きたローズの姿は名作として記憶に残ると思います。音楽も印象的でした。 (あとがき)当時、ラストシーンでローズは夢見ながら亡くなったのではないかとも思っていました。記憶の中の大切な人はあの時のまま、自分の気持ちもあの時のまま、いやあの時以上かもしれませんね。とても現実的です。
【天地 司】さん 8点(2003-06-20 16:54:39)
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