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確かに【☆】さんの言うとおり、という部分もある。インドシナにおいて、あからさまな内政干渉をしておきながら、クメール・ルージュがプノンペンを陥落する寸前に脱出を図ったアメリカ。この「裏切り」に対してカンボジア人が感じた強い怒りと、政府命令によって脱出せねばならなかったアメリカの軍人たちが、アメリカ側に付いたカンボジア人を一人でも多く救おうとし、これが出来なかったことに対する深い自己嫌悪と罪悪感に一生苦しんだことを思うと、「現場」にいた人間の壮絶な苦しみが想像できる。カンボジア人高官の中には、「貴方達(アメリカ)を信じた私が愚かだった。しかし、自分はこの場所から逃げるわけにはいかない」と、アメリカが用意したヘリコプターに乗ることを拒否した人も多いと聞く。犠牲になるのは、いつもいつも民衆だ。累々と横たわる骸骨の一人一人には、家族も、愛する人もいただろう。ジョン・レノンの「イマジン」は涙なしに聴けない。
【ぶんばぐん】さん 8点(2001-02-12 13:05:13)
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