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オリジナル(ノルウェー)版を見てからこの作品を見たんですが全体的な作品としてはやはりオリジナルの方が断然面白いです。しかしオリジナルでの世界観を巧く生かし物語を判りやすく膨らませている点はさすがノーラン監督の手腕です。生地に血が侵食していくカットは主人公が過去に犯した捏造から次第に本人が悪意に染まっていくという心理描写で巧く捕らえていました。アル・パチーノの寝不足演技はこっちがグダグダになるくらい伝わって来ましたが、他の演技は私的にはどうも大げさに見えてしまう。相性が悪いんですよね。ロビン・ウィリアムスに関してはイメージ払拭に利用したにしては思いっきりが無い気がしますがそもそも登場回数が少ないのでよしとしましょう。そしてこの大物二人にはさまれても全然浮いていないのがヒラリー・スワンク。次第に主人公に対する感情の変化を見事演じてました。ただラストはオリジナルではうやむやのまま後味が悪く終わる事で「何が善で何が悪なのか?」というテーマを一貫させている面白さがあったのに、今作品では主人公の死で今までの過程をブチ壊すというお粗末な展開。しかも「道を誤るな」と主人公に言わせるとは、取って付けたシーンでいやらしいったらありゃしない。きっと監督が考えた事では無いと思いたいです。
【さかQ】さん 6点(2003-03-19 05:00:08)
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