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【クチコミ・感想】
2.ヒロインは革命の是非には関せず、野蛮や不寛容への嫌悪に基づいて行動する。公爵と政治的な意見は異なっても、元恋人同士の親和の情に基づいて動く。心意気ってやつだ。革命政府と絶対王政とどっちが野蛮か、なんて暇なときに考えればいい、いま目の前にある野蛮をとりあえず回避しようとする。この行動原理は、現在世界で起こっているアレコレについても有効だな、と思ったがそれは映画とは別の話。曇天の王の処刑の日、聞こえてきた喚声を、いま民衆が蜂起して王を救い出したのかも知れない、と思うヒロイン。心意気には限界がある。『悪魔の発明』を思わせる絵画調の風景は、この映画が民衆が見たリアルな世界ではなく、あくまでヒロインの眼に映った光景だ、と言ってるよう。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-05-29 12:13:24)
1.フランス革命の時代が舞台になっている。今までのロメール作品を考えると驚きかもしれない。といってもこの映画で初めてエリック・ロメールの映画に触れたので、そんな事情はわからず、鑑賞中なんだか奇妙な感覚だったのを覚えている。というのも、この映画は当時のフランスの様子を全部CGで再現しているのだが、ただのCGではなくてまるで油絵のような質感で表されている。室内の場面ではうまく照明が使われていて素晴らしい出来だが、室外だと人物が背景からかなり浮いてしまっていた。この映画ではCGが全然「売り」になっていないのである。「CGでここまでやった」がなく、あくまでも「映画」を見ただけだった。そしてそのことに少なからず驚いた。ちなみにここで括弧をつけた「映画」と、例えば「私は今日○○というCG技術を駆使した映画をみた」という時に使う映画はまったく等しくない気がする。ロメールが位置づける映画という概念の中ではCGだって添え物にすぎないのだろう。大体CGはCG以上のことをやってはくれない。そういう意味でCGが映画のレベルを下げたという主旨の批判はおかしい。サイレントからトーキーへ、モノクロからカラーへ、という変化があってもいい映画は必ず出てきたし。この映画にはそういう点への警告的な意図も含まれているのかもしれない。が、やっぱりまず映画である。元恋人同士であるグレースと公爵の微妙な関係性が革命というダイナミックな変化の中で、もうとにかく揺れる揺れる。グレース役の女優、ナカナカよい。それにしても、「クレールの膝」とかもそうだけど、ロメールの映画の登場人物は「マジで!?」と思うぐらいの行動を突然やっちゃう危うさがあって、そういう意味じゃ彼の映画はキューブリックの映画よりも難解なのかもしれない。そしてそれ故にハマる。 【Qfwfq】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-05-02 13:18:14)(良:1票)
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【点数情報】
Review人数 |
2人 |
平均点数 |
7.50点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 1 | 50.00% |
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7 | 0 | 0.00% |
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8 | 0 | 0.00% |
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9 | 1 | 50.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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