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【クチコミ・感想】
3.ライバル木谷実とともに定説を破る「新布石」を誕生させた呉清源、囲碁を楽しむ者であればその名を知らぬ者はないと言われる。その呉清源のエピソードを綴った映画だ。したがって興味ある者にとっては貴重な映画だ。しかしながら映画としては断片的になりすぎてドラマ性が高いとは言えない。私個人にとっては、少年の頃聞き及んだ碁の名手たちが数多く登場し大変興味深かった。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-04-20 17:12:16)
2.年譜がときどき小さく画面に出る。最初のうちは読んでやろうと、サササとテレビに走り寄ってまた戻るということを繰り返してたが、そのうちやめた。そのことによって得られる情報より、そのことで失われる心の平静の損失のほうが大きそうだから。この映画の最大の魅力は静けさだ。外に暴力が吹き荒れている中で、小さな盤面の宇宙の静寂をなんとか守り続けようとした人たちの物語だ。石による戦いではなく、石による会話なんだな、碁って。たとえ一方がぶっ倒れるような苛酷なものであっても。だから映画を見ているものも、息を詰め体を動かさず、その静けさに加担したくなる。屋外シーンも美しいが室内の美しさは格別で、静けさを守ろうとする者たちの張りつめた空気がその美しさを際立たせていた。呉清源の伝記映画ということで、璽光尊事件をどう扱うかが興味あった。どちらかというと戦後の混乱期のちょっとしたコミカルな挿話として語られることが多かった事件だが、ここではかなり真面目に扱っている。思えば日本の国家神道も、本来の日本の多神教的伝統とはかけ離れた一神教的な新興宗教だったわけで、あの戦争時の興奮とこの新興宗教の興奮とがパラレルに見られる。これは外国人監督の目を通したことで得られた新鮮な視角だ。もしかするとここに中国の法輪功問題やさらにチベット仏教の弾圧をも意識していたのかも知れない、そういえば田壮壮のデビュー作はチベットを舞台にした『盗馬賊』だったっけ。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-10-26 12:22:41)
1.呉清源演じる張震が碁盤を見つめる時、上半身を前に屈めて顔面を碁盤へ近づけるのだが、黒と白の碁石・張震の頭・メガネといった円形と、碁盤や障子といった四角形による美しい交錯に息を呑んだ。前作「春の惑い」でも見られた、水面上の張り詰めた静寂と水面下の激情が、この映画ではより審美的に強調されているのだが、その殆どが例えば田壮壮と同世代の張芸謀のように自己陶酔には落ち込まず、つまりその映像美自体が映画の目的とならずにあくまで語りの一要素となっている点は見事、というか良く耐えたと思う。それぐらいに、戦中・戦後の日本として出てくる風景が美しい。ただしこの風景は、日本人の手によってこの類の映画が作られたならば確実に出てきそうな、日本の原風景的な画とは異なった、別の日本という感じがする。またそれに拍車をかけるような演出方法―説明や心理を一切省き、呉清源の足跡(それも非常に数奇な)だけを辿る―の徹底が、この映画をかなり歪なものにしていると思われる。それでいて最初に述べたような様式美へのこだわりを有しており・・・これってトニー・スコットの「ドミノ」にも通じてないだろうか?如何にして実話、実在の人物をフィクションとして仕立て上げるか(面白いのは、両作ともに本人が登場する事。そして本人の登場が歪み(ノイズ)をさらに増幅させる(てしまう)事)。うーん、纏まりのないレビューになってしまった。 【Qfwfq】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-12-18 23:17:52)
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【点数情報】
Review人数 |
4人 |
平均点数 |
6.00点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 1 | 25.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 1 | 25.00% |
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7 | 1 | 25.00% |
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8 | 1 | 25.00% |
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9 | 0 | 0.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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