みんなのシネマレビュー

極北の怪異

(極北のナヌーク)
Nanook of the North
1922年【米】
サイレントドキュメンタリーモノクロ映画
[キョクホクノカイイ]
新規登録(2008-09-04)【にじばぶ】さん

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監督ロバート・J・フラハティ
撮影ロバート・J・フラハティ
製作ロバート・J・フラハティ
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【クチコミ・感想】

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3.ドキュメンタリー映画の元祖にして、その構造を暴露してしまっている映画だ。つまりドキュメンタリーは編集によって作られるということ。アザラシを解体するナヌーク一家とけたたましく吠える犬、イグルーで眠る一家と夜の北極圏を耐える犬、これらはおそらく別の時間帯に撮影されたもので、犬が吠える対象はアザラシの肉ではないだろう。あの表情は敵を威嚇するものだ。不偏不党を押し付けられることが少なくないドキュメンタリー映画の本質は演出と編集なの! カニばさみさん [DVD(字幕)] 5点(2016-05-31 00:41:43)

2.ロバート・フラハティによる記録映画の魅力は、狭量な「民俗記録」でも「資料的価値」でもなく、ジャンルや手法や国境に囚われぬ自由な精神に基づく映画感覚といえる。一般的には記録映画としてもの珍しさを第一に要求するであろう映画会社に対し、フラハティはそれ以上に「人間と自然」の魅力の活写に大きな力点を置いていることが画面から明らかに伝わる。ローポジションが緊張感を煽るあざらし漁の撮影。酷寒の猛吹雪の迫力と寂寥を伝えるモンタージュ。一方でナヌーク一家がカメラに向ける大らかで人なつっこい表情やユーモラスな仕草が断然素晴らしい。カメラが全く警戒の対象とはなっていない。これは日本でいえば小川紳介(山形)、佐藤真(阿賀)等の傑作ドキュメンタリーに受け継がれていく、腰を据えた共同生活というアプローチあってこその魅力的な表情といえる。勿論それは単なる長期取材・長期撮影という手法のみで成し得るものではなく、一定期間はカメラを回さず肌で喜怒哀楽を共にすることによって獲得される対象との親和性や、映画的各瞬間を的確に捉える手腕と資質があってのものだ。 ユーカラさん [DVD(字幕)] 10点(2009-01-10 18:38:59)

1.劇場用長編ドキュメンタリー映画の出発点にして、“ドキュメンタリー”という言葉を生み出した、映画史に名を残す本作。

しかし、本サイトに登録がない!
レビューがない!
なんてこった!

さて、本作はカナダの原住移民であるイヌイト(エスキモー)の生活を記録したドキュメンタリー作品である。
監督はイヌイトと生活を共にし、長い歳月をかけて撮影したらしい。
その甲斐あって、非常に生々しい映像を観ることができる。
イヌイトの生活を観られること自体が貴重であるし、しかもそれが、今から80年以上も昔の時点の映像であるということが更に貴重である。
イヌイトは現在、移住生活から定住生活へと移行し、近代的な生活へと変わったらしい。

イヌイトたちがアザラシを刀でさばき、生肉と脂を食らっている最中の、飼い犬たちの牙をむく姿がとても印象的であった。
そして、この撮影に協力したナヌーク一族が、完成した本作を観ることなく、2年後に事故死したという事実も、また衝撃的であった。 にじばぶさん [DVD(字幕)] 7点(2008-09-27 13:07:38)

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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 7.50点
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