みんなのシネマレビュー

ハンナ・アーレント

Hannah Arendt
2012年【独・ルクセンブルグ・仏】 上映時間:114分
ドラマ実話もの
[ハンナアーレント]
新規登録(2013-11-05)【すねこすり】さん
タイトル情報更新(2014-03-11)【ESPERANZA】さん
公開開始日(2013-10-26)


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監督マルガレーテ・フォン・トロッタ
キャストバルバラ・スコヴァ(女優)ハンナ・アーレント
ジャネット・マクティア(女優)メアリー・マッカーシー
ユリア・イェンチ(女優)ロッテ・ケーラー
ウルリヒ・ノエテン(男優)ハンス・ヨナス
脚本マルガレーテ・フォン・トロッタ
あらすじ
1960年、衝撃的なニュースが世界を駆けめぐった。ナチス親衛隊で数百万のユダヤ人を強制収容所へ移送した責任者アドルフ・アイヒマンが逃亡先のアルゼンチンで逮捕されたのだ。米国在住のユダヤ人哲学者ハンナ・アーレントは、イスラエルに連行されたアイヒマンの裁判レポートを書くことを決意する。

ESPERANZA】さん(2014-02-20)
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【クチコミ・感想】

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8.ナチスもの作品に見る、ごく普通の人間が戦争時にはどんな残虐な事でも淡々とやってのける恐ろしさ。実際のアイヒマンの証言模様はそこらへんの無責任社員の物言いでやはり恐ろしい。物事を自分なりに考える自分の目で確かめる感情気分だけで判断しない、小はそこらへんのオバハンの寄ってたかっての1人への悪口ヒソヒソ話、大は本作のハンナ・アーレント。彼女の知性はもとより揺るぎない態度は真似の出来ない凄みがありました。 The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 7点(2021-05-07 13:20:44)

7.ソファーに横たわり、目を瞑り、タバコをふかす初老の女性が、カッコいいとしか言えない。 なたねさん [DVD(字幕)] 8点(2021-03-22 08:38:14)(良:1票)

6. 第二次大戦・ドイツあたりの知識が必要。誰にでも勧められる映画ではないが、深い作品だ。 海牛大夫さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-01-03 15:06:29)

5.凡庸な日本人である僕には、いまいちピンと来ない作品だった。
そもそもヒトラーやナチスに対する嫌悪感が薄くて、ユダヤ人に対する親近感もあんまり無いので、ハンナのレポートがどれくらい衝撃的なのかよくわからない。
正直に言うと、欅坂の衣装ですら可愛いと思えて、デザインが似てるというだけで、そんなに騒ぐほどの事なのかとちょっと驚いたくらい。
映画で言うなら、過去には似てるどころか忠実に再現した制服の登場する作品もあるし、第三帝国と銘打ってハーケンクロイツを掲げた作品も存在する。
まさか欅坂の思想がヒトラーやナチスを称賛してたなんてこともないだろうに。
寧ろナチスが考案して国威発揚に利用した聖火リレーは平和の祭典のイベントとして相応しいの?と問いたくなる。
そんなわけで、この作品でハンナが言ってることも、ただ当たり前のことを言ってるだけに聞こえて、騒いでるユダヤ人がバカに見える。
個人的にナチスがユダヤ人を迫害した理由は、選挙で票が欲しかっただけと思っていて、移民やイスラム教徒を迫害して票を得ようとしている昨今の政治家たちと大差ないように感じる。
逆に言うと、選挙ではユダヤ人の排斥を訴えていたけど、実際に政権を取ったら選挙公約なんて無視するような政党だったら良かったのにね。
ナチスが選挙公約を忠実に遂行する凡庸な政党だったことが悲劇を招いたのかも知れない。
そして、罪の無いユダヤ人を大量に虐殺したホロコーストが人類に対する罪なのだとしたら、罪の無い日本人を大量に虐殺した原爆投下も人類に対する罪だと思える。
エノラ・ゲイの搭乗員に罪の意識なんて無くて、ただ命令に従っただけの凡庸な軍人と評価されたとしても、個人的には納得してしまう。
同じようにアイヒマンもまた凡庸な役人だったんだろう。
その行為がどれほど重大な罪なのかということを考えようとしなかった思考停止状態。
その状況を作り出した社会情勢に問題があったわけで、個人を責めたところで解決する話ではないのだろう。
現代がそれに近い社会情勢になりつつあるのも確かなので、ハンナが生きてたとしたら、どんな評価を下すのか聞いてみたいような気もする。
たぶんただ当たり前のことを言うだけなんだろうけど。 もとやさん [DVD(字幕)] 5点(2016-12-01 16:08:35)(良:1票)

4.今の時代、彼女の発言は重い。 ホットチョコレートさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-08-25 06:59:19)

3.人種差別を批判することと同胞への愛を訴えることは突き詰めれば同じことである。だが多くの人たちはそのことに気づかない。正義というのはどこまでも客観的であろうとすることなのかもしれない。少なくともハンナ・アーレントという聡明な思想家は一貫してそうあろうとした。愛と正義は違う。私的な場では主観的な愛に殉じても、公的な場ではただただ客観的な正義に殉ずるのみである。だからこそ彼女は「友人は愛してもユダヤ人を愛したことはない」と言ったのだろう。この映画はハンナ・アーレント哲学を紹介するものではない。批判や疎外に屈することなく自らの正義を貫いた一人の女性の生き様を描いた作品である。 ばかぽんさん [DVD(字幕)] 7点(2015-02-16 09:54:51)

2.アドルフ・アイヒマンは冷酷な極悪人だったのか、それとも命令に忠実な小役人にすぎなかったのか。映画はアイヒマン裁判の実録フィルムを交えて、ハンナ・アーレントの論理を展開していく。大詰めのスピーチシーンは、誰しもがアイヒマンになりうることを指摘しているようにも思う。 ESPERANZAさん [映画館(字幕)] 7点(2014-02-20 19:36:16)

1.非常に静かな展開だけれど、最後の講義のシーンで一気に緊張感が頂点に。・・・うーん、これはなかなか厳しい作品です。彼女の書いた「イェルサレムのアイヒマン」を読んではいないけれど、これに激怒した人たちは結局どういう原稿だったら納得したのだろうか。恐ろしいのは、ユダヤ人の一部がナチに協力していたという裁判で明らかになった事実を書いたことが激しく批難されたという点。被害者のネガティブ要素を指摘すると過剰攻撃されるって、これ、どこかで見たことあるような・・・。アイヒマン=ナチの幹部=悪人、という構図に則った言論以外は批難される・・・、これも今でも普通にあちこちで見られる現象です。事実を冷静に指摘することが、猛烈な批難の嵐を呼び起こす・・・。最近も見ませんでしたっけ? 結局は、アイヒマンも、彼女のレポートを激しく批難した人々も同じ穴のムジナ(考えることを放棄している)。何にせよ、よからぬ出来事というのは、あらゆる立場であらゆる側面から事実を客観的にあぶりだすという作業をしないと、同じ轍を踏むことになるわけですが・・・。人間は基本的には愚かですから、そういう当たり前のことをすぐに忘れてしまいます。先日、小泉元首相が久々の記者会見で揮毫をしていました。「一行は百考に如かず」でしたっけね。考えるよりやってみろよ、ってことですが、考えないと大変なことになる、という本作を見ると、結局のところ、考えることと行動に移すことのバランスがいかに難しいかがよく分かります。考えないで言われるがまま行動するのはある意味楽ですし、でも、行動せず考えるだけの方が楽なことも多々あります。言い換えれば前者は「追従」であり、後者は「妄想」です。どちらも地に足がついていないってことで、本当の意味で「考える」人がすることではないわけです。これ、怪しげな宗教みたいなもんです。教祖の言うことを妄信し、冷静さを失って自分の世界に浸る・・・。アイヒマンも結局ヒトラー教の忠実なる信者にすぎなかった、と思えば、まさしくただの「小役人」という言葉がピッタリです。今の日本の世相も何となく考えることを放棄しているっぽい感がなくもないですが、この作品を、今の安倍信者たちにも見てもらいたいと思いました。しつこいようですが、厳しい作品でした、本当に。 すねこすりさん [映画館(字幕)] 7点(2013-11-17 18:09:30)(良:2票)

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【点数情報】

Review人数 18人
平均点数 7.06点
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400.00% line
5211.11% line
6211.11% line
7950.00% line
8316.67% line
9211.11% line
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