みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
18.あまり相性が良くないと思っていた西川美和監督(原作・脚本もだけど)の作品だけど,意外に理解できる映画でした. クズな幸夫の心情を丁寧に描いていたし,きちんと前を向けるようなエンディングだったのが良かったです. 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 6点(2022-07-14 22:28:38) 17.西川美和監督のファンになりました。 いい作品だとすぐに感じた作品は久しぶりでした、余韻にも長く浸れています。 悲しい物語ですが、日常から一気に非日常に移るところなど、むしろそれが現実的でした。 子供たちの演技もすばらしい、胸のひだの奥まで感情がしみて行きます。 本木さんはじめやっぱりいい演者さんたちですね、他の作品やこれからの作品も楽しみです。 【HRM36】さん [インターネット(邦画)] 9点(2020-11-16 08:45:28)(良:1票) 16.「後悔先に立たず」とは言うけれど、何かが起きて、すぐさま後悔できたのなら、それはまだ健全で幸福なことなのかもしれない。 後悔すらもすぐにできなくて、永い時間と、永い言い訳を要する。人間の人生なんてものは、往々にして無様で、愚かだ。 そんな“愚かさ”を肯定するつもりはないけれど、その有様を、辛辣に、そして優しく描き出したこの映画は、間違いなく傑作だと思えた。 主人公の男(本木雅弘)は、“自己憐憫”をこじらせ抜いており、ファーストシーンから只々“言い訳がましい”。 その男の髪の毛を、慣れた手付きでカットする美容師の妻(深津絵里)。 彼女の表情は、呆れているようにも、嘆いているようにも、嫌気が差しているようにも見えるし、それでもこの駄目な男のことを愛しているようにも見えなくはない。 妻は手早くカットを済ませ、親友とのバス旅行に出かける。その一方で、夫は不倫相手を家に呼び寄せる。 そして、ふと悲劇が起きる。 冒頭のその一連のシーンを観るにつけ、この映画が良作であろうこと明らかだった。 西川美和の監督作を観るのは、「夢売るふたり」を観て以来7年ぶりだったが、彼女の作品世界が益々成熟していることは明白で、「これは覚悟して観なければ」と姿勢を正した。 とはいえ、描き出されるストーリーラインは有り触れたものであり、主人公をはじめ登場人物たちの造形も、極めて類型的なものだと言えよう。 有り触れたストーリーに、類型的な人物描写、だからこそ紡ぎ出される感情の“容赦無さ”が殊更に突き刺さる。 本木雅弘演じる主人公の「行為」は勿論擁護できないし、妻の死後に訪れた“父子”との出会いによる“輝いているような”日々も、彼の自己憐憫の延長線上の「逃避」であることは否定できない。(池松壮亮演じるマネージャーは尖すぎるぞ……) けれど、自己憐憫であれ、逃避であれ、その時間が、誰かの救いとなり、何かしらの“気づき”に至らしめたことも明白な事実だ。 ひどく痛々しくて、極めて愚かしいけれど、そういうことも含めて「生きる」ということだということは、この世界の誰しもが否定できないことだろう。 僕自身、主人公の人間性を肯定できないと言いつつも、バッサリと断罪することもできず、どこか彼の心情に寄り添ってしまうのは、他ならぬ自分自身が、弱く、愚かな男の一人であることの証明だ。 そんな一鑑賞者の“男”の心情にまで踏み込み、掻き乱し、より一層に背筋を正させるこの監督の「視線」は、つくづく“厳しい慈愛”に満ち溢れている。 西川美和監督の力量もさることながら、出演する俳優陣が、みな素晴らしい。 主演の本木雅弘は、各シーンにおいて「ああ、これは駄目な男(人間)だ」と観る者に確信させる絶妙な表情を見せつけ、主人公の心の機微を表現しきっている。 主人公と同じく、男やもめとなった父親を演じた竹原ピストルは、独特な風貌とフレッシュな間合いで、主人公と正反対のキャラクターを好演していた。 黒木華、池松壮亮、山田真歩ら脇を固める俳優陣、そしてストーリーの核となる幼い兄妹を演じた子役たちにも、隙が無かった。 そして、夫役である本木雅弘とはほぼワンシーンの共演ながら、その短い出演時間で、全編通して“妻”の存在感を保ち続けた深津絵里も無論素晴らしかった。 命を落とした妻の映像的な描写は、その後のシークエンスにおいて回想シーンすら挟まれず、主人公の想像上のワンシーンとラストの写真のみの登場に留められている。 それでも、彼女は夫の心に居続け、後悔すらもできなかった男の心情に「風穴」を開ける。 すべてを見通していたのだろう妻の“未送信メール”を目の当たりにして、それでも彼女は夫を愛していた………なんて思いたいのはやまやまだけれど、そんなものは情けない男の“エゴ”に過ぎない。 “永い言い訳”を言い終えた夫は、出かける妻に言われたとおり、粛々と「後片付け」をしながら、気がつくのが遅すぎた「愛」を只々悔やむのだ。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(邦画)] 9点(2020-03-07 23:56:16)(良:2票) 15.あまり盛り上がりもなく、感激も悲しみもなく終わってしまったが、男として同感出来る内容であり、この監督の人間描写は大したものだと思えた。シナリオが私には退屈だった。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 6点(2019-09-21 08:35:24) 14.やはりスマホには持ち主が死んだと同時に爆発する機能があってほしいですね。 【ケンジ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2019-09-08 22:11:24)(笑:1票) 13.イケメンで売れっ子作家の主人公。子供はなく、編集者と愛人関係を結ぶも妻とはそこそこうまく行っている。 その妻が旅行先で事故に遭い帰らぬ人に。妻が事故に遭った時、まさに主人公は情事の真っ最中。良心の呵責はあるものの、この時の 主人公からは悲しみはさして窺えない。 その妻と旅行に行っていた親友の夫は主人公とは正反対のトラック運転手で、子供二人を残され悲しみのどん底にいる。 その姿に、昼間だけでも子供たちの面倒を見たいと申し出る主人公。この心情が今一つわからない。妻への贖罪なのか、同情なのか。 ただ子供たちと接して行くうちに、今まで感じることのなかった別の喜びが芽生えてくる様子は、本木雅弘の演技力によってとてもよく伝わった。また子役たちも芸達者。ついでに言うと竹原ピストルもがさつで粗野な、しかし人の好い人物を好演。 妻の遺品の携帯電話から知ってしまった妻の本心を見た時、主人公は初めて妻と向き合うことになる。愛されていると思っていた妻からの未送信のメール。変わらない日常に安心しきって若い編集者と浮気をしていた主人公には、どこか優越感すらあったのかも知れない。それが崩れ去った瞬間だった。 今一つ理解できなかったのは長男が塾通いを諦めた理由。収入はあるのだから、経済的と言うよりも妹の世話のためなのかな? 大作ではないけれど、邦画の良い面が出ている映画だと思う。 マンガの実写化やSNSネタばかりでうんざりしている私には清涼剤のような作品となった。 【mila】さん [インターネット(邦画)] 6点(2019-07-07 22:28:01) 12.もっといろんな事件が起きて、主人公が感情や劣等感をあらわにした上で、現実と折り合いをつけるストーリーを想像してた。なので、だいぶあっさり終わってしまったという感想。 【センブリーヌ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2019-04-24 22:16:49) 11.この監督らしく、男の心理描写が絶妙。妻の死となかなか向き合えない様がよく描かれている。 ただ、原作と違い、映画では生前の妻とのシーンが少ないため、本当に妻の死に興味がないのかと誤解してしまいかねないのが難点。 【アクアマリン】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-03-10 19:53:02)(良:1票) 10.現代の日本映画の真髄、そんな作品。 観ていて辛いというか不快な面もあるが、それは自分自身のそういった部分と向き合っていると感じる。 最後まで観たとして何らかの救いがあるわけではない。ハッピーエンドとも言い難い。でも、これが人生だし、これからも続く人生を感じる。 小品の印象はあるが、素晴らしい。 【simple】さん [インターネット(邦画)] 8点(2018-08-18 20:47:11) 9.原作は非常に良かった。映画では、津村の行動が少し極端に描かれているかな。大宮家の子どもたちとのやり取りは、もっとぎこちない方が良かった。 【noji】さん [インターネット(邦画)] 7点(2018-06-10 22:12:07) 8.久しぶりに大人な日本映画を見た気がします。冒頭の事故を除いて大きな事件が起きるわけではないし、派手なスーパーマンも登場しないし、「これでもか」と言わんばかりに有名な役者を揃えているわけでもありません。あくまでも、主人公の微妙な心象の変化を丁寧に描いているだけですが、それが心地いい。それに主人公とは対照的な、竹原ピストルの無骨な存在感が際立っています。私小説的な映画、といったところでしょうか。 しかし公開当時、けっこう宣伝していたと思うのですが、ここのレビュー数が少ないのは意外。 【眉山】さん [インターネット(邦画)] 8点(2017-12-29 23:14:48) 7.テーマがよくわからない。退屈。 【へまち】さん [DVD(邦画)] 3点(2017-12-03 13:48:38) 6.久しぶりに"日本映画"を観賞しました。ハリウッドにも流行りの日本アニメにもヨーロッパの監督にもとれない、日本人による日本映画。叙情的な映像や間に頼りすぎることのない画。分かりやすくて観やすい展開と脚本。季節の移り変わりや、髪が伸びていく様で表現されるゆっくりとした時間の流れ。役者さんたちと向き合いながら丁寧に映画を撮っていることが伝わってくる。観終わってからも続く映画の余韻。良い映画ってこういう余韻を残してくれるんだった、と久しぶりに思い出した。 【kaneko】さん [インターネット(邦画)] 8点(2017-06-12 06:16:14) 5.とても良質な映画。 役者に安定感があり、是枝譲りの子役の自然さもあり 心地いい空気感漂う映画。 結婚している人、子供がいる人によりオススメな映画。 【aimihcimuim】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-05-28 07:22:57) 4.主人公 幸夫 の “ クズ ” っぷりに、怒りを覚えながら、鑑賞.. 幸夫 の言動、精神構造が、まったく理解できない..あり得ない..ほんと、クズ を絵に描いたような、クズ .. 西川美和 監督(脚本)ということで、ダークな問題作連発の監督らしい、そして女性らしい目線で、物語が描かれ..なかなか斬新で楽しませてくれる..繰り広げられる、エピソードも、なにげに 深い.. ただ、ツッコミどころが散見される(そこが減点ポイント)..いくつか挙げてみる、■ 夏子の友人の旦那、陽一 が、お人好しで、かなりアホ..なのに、どうして子供の 真平(長男) は、あんなに頭が良く賢いの? 母親が秀才? そんな風には見えない..言っとくけど、トンビは鷹を産まないからね! 妹は聞き分けがなく気分屋でワガママ..だれに似たんだ? ■ 幸夫 はなぜ急に 真平 に興味を持ち、優しく接するのか..子供嫌いのようにしか見えないのに、唐突すぎる..罪の意識? 家族ごっこ? 真平と気が合う? 自分の境遇と重なる? う~ん 分からん..必然性、説得力に欠ける..残念... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-05-26 22:32:28) 3.妻を失った2人の夫。1人は絶望し嘆き悲しみ、もう1人は自分自身でも表現できない複雑な感情を整理できない。 私は主人公と近い部分で考えられないので、この映画の理解者にはなれなかったようです。 【東京ロッキー】さん [DVD(邦画)] 5点(2017-05-22 18:10:08) 2.今回は内面にグイグイ来る、さして重要なストーリーは無いが、 各シーンを丹念に描き、感情移入しているこちらの心をかき乱す演出が巧み 途中、なんでもないシーンで何度も涙した この監督はやはり男を描くと冴える、前作の失敗はやはりそこだと思う 時間の経過を髪型で表現する演出の上手さには唸ったし、池松君の演技が何気に心打つ 間違いなく今年の日本映画の代表作だろう 残念なのは(これはいつもなので意図されているかも) ラストが思ったタイミングで終わらない事と 風景だけを映すシーンがダサい点がなぜか気になる 【カーヴ】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-10-26 16:47:59) 1.この監督らしい変化球の効いた作風ではなく、直球勝負な仕上がりになっていて、趣向の変化に戸惑いつつも楽しむことができた。今作もまた、人間の抱える闇の部分にスポットを当てており、観ているこちらの内面を剥き出しにされた。自分の醜いDNAを持った子供を持つのが怖い。子供と接すると自分の醜い部分を帳消しにできた気がする。多少言い回しは違うかもしれませんが、これらは私自身にも当てはまり、ほんとうにこれは女性の監督が作ったのか?と疑わしくなるほど男性の心理を的確に表していた。凄い人です、ほんとうに。 竹原ピストルさん。いやぁ~なかなかどうして、いい味出しまくりです。子役の二人も非常にいい!特に妹役の白鳥玉季ちゃんは恐ろしい程ナチュラルで、演技とは思えないほど自然体でした。将来が楽しみです。 上映時間が2時間30分近くあると知って正直長いな~と思った。ところがどっこい!あっという間にエンディングで、むしろ全然足りない!もっともっと観せて~!て逆に短く感じてしまいました。それほどまでに作品の世界にハマってしまったということです。 ただ個人的には変化球の効いた作風の方が好みではあるので、点数は7点で。 【Dream kerokero】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-10-16 18:19:36)(良:1票)
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