みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.冒頭に“絞死刑”という文字が長い時間ズドーンと出てくる。 冴え渡るモノクロ画像。 そして、絞死刑の様子が生々しく厳かに再現される。 ところが、途中からコメディタッチな展開へシフトする。 そして最後まで、その悪ふざけ。 だけど、大島渚監督の言わんとしていることは終始一貫している。 「死刑制度」の是非を、観る者に問うているのである。 強姦殺人事件を2件犯した朝鮮人の若者が、法により死刑される。 法をやぶったのだから死刑で当然だという考え方に対し、どんな残酷なことをした人間だとしても、人間が人間を殺してはいけないのではないか?という命題を叩きつけてくる。 死刑を行うのは誰か? 死刑執行作業を行う者でもなく、それを指示する上官でもない。 ならば、国家か? 国家といっても、目に見えない。 国家が定めた法律だから、人間を処刑(殺す)ことができる。 そうは言っても、処刑を行うのは人間の手によるものである以上、死刑が広義の殺人として考えられなくもない。 大島渚は、終盤でこのような内容を、ふざけた調子でガンガンと主張してくる。 私はと言えば、死刑制度には反対でも賛成でもない。 ただし、殺害された被害者の親族などの立場になったら、どうなるだろう。 本作は、そういったことを考えさせられる至極真面目な映画であるが、その反面、表現方法としては、大の大人がふざけまくるという演出手法を採用している。 そこが実験映画的であり、ATGとしての主張とこだわりを強く感じることができた。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2011-04-28 20:50:34) 5.前半の面白さだけだったら、ためらわず大島最高作と断定してしまうんだけど、後半抽象論になって浮いてしまうのが不満。外に出ての妄想シーンまではいいと思うんだけど、「姉」が見える見えない以後の展開は、映画よりも剥き出しのシナリオ文学って感じで。いかにも60年代末という時代を反映はしている。これ音の効果もいいんだ。ぶるぶる震えるときの手錠のカチャカチャやら、生きているということの鼓動、朝鮮人部落の声、など。あの姉の演説にRが、どうもしっくりこない、と不同意を示すとこに誠実さがある。ドアの外の国家がまぶしく輝いているところは、やはり迫力がある。特定の代表者があるわけでなく、国家とは一つの状況だということか、けっきょくRも妄想の世界へ消えてしまったという意味なのか、あるいはこちら側がひとつの妄想の体系だと言っているのか。など理屈をいろいろこねる楽しみはあるが、前半のブラックユーモアで押し通してもらいたかったなあ。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-06-15 11:58:42) 4.小松川事件を下敷きに朝鮮人差別問題、死刑制度、国家と個人などの難解なテーマをシニカルな笑いに包み、ほぼ全編を死刑場の中でのワンシュチュエーションで見せる低予算な映画。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2004-06-08 12:19:01) 3.死刑制度に反対なら10点。死刑制度撤廃に反対なら0点。私はアカでもリベラル派でもないから0点をさしあげる。 【じゅんのすけ】さん 0点(2003-07-09 22:24:52) 2.名作中の名作。罪というテーマに敢然と立ち向かった大島に拍手。小松川事件を知らない人にはイマイチわからんのかもしれんが… 【ぽん太】さん 10点(2001-11-13 09:17:10) 1.大島監督いわく、処刑制度に反対する映画らしい。 【あろえりーな】さん 6点(2001-09-01 14:21:35)
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