みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
14.偉大な映画であることは認める。しかし良い映画か?楽しめるか?と聞かれたらこの点数にならざるを得ない。偉大なクリエイターが制約無しに自由にものをつくると変なモノができることがあるが、その典型だろう。「不寛容」がテーマであるが現代編で若夫婦に降りかかるのは不寛容というより社会的抑圧と行き違いサスペンス。キリスト編は影が薄く、中世フランス編は虐殺まで何のドラマも起こらない。グリフィスの高尚なテーマはわかるが、「不寛容な奴らをやっつけろ!」という不寛容なメッセージも見て取れる。誰しも思うことだろうが圧巻なのはやはりバビロン編。あのクレーンショットは時代を忘れさせる。しかしこれも内容は不寛容というより陰謀と悲劇の歴史スペクタクルだ。誰かバビロン編だけ最新リマスタリングしてオリジナル音楽付けて発表してくれないだろうか?。惜しい。惜しいよ映画の父!しかしパイオニアが下手に天才だと後に続く人が苦労するからこれでよかったのかも。 【tubird】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-10-16 20:17:28) 13.時代が巡っても絶えず繰り返される過ちの根源は、不寛容と言うより私利私欲にまみれた偽善であると思えます。揺り籠の無垢な赤子を見守るリリアン・ギッシュから「この子はどのような一生を送るだろうか」と期待と不安を感じました。ユダヤ、フランスパートのせいで作品が冗長に流れたのは残念です。しかし、バビロンパートの空前絶後のセットとエキストラに、終盤の怒涛のカットバックに、映画の醍醐味を味わいました。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-08-31 19:27:48) 12.旧約聖書や新約聖書の話が出てくるので、詳しくない私にはちょっとつらかったです。ですが、人間の慈悲や寛容さ、尊厳等が理解できるのであれば、チンプンカンプンということはないでしょう。クライマックスへ近づいていくときの、4つの物語が糸を紡ぐように、1つになっていくときの臨場感は見事でした。もっときれいな映像で残っていれば、また違う印象になったかも知れません。 【shoukan】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-09-30 00:49:30) 11.趣向に内容が追いつけなかった、ってところがあります。フランス篇などお荷物になってしまった。風紀を緩めるとバビロン篇、キツすぎると現代篇、程良いのがよろしいようで、といった教訓付き。ラスト、銃を捨てて抱き合い、地上には天使が現われるあたり、ちょっと感動というより、その楽天主義に馬鹿馬鹿しくなってしまう。これは当時の観客が素朴だったっていうより、作者の態度がそれだけ安直だったってことじゃないかな。構想だけで煮詰めずに始めちゃったとか。この映画の意義は、金をかければ、その金をかけたってことが見ものになる、って前例を作ったことだろう。これはある程度映画史に見られるジャンルで、そういう見世物的スペクタクル性ってのも映画の重要な要素ではある、「う~ん、金をかけてるなあ」というレベルではしみじみ感動できる、でもお話が弱すぎた。彼のメロドラマは今でも映画作品として十分鑑賞の対象になれるが、こっちは映画史のお勉強として見る、ってとこ。まあまあ観られるのは現代篇で、子どもを矯風会みたいのに取られちゃうとことか、真犯人の情婦がおろおろするとことか。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-11-26 11:59:11) 10.「“映画の父”D・W・グリフィスの代表作という枠にとどまらず、サイレント映画、いや全映画の中でも避けて通るわけにはいかない歴史的傑作。」ということで、鑑賞することに決めた。 180分(実際は160分ちょいだった)ということと、4つの時代が平行して描かれる難解なプロットであることと、古い時代のサイレント映画という点から、かなりの決心が要った。 しかしながら、予想していたよりもすんなり作品に入っていくことができた。 そして何より、普通に楽しめたのが意外だった。 4つの時代が平行して描かれているとのことだったが、そのうち<バビロン篇>と<現代篇>しか、しっかりとは把握することができなかった。 その他の2篇は、最後の最後でやっと話を理解できた感じ。 逆に言えば、それだけ<バビロン篇>と<現代篇>に時間が割かれているわけである。 ちなみに、この作品の最大の見所は<バビロン篇>の“超巨大セットによる空中庭園”である。 正直、この巨大セットを観たくて、この作品を借りたようなもんだ。 映画通の批評を調べてみると、“現代のCGをもってしても、この巨大セットの大迫力に勝るものは創れないであろう”という意見が多かった。 そういうわけでドキドキしながら、観ていたのだが・・・ あまりにも凄すぎた・・・ というのが、率直な感想。 荘厳な音楽(この作品に付けられた音楽は、総じてかっこよかった)と共に、悠然と空中庭園が登場。 “俯瞰ショット”により、遠目から丁寧にその全貌を捉えていく。 わけのわからない、やたらに巨大な“像”が何個も庭園の中に建てられている。 そして、ことわるごとに、“この庭園は1辺が1.6KMある”とかいう、その巨大さを過剰なまでにアピールする字幕が挿入される。 この巨大さをアピールする字幕のしつこさも、なかなか笑えるポイントであり、この作品の肝でもある。 CGと違って、そこに実際あるものを撮っているという事実に基づく迫力は凄いの一言。 まさしく圧巻である。 私の様な好奇心旺盛な人間にとっては、大満足できる作品であった。 このセットを観れるだけでも、この“歴史的大作”を観る価値は十分あると思われる。 好奇心旺盛な方は、是非、ご覧になって下さい。 ただし、90年前の作品ですので、多少は体力を使いますが・・・ 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-09-01 21:48:02)(良:1票) 9.禁断のDVDボックス第3弾。いや10分以上集中して見れたことなかったんすよねコレ。で鑑賞してみて結局のところ、苦痛以外の何者でもなかったっす。わかりやすく、素直に一本の筋で語りゃいいものを…敬意を込めてこう呼ばせてもらうよ。「タランティーノの父G.W.グリフィス」と。ちなみに本作が発表された年は、フランスの西部戦線が泥沼の様相を呈し始めていた。これが世界大戦となる事を皆がおぼろげながら理解し始めた年。地獄の釜の蓋は既に開いていたが、アメリカはまだ参戦していない。つまり本作はアメリカ孤立主義最後の年の映画だ。想像を絶する巨大セット、そこで虫けらのように動き回り、虐殺されるエキストラ。グリフィスは20年早まったのかもしれない。「不寛容」は第2次大戦のテーマで、この時代のテーマは「シビリアン・コントロールの確立」だったからだ。『イントレランス』が絵としてのファシズムを予見していたと言えば、そう見えなくもない。そういう意味では恐るべき駄作だ。●追記:映画の基礎教養としては必須だなあ、とも思いました。『トロイ』なんて総パクリしてるのがわかったし。でもまあ、装甲車みたいなバビロンの秘密兵器には苦笑しかできなかったなあ(ペーターゼンも真似すりゃ面白かったのに)。●追記2:4つの物語を混ぜ合わせるという手法について。演劇論は大昔勉強しただけなんだけど、この時代にはまだ異化効果は考え出されていなかったはず。グリフィスは編集の力で同等の事をやり遂げ、演劇を越えていたわけなんだね。問題は工夫なく4作を混ぜ合わせた結果、むちゃくちゃ上映時間が長くなり、内容的にも同じ事の繰り返しとなってしまった点。この映画を評価する方には、一度、同じ手法で作られた『コンプリート・サンダーバード』を評価して頂きたいナと思います。 【エスねこ】さん [DVD(字幕)] 3点(2005-05-12 00:55:20) 8.バビロンの巨大セットで繰り広げられる戦闘シーンに目が行きがちになるが、それよりも“人間の悪意”について探求したグリフィス入魂の熱いメッセージを称えるべきであろう。 死刑制度を題材とした現代の物語・宗教間でのもめ事(バビロン、ヨーロッパ)・キリストの物語・・・、と、過去におこった悲劇を題材にすることで“人間の愚かさ”を浮き彫りにし、現在も続く悲しい行為(イラク戦争など)、なぜ人間は愚かな行為に走るのか? その原因の源を“不寛容”という言葉に集約した、哲学的な作品である。 “寛容でない”“許さない”・・・。 かつて、キリストが台頭してきた時、その奇跡を起こす力を妬んだユダヤ人宗教者はローマ帝国に彼を売った。キリストの存在を“許さなかった”のだ。ローマ帝国も彼の行為を“許さなかった”。つまり“寛容でなかった”のである。しかし、キリストは十字架に貼り付けられ絶命する間際、「神よ彼らを許したまえ」と言い残す。つまり、キリストは自らを欺いたユダヤ人宗教者ならびに、不当な拷問を強いたローマ人を“許した”のである。“寛容であった”のです。 これを安っぽい偽善ととるか、教訓とするかで意見は分かれると思うが、つまりは『人間の許さない心(不寛容)が悪の根源』なのだということをこの作品は強く語っている。 その他のエピソードも、それぞれ統一したテーマで描かれていて「これでもか!」と言わんばかりに(しつこいぐらい)“イントレランス”を語っている。決して難しい作品ではないはずです。 【おはようジングル】さん [映画館(字幕)] 10点(2004-05-26 00:20:18)(良:2票) 7.バカな人でもこういう映画をひょんなことから観てしまう場合がある。私は今日、レンタルビデオ屋でこの作品を発見してしまい、手に取った。「どひゃぁ~~~、こんな時代に映画なんて存在してるんだねぇぇーー。借りてみよーーー」こんな具合だ。この映画が好き、という人がいることは下の投稿見てわかる。なので長い前置きをしておいた。ちなみに私はバカな人のカテゴリーに入る人間だ。全くももって理解不能ぉぉぉぉぉぉ!!!!つまんねーーーーーーーーーーーーーーー。けどこの時代にこれだけのものを作った、ということに2点。お前みたいな奴がこの映画を語って点数下げるな!!と怒られそうだが一応投稿してみた。私のような人が「観てみようかなぁ」って場合もあるしね。映画がつまらないのではない。難しいのだ。難しくて理解できないのでつまらないのだ。 【座間】さん 2点(2004-05-16 00:39:25) 6.イントレランスとは「不寛容」という意味です。「寛容」を広辞苑で引きますと、2番目に「他人の罪過を厳しく責めないというキリスト教の重要な徳目」とあります。つまり、その反対の意味ですね。物語は4つの時代と舞台を自由に飛びまわり、人間の不寛容がもたらす悲劇を描き出します(間をつなぐ赤ん坊の揺りかごは、寛容の対象を象徴しているのでしょうか)。4つの話が並行して進むので、序盤はけっこう退屈ですが、バビロンの戦闘シーンに入ってからは、息をつく暇がありません。ため息が出るほどの壮大なセット、凄惨な戦の描写。また現代編のクライマックスが、それに負けていないのがすごい。しかもこんな傑作が、映画の発明からわずか20年で誕生したとは!まさに奇跡といっていいでしょう。 【円盤人】さん 10点(2004-02-21 19:19:26)(良:2票) 5.CGのない時代にアレだけの規模・セット!!驚嘆の連続です。下手なBGMやセリフよりこの映画のようにサイレントが逆にリアルな効果になって現実味があります。これでデジタルカラーならどんなに素晴らしいことか!!それが残念(で、9点) 【不寛容】さん 9点(2003-06-30 03:30:28) 4.う~ん、皆さんの評価が高い!昔ヤングジャンプに連載されていた『栄光なき天才たち』という漫画にグリフィスが登場していました。その最高傑作ということで見ました。しかし……。よくわからなかったなぁ。浅薄な映画ファンでは太刀打ちできない映画だと思います。ただ、映画史上に残る記念碑的作品ということで、見てもいいとは思います。平均点下げてごめんなさい。 【きゃら】さん 4点(2003-05-22 23:22:03)(良:1票) 3.素晴らしいの一言。バビロンのセット、あの時代にしてこの迫力。竜頭蛇尾じゃないし中身が濃いので何度も見れる。歴史のびっくり箱。それにしても人の表現てこうも広がるものなのか・・・とチャップリンや雪洲以来、久々に感動しました。 【けい】さん 9点(2003-05-01 07:19:25) 2. 全く時代の異なる四つのエピソードを同時並行させる力業は正に空前絶後!「映画の父」デヴィッド・ウォーク・グリフィスの代表的な傑作がコレ。矢張り圧巻はタヴィアーニ兄弟の「グッドモーニング・バビロン!」でも描かれていた”バビロン空中庭園”篇。アレを越えるスペクタクルはCG全盛の現在でも絶対に無理だろう。要はセンスの問題。ただ、今日の視点でも難解な本作のプロット構成は、当然ながら公開当時も不評で大コケ。膨大な制作費を回収できなかったグリフィスは以後小品しか撮れなくなってしまいフェイドアウトするきっかけになったのは残念であり皮肉でもある。時代は未だ彼の先進性に追い付いていない?! 【へちょちょ】さん 9点(2002-12-31 17:30:38) 1.あれ?誰も見てないの?映画ファンを語るなら、イントレランス絶対見るべき!!!映画黎明期の最高傑作だああああ!!!世界最初に俯瞰撮影を行い(俯瞰撮影をイントレと呼ぶ原始となった)、オムニパス形式で女神のゆりかごの中に描かれる波乱の混沌の人間社会を刹那で華麗に魅せる今見ても色褪せない壮大な世界観!!(褒め過ぎか?)映画の父G.Wグリフィスの代表作なのさ!!ぜひ観てね。 【イケマ】さん 10点(2002-12-15 12:09:12)
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