みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
5.東洋人にあちらが感じている「表情の読めない冷たさ」の行き着く先は、やはり「冷酷な悪人」で、本作で完成したってところか。自分の持ち物にトリイの焼印を押す金貸しの日本人が、借金のカタに人妻を誘惑し背に焼印を押しちゃうんだもん。東洋美術もすべて陰気な気分に導く道具となる。こんなころはまだアメリカの東洋人はみんなビンボーだと思ってたんだけど、金貸しをするような人物も生まれていたのか。少なくとも映画に登場させても不自然ではない設定だったのか。黄禍論てのは低賃金労働者がたくさん入り込んできて社会の混乱を招くってところから生じたんでしょ、あるいは未来にはこう東洋人に金を借りるようになるかも知れんぞという不安のイメージだったのかな。そういう設定でありながら「悪の魅力」ってのが雪洲にあるのが映画の不思議なところ。それは認めても、やはり異邦の人間への警戒感に乗った話で、群衆が激昂し正義に燃えて雪洲に詰めていくあたりは、後味悪い。別にこちらが日本人ってことと関係なく、興奮する正義とそれを肯定する雰囲気ってものが気色悪い。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 5点(2011-10-13 09:57:21)(良:1票) 4.日本人俳優早川雪洲が出演している古い映画で、彼の役どころはインドの貴族。 主な登場人物は夫と妻、妻に横恋慕する男の三人だけで、お話はどこにでもある男と女の事件簿。 早川雪洲は目つきが非常に鋭く、なんとも不気味な雰囲気で存在感は抜群。 手前みそということもあるんだろうけど、ほとんど主役のように見えた。 いつか本当の意味での、日本人が主役のハリウッド映画も観てみたいものだ。 【MAHITO】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2011-08-26 11:04:54) 3.正直な所早川雪州と言えば「戦場にかける橋」のオッサン顔しか見たことなかった。まさかあのチャップリンと同時期にデビューしてたとは普通に驚きました。水も滴るいい男って彼のことなんですよねぇ、当時の女性が化粧をして映画館に行った気持ちが分からんでもないです。モノクロ映画の微妙な暗さが彼の一瞬の怖さを上手く表現してファニー・ワォードのちょっとした壊れっぷりが凄く印象に残りました。国辱映画だと言われてますが(今も・・??)日本人の大和魂はそんなことしないってブチ切れたんでしょうねぇ、多分。 【M・R・サイケデリコン】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-03-11 09:38:08) 2.セッシュー・ハヤカワの水もしたたる”色男”ぶりには、なるほど、後輩のルドルフ・ヴァレンチノに優るとも劣らない妖気(?)があるなあと感心。ただ映画は、セシル・B・デミルって、この頃からあざとくハッタリだけのショーマンだったのね…という印象のみ。同時代のグリフィスやジョージ・B・サイツなどのオリジナリティにくらべたなら、その才能の差は歴然でしょう。 【やましんの巻】さん 4点(2003-09-16 18:14:10) 1.早川雪洲はこのパラマウント作品により、ハリウッドのトップスターになった。日本人は同族の欧米での活躍に冷淡(野茂以降は少しマシになった)だが、1910年代の雪洲は、チャップリン、フェアバンクスと並ぶトップスターであったたことを忘れてはならない。ヒシュル鳥居という冷酷な日本人は、観客の度肝を抜き、当時としては破竹の全米興収300万㌦を挙げた。今でいえば5000万ドル級の大ヒットであり、劇場数の差を考えれば、みんな映画館へ行った、くらいの勢いだったのだろう。反日的だとして日本では公開できず、日英同盟を考慮してイギリスでも上映しなかったこの傑作は、しかし今日「永久に保存すべき映画」に指定され、デミルの初期傑作と認められている。映画好きならば絶対に見るべき作品。雪洲は「戦場にかける橋」の演技が最高なのではありません。80年前のこの作品がベストアクトです。 【FOX】さん 10点(2003-06-22 20:37:36)
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