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【クチコミ・感想(10点検索)】
2.マギーは最後の最後まで涙を流さなかった。フランキーにトレーナーになってもらえた時、本当は嬉しくて泣きたかっただろう。始めてフランキーと一緒に勝ち取った勝利の瞬間、この時も本当は泣きたかっただろう。鼻の骨が折れて無理矢理止血された時も本当は泣きたいほど痛かっただろう。そして愛する母への贈った家を母に喜んでもらえず、逆に馬鹿にされた時、本当は悔しくて、辛くて悲しくて声に出して泣きたかっただろう。それでもマギーは一滴の涙も流さなかった。どんなに嬉しい時もどんなに痛い時も、そしてどんなに辛くて悲しい時も決してマギーは涙を流す事はなかった。しかしフランキーと「絶対に泣かない」と約束したとは言え、彼女はやっぱり女性なのだ。タフで心と身体が強くてどんなに逞しくてもやっぱり彼女は美しい女性なのだ。それでもそんなマギーが泣かなかったのは、彼女の傍らにはいつもフランキーがいたから。励まし、共に喜び共に苦しみ、笑い、そして抱き締め合った二人は、いつしか硬い信頼と深い愛情で結ばれていた。マギーは試合を重ね勝つに連れて輝きを増して行った。しかし、彼女が本当に輝いて行った理由は、フランキーと過ごす時間が長くなり、彼に信頼され深く愛される事によってマギーは眩しいくらい輝いていったのだ。家族の愛を受けずに育ったマギーが、人生の最後にフランキーから受けた深い愛情は彼女の人生に“幸せ”という言葉を残した。それは彼女が最後に流した一粒の涙が物語っている。そしてフランキーは今も、マギーとの思い出の店でレモンパイを食べながらマギーの為に本を読んでいる事だろう。 【ボビー】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-05-30 00:51:45)(良:10票)
1.どこかのサイトで「イーストウッドは世界一美しい74歳だ」といっている人がいたが、本当にそうだと思う。良い意味で「ハリウッドの反逆児」であるイーストウッドが今回は観客の予想するアメリカンドリームとは異なるストーリーを扱っている。もともと淡々とした短編小説であった原作を見事にフィルムに転化させた監督の演出には脱帽してしまう。淡々としていながらどこかもの悲しい雰囲気があり、最後までフランキー、マギー、スクラップの3人の生き様を捉える。人を愛する事の悲しみを体現するフランキー、夢に全てを賭けて生きるマギー、そんな二人を見守るスクラップ。役者の演技はどれも素晴らしい。特にイーストウッドは良い意味で年をとったなぁ、と思わされた。一方でスクラップはマギーと対照的な人物として捉える事もできるだろう。スクラップはマギー同様夢を諦め、人生の傍観者となった。これからはデンジャーを励まし生きがいを見出していくのかもしれない。さらに劇中に出てくるゲール語も隠れた意味をもつ。ゲール語とは「消えゆく言語」。これがフランキーやマギーによって示されるテーマとなっているのだ。ラストの哀愁のあるフランキーの後姿、スクラップの独白も深い余韻を残してくれた。人生について観客に問いかける重く切ない映画。 【マイカルシネマ】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-05-29 19:29:56)
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【点数情報】
Review人数 |
324人 |
平均点数 |
6.91点 |
0 | 3 | 0.93% |
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1 | 5 | 1.54% |
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2 | 3 | 0.93% |
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3 | 13 | 4.01% |
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4 | 14 | 4.32% |
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5 | 28 | 8.64% |
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6 | 39 | 12.04% |
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7 | 82 | 25.31% |
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8 | 70 | 21.60% |
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9 | 45 | 13.89% |
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10 | 22 | 6.79% |
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【その他点数情報】
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