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【クチコミ・感想(7点検索)】
3.《ネタバレ》 『武士の一分』は不幸な映画だ。『たそがれ』で起こした山田洋次の時代劇といい,スターの木村拓哉の起用といい,なにかにつけて映画そのもの以上に色がついてしまう印象に仕上がっているからだ。『たそがれ』を超えることができるかということと,映画俳優としての知名度が低い木村の演技に満足しうるかということが問題となってきてしまう。田舎の下級武士における人情と秀でた武芸というキーワードは『たそがれ』のままだ。もっともマスコミを一切排除して,本作だけを観られる環境にある人なら別だけれど,そんなのは山奥にでも住んでない限りできない。
『武士の一分』はあまり観客受けの良い映画ではないが,それは何も上記のようなマスコミ目線で映画を観ざるを得ないという先入観だけから来ている訳ではなく,物語の最大の問題である,妻加世の不義に対して理解できる観客が多くないと思うからだ。いかに夫の失明による生活の困窮から来ているといっても,夫に誠心誠意を尽くすような言葉と心情を提出しておきながら,島田の手練手管から逃れる術はないとは思えないからである。仮に環境が夫の上司に逆らえないといっても映画が夫婦愛をテーマにしているように見せるのだから,それなら逆らってでも貞操を守ることに意義があるのではないか?と思えるからだ。だが,そうなっては映画の問題が存在しなくなるので,『武士の一分』自体が成立しない。だからどうしても『武士の一分』がジレンマから逃れられずに,これを観客受けする映画とは,どうしても考えられないのだし,そこに感動が生まれることはない。
だからこの映画を観ていいと思えるのは,テーマだったはずの夫婦愛でも「武士の一分」でさえもなく,新之丞の情念に尽きるといえる。そして三村の叔母による加世の不義の噂,徳平に妻加世を追跡させる時などが,三村の強い情念となって現れる時,この映画はとてもよくなる。人がどうしても超えることのできない情念の奔出が,三村の表情や行動を通じて観客に伝わってくる。それは分かりやすく超時代的な感覚だ。山田の映画を観ていると,どうしてもキレイさが目立つのに,この映画ではストレートに描かれていた。そして,それを木村は泥臭く演じた。『たそがれ』では観られない人間の下らなくて払拭することができない感情をこの映画では観ることができる。 【はなぶさ】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-02-25 12:56:22)
2.《ネタバレ》 原作は短編ではあるが退屈することなくうまくまとまっている。キムタクも予想に反し良かったと思うし、檀れいにいたってはあの清楚な人が家の為とはいえ、あんなことやこんなことになっていると思うと切なくて切なくて、そのどうしようもない無念さは十分感じられた。しかしラストは縁側で「徳平の飯はまずい」、「では飯炊き女でもつれてきましょうか?」のシーンで終わっていれば深みが増したのではと思うのでがんす。
【カリプソ】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-12-23 15:27:28)
1.自分はキムタクファンでもないし、キムタクファンが何を求めるのかもよくわからないが、この映画に関してはかっこよすぎず、いい仕事をしていると思った。ストーリーはわかりやすく、いいせりふもあったような気がするが、訛りが妙に気になったためかあまり記憶に残っていないのが残念。 【HK】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-12-03 15:38:07)
マーク説明 |
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★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
109人 |
平均点数 |
5.99点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 2 | 1.83% |
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2 | 3 | 2.75% |
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3 | 4 | 3.67% |
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4 | 10 | 9.17% |
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5 | 12 | 11.01% |
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6 | 36 | 33.03% |
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7 | 23 | 21.10% |
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8 | 15 | 13.76% |
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9 | 4 | 3.67% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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