みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
194.《ネタバレ》 どうも私はコーエン兄弟のセンスがよー判りませんし(ビデオやテレビでばっかり見てるのでレビューがちっともないのですが、『赤ちゃん泥棒』がかなり好き、『ファーゴ』がまあまあ、あとは全滅)、いちいちアカデミー賞に選んじゃうほどにコーエン兄弟好きなアメリカのプロの人達のセンスもよー判りません。毎度毎度、単に三流の物語を三流そのままに描いてるだけに見える訳で。そんな私がのこのこ劇場に出かけて見たこの映画。追われる者、追う者の物語は緊迫感があって楽しめました。殺人者のキャラが見事。でも、クライマックスに至っておフランスの映画の如く「いやいや物語自体が重要なのではないんだ」とばかりに劇的展開を忌避し、人の世の無常を語りだすに至って、「で? だからどうした?」と。私にとってはその程度。まあ、無理矢理褒める必要もないわな。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 5点(2008-03-20 19:35:19)(良:1票) 193.《ネタバレ》 アカデミー賞にふさわしいかどうかは分からないが、完成度は高い作品。 本作品からは他の作品からは感じられない、得体の知れない“気持ち悪さ”を感じられるようになっている。 その象徴的なものをハビエル・バムデルが好演している。 感情すら感じられない存在、人間とは異なるような存在、トミー・リー・ジョーンズも語っていたが幽霊のような存在を演じている。 シガーとは会話自体も成立していない。 雑貨屋のオヤジとの一切噛み合うことのない会話や、人間の生命をコイントスで左右する手法が印象的だ。 映画自体も、シガーとの会話のように全体的に噛み合っていないようなところが多数見られるが、そのためか、得体の知れない“気持ち悪さ”をより感じられる効果が増しているように思える。 もちろん、コーエン兄弟は完全に狙って演出・編集しているだろう。 水を欲しがっていたメキシコ人に水をあげに行くことでトラブルに巻き込まれたり、シガーが銃撃戦などではなくて青信号を走っているときに致命的なダメージを受けるということも、善行や悪行といった既存の概念を超越している。 金、麻薬、殺人によって、人間の感情が麻痺しているように見られる。 人間が動くのは全部金ともいえる。 シャツをもらうのも金、病院に運んでもらうのも金、ホテルのオヤジから情報を提供してもらうのも金、殺人を依頼するのも金。 飲みかけのビールですら金をせびろうとする姿勢や、金をもらった瞬間に仲が良かった少年たちが喧嘩をし始めるということも本作が言わんとしていることをよく表しているように思える。 このような気持ち悪い世の中になったのは最近のようにも思えるが、1900年台初頭にも同じような惨劇があったという、トミー・リー・ジョーンズとネコ屋敷のオヤジとの会話も印象的。 本作が描こうとしていることは、近年において人間の本質自体が変わったということではないのかもしれない。 暴力と欲求が“人間の本質”であり、人間の本質自体は変わっていないということだろうか。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-03-16 02:39:53)(良:1票) 192.《ネタバレ》 「悪銭身につかず」という道徳を大げさに教えてくれる。 あと、交通事故には気をつけましょう。 【チェブ大王】さん [インターネット(字幕)] 4点(2024-03-29 01:38:42) 191.《ネタバレ》 ある男が、きな臭い事件に、フラフラと自ら巻き込まれていくというような話です。あまり説明的ではなく、丁寧で渋くて味のある映像と役者の演技で、終盤まで、飽きずに引き込まれていきます。ですが最後、どちらかというと視聴者の期待を裏切る展開を選択したため、丁寧に下ごしらえしてきたものが、不意にあっけなく宙ぶらりんになって、大きな感動が得られず、終わってしまったなという感覚が残りました。もっとベタな展開でも良いので、わかりやすく心揺さぶるものがあった方が良かったかなと。十分な下地ができていただけに受け入れられると思うのですよね。無常観、無情感もわからなくはないのですが。主人公、渋くていいです。ゴツいのにオカッパの殺し屋の彼は凄味があって良かったです。奥さんは最後の最後、急にカッコ良かったですけど。結局どうなったのだろうか。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-03-09 19:32:13) 190.《ネタバレ》 シガーという人物の異常さの表現は本当に素晴らしい 演技ももちろんだが、行動・問答 全てがシガーという人物の異質さを上手く表現している。 良くも悪くもそれだけの映画 ラストは意外ではありましたが、打ち切りのような怒涛の展開で 評価はこんなもんです。 【メメント66】さん [インターネット(字幕)] 6点(2022-04-20 18:48:50) 189.作品全体の乾いて殺伐とした雰囲気と、シガーの不気味さだけでインパクトを残す映画。あっけないラストよりも、だらだらと述べられる人生訓?のようなものは余計かな。ちょっと理解しにくかった。 【noji】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-02-08 23:23:21) 188.《ネタバレ》 悪の魅力いっぱいの映画。ダークヒーロー映画。これに並ぶのは、バットマンダークナイトくらい。ストーリーに救いはないが。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 8点(2019-01-13 09:51:14) 187.《ネタバレ》 終盤までは傑作!と感じていたが、終盤で点数を大きく落としてしまった映画。 コーエン兄弟と私は反りが合わないと判ってしまった。 本作の結末から見るに、本作は生死や運命の不条理さをテーマとしていて、そのテーマを表現するためのあの拍子抜けな結末があるのだろうが、これが映画的に良かったかと言うと、はっきり言って駄目だと思う。 起承転結の結を完全に放り出した展開には、大きな不満が残った。まさか不条理を味わうよりも不完全燃焼を味わうことになるとは。 ベルが完全に傍観者で終わってしまい、そこが特に不満で、せめてシュガーとベルを対決させていればまだ良かったのにと思う。 原作を忠実に映像化しているのはわかる。ただ原作は、マッカーシー独特の詩的かつ長大な文章表現と哲学的思索が盛り込まれる事で、 不条理な結末に至る過程が濃密に描かれている。その濃密さはまるで結末に対するエクスキューズのようでもある。なので小説の方は不条理さが際立つ事はあっても、不完全燃焼感はあまりない。 ただ映画となると、そうした濃密な文章や思索がどうしても映像化できないため、たとえ結末が一緒でも唐突に結末を突きつけられた印象が強い。 結末を納得する余裕もなく唐突に映画は終わってしまう。 不条理さを味わうといっても、原作にあるような詩的で、神話的で、寂寞感に満ちた、運命や生死に関する思索が提示されるわけでもないため、 これではやはり不条理ではなく不完全だ。 原作にある不条理さを表現媒体の違いで上手く表現できないのなら、思い切って別の展開を選べばよかったのだ。 【nakashi】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2018-08-25 14:03:41) 186.シガーの印象ばかりが残るが、意味ありげなモスも妙に印象深いし、その奥さんの言動もイチイチ妙に意味ありげ。ハビエルの助演男優賞は納得だけど、それ以外にアカデミー賞をいろいろ受賞した理由がよく判らない。 結局ただのおっかけっこだったのか、それとも何か深いメッセージ性があったのか・・ よく判らなかったような判ったような難しい映画です。大して面白くないのにとても印象深い映画で、印象だけでこの点数を稼ぐのはある意味凄いのかも。。いつの日かもう一回見たくなるような気がします。。 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 6点(2017-09-12 13:31:40) 185.久しぶりに、緊張感があり面白い映画に出会えたと思いました。アントン・シガーの存在感が良いですね。ワクワクさせる悪役っぷりでした。また、ラストも何となくきっちりとハッピーにはいかない展開が逆に心に残っるのではないかと思います。 【ソウリ】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2017-07-19 20:39:47) 184.《ネタバレ》 前半の緊張感が強烈だっただけに後半の尻切れトンボ感が納得いかない。ルウェリンの最後も唐突だったし、カーラは結局最後どうなったのかも描かれていない。そもそもこの物語に主役とは言いながら保安官は必要だったのか。細かいことから大きなことまで疑問の残る映画だった。アントンシガーの悪人ぶり(超人ぶり?)はトラウマになるほどの恐ろしさだ。最後の骨が突き出たシーンで平然としている様は吐き気さえ催すほどだった。好み25/50、演出10/15、脚本12/15、演技8/10、技術6/10、合計61/100→6/10点 【chachabone】さん [DVD(字幕)] 6点(2017-03-15 23:20:12) 183.《ネタバレ》 老人の住む国などない。 どの時代も「昔は良かった」とか「最近の若者は」と嘆いていただろう。 80年代のアメリカですら、常に理不尽な暴力で満ち溢れていた。 アントン・シガーは、まさに己のルールで遂行するアメリカの影の象徴だ。 目的のためなら道行く人ですら銃を向ける死神である以上、 殺害シーンが次第に省略されていき、ある種の諦めを受け入れさせる。 一方、大金をくすねたカウボーイは主人公のように思えるが、 終盤でいきなり死体で再登場する無情さ。 そして理屈を捏ね繰り回すも何も出来ない老保安官。 徹底的に行間で描かれる諦観と閉塞感がアメリカの病理を浮き彫りにさせる。 二度シャツを買うシーンが出てくるが、 もし少年たちが大怪我したシガーからお金を貰わなければ、 ひたすら物質主義に邁進する現在のアメリカに希望はあったのだろうか? 現代アメリカに警鐘を鳴らした本作の教訓が生かされることなく、 『血と暴力の国』は斜陽に突き進む。 【Cinecdocke】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-01-31 23:48:24) 182.なんかバイオレンス感だけが残った感じの作品。人間の欲動強いのがよく表れているが、観終わった後味がよくないです。 【SUPISUTA】さん [DVD(字幕)] 4点(2016-11-27 23:16:09) 181.え?主演トミー・リー・ジョーンズなの?出番少ない上にあまり必要なくない? チャールズ・ブロンソン似の渋いおっさんこそ絶対主役にするべきだよ! という疑問を抱いたが、やはりそこは巧みなコーエン兄弟の事だから敢えてそうしてるのか。 ストーリーも普通だったらこうなりそうな展開でもそうならないというか、わざと定石を外してる感じ。 利点は先の展開が読めないことだが、欠点はまとまりに欠けるのと観客に解釈を投げている所。 エンタメ作品だと思って観た人は絶対首を傾げるはず。 個人的にはこんなB級テイストな物語をよくアカデミー向けな大作に仕立て上げたなぁと感心した。 【ヴレア】さん [地上波(字幕)] 7点(2016-11-08 10:31:32) 180.《ネタバレ》 一攫千金のチャンス、自由と闘争、栄光と挫折―― この映画はアメリカの大地に点々と続く血痕を辿っていけば、当然出くわすだろう風景なのかもしれない。 バビエル・バルデム演じるアントン・シガー は冷酷な追跡者だ。その振る舞いは、ギャングの報復というよりかは、ビジネスマンの代金取り立てのようでかえって不気味だ。主人公は、まとわりつく影を必死で振り切ろうとするが、どうやっても逃げきれない。その日常にぽっかり浮かぶ狂気は「ファーゴ」に通ずるものがあると感じた。 どうして人はコインに運命を託そうとするのだろうか。それとも運命を託すに値するほどコインが大きくなりすぎてしまったのだろうか。残虐な暴力描写は俗悪だが、コーエン兄弟の鋭敏な批判精神は信頼できる。 【月の】さん [DVD(吹替)] 7点(2016-08-26 22:17:25) 179.《ネタバレ》 先が気になるストーリーでした。 想像にお任せしますの投げっぱなしな部分が気になりました。 【とむ】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-05-26 00:49:58) 178.《ネタバレ》 「アメリカン・ニュー・ニュー・シネマ」というカテゴリーに入るかな?という映画で、ストーリーが行き当たりバッタリ、嫌いな人は嫌いという評価になるという映画である。「どれか好きな人の吹替やらせてあげる!」と言われたらこの映画が好きな人はほぼ100パーで「アントン・シガーをやりたい」と言うだろう。別の人も書いていたが、自分に危険が及ぶのを承知でモスが砂漠に置き去りにしたメキシコ人から水をせがまれたのを気にして水を持って戻るシーンは本当に良かった。案の上モスはその通りになるのだが、ハチャメチャなストーリーながら結局は「ナルホドね」という結果になる所が良いと思う。映画的な起承転結にはならず「これからの映画はこうなるのでは?」という示唆を与える一作だと思う。ただしコーエン兄弟の「判るヤツだけ観れば良い。理解できないヤツは観なくても良い」的な突き放した演出が鼻につくので一点減点した。 【アマデウスga好き】さん [地上波(字幕)] 6点(2015-08-10 22:04:59) 177.《ネタバレ》 『ファーゴ』でも感じたが、コーエン兄弟の作るキャラは独特の味がある。バビエル・バンデムのシガーがとにかく強烈で、圧縮空気ボンベを携えてのイカレた殺人鬼ぶりが凄い。ここまでくればホラーのモンスターの域で、狙われ追われたら悪夢。 コインの賭けを強いられた店主はさぞ不気味だっただろうが、賭けの意味を知らずに生きていくわけか。不条理で気まぐれな運命のようなものを感じる。それは、シガーが青信号で車を横から突っ込まれたのもそう。 モスが昼間そのまま置き去りにしたメキシコ人に、水を与えるために夜中に現場に戻ったのが何気に良かった。ちょっとしたところにも人物に生の立体感が出ていて、コーエン兄弟のキャラ造形の巧さを感じる。ただ、ストーリーはまとまりがなく、収束せずに謎めいたままの尻切れトンボ。定石をあえて外してくるようなところがあるが、それをやりすぎると破綻するしスノッブにも感じてくる。これがアカデミー賞に値するかは大いに疑問。 【飛鳥】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-06-21 00:28:23) 176.《ネタバレ》 例えば「マルホランドドライブ」のように、後でネタバレサイトなどを巡って振り返ってみれば場面の一つ一つに意味があった事を知りニヤリとしてしまう、そんな映画はそれなりに頭を使ったような気になって楽しめる。しかしこの映画、どこを巡ってどう解釈しても正解に辿り着けない。BGMもない静かな二人の対決は大いに見所があり、俄然結末への期待が高まっていくが、主役だと思っていたトミーリージョーンズは結局大して活躍もせず夢の話を語って終わりというのは、緊迫感のある殺し合いで盛り上げた果ての纏め方としては少々不満が残る。観る側の解釈に委ねて〆るやり方には決して不満は無いが、あまりそういった系統の作品だとも思えない展開が続いていたので、いささか拍子抜けした。味のある映画ではあるが、傑作として評する力量は自分には無い様だ。しかし大いに楽しめた事は間違いないので高評価。出来れば後から出て来た始末屋さんの活躍も少し見てみたかった。まるで違うタイプのキャラの登場だっただけに期待した分リタイヤがあっという間で残念。 【にしきの】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2015-04-10 12:13:02) 175.タイトルは「シガーに首ったけ」とかにしたほうが、よほど映画を観た人の気持ちを代弁できると思うんだけど、どうだろう? 正直言えば、初見でこの映画のゴールが認識できなかったのが致命的で「なに、この終わり方??」という感想になってしまったので…後からじっくり考えれば、なぜこういう作りなのかわかるわけですが、それを初見時に観客がわかりづらい映画ってやっぱダメだと思うんです、うん。 【あばれて万歳】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-04-04 17:09:36)
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