みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
70.《ネタバレ》 見ていてやるせなくなってしまう映画だが、こういう家族は思ったよりも現実世界に多いのではないだろうか。 現実では、ただそれが表面化されていないだけで。 絶対的に自分を曲げない、自己中心的な母親 すべてを自分の責任だとして嘆く、鬱的な息子 間にたって調停をしようとしているが、結局なあなあの繕いに終わってしまう事なかれ的な父親 人間のそれぞれの側面が表れている気がする。 人は全てこうした3つの側面を持ち合わせているが、それが決定的な齟齬を生じると、この映画のような事態になるのだろう。 【θ】さん [地上波(吹替)] 7点(2008-09-23 00:47:49) 69.《ネタバレ》 身内の死を経験した家族の悲しみ・苦しみと再生というテーマに真摯に向き合い、ほぼ完全な形で描かれている。 過去のアカデミー賞作品賞受賞作の中では極めて地味な作品だが、これこそ本物の傑作といえる。 他人の「笑う」という日常的な行為にさえ、苛立ちを覚えてしまうほど極めて繊細な仕上がりとなっている。 水泳部の仲間が(冗談半分に)せっかく声を掛けてくれたのに、コンラッドがぶん殴らざるを得なかった理由が痛いほど伝わってくる。 闇に落ち続けるような苦しみを抱えているのに、平気で笑っていられる奴らが許せなかったのだろう。 普通に平気で笑っている奴らと一緒に居ることすら苦痛や苛立ちを感じざるを得ない苦しみが見事に演出されている。 理不尽な怒りなのはもっともだが、本当に苦しい人の痛みとはこういうところにもあるのかもしれない。 悲しみを克服する家族の対応は三者三様だ。 母親は事故のことを忘れて“普通”でいたかったのかもしれない。 息子は事故のことを忘れることができず“普通”でいることができなかった。 父親はその中間の部分で苦悩している。 悲しみを簡単に克服する方法には、答えはなく、難解なものだ。 三者の対応が別れるというのも、見事なものであり、普通の映画らしい単純さは感じられず、奥深い作品に仕上がっている。 苦しみから逃げ続けることは何の解決にはならず、家族や友人と向き合い「苦しみ」を分かち合うことこそ解決の糸口なのだろうか。 結果的には、息子同様に父親もやはり“普通”でいることができなかった。 シャツの色を気にするような母親の冷静さには我慢できなくなったのだろう。 通常ならば、コンラッドが母親を抱き締めたところで、母親が折れてハッピーエンドになるのかもしれない。 しかし、母親は抱きしめ返すことはなく、家を飛び出すというラストはさらに考えさせられる展開であった。 “傷”は癒すことはできるかもしれないが、“傷痕”自体はどうしても消えない。 壊れたものは、完全には元には戻せないことをきちんと描かれている。 偽りの甘い世界よりも、より現実的な世界を描こうとしたことの結果だと思う。 この点においても評価したい。 しかし、コンラッドや父親も苦悩したが、母親も彼女なりの苦痛を感じていたのだと思う。人間はそれほど単純なものではない。頭では理解できても、心では理解できない部分を人間はそれぞれ抱えている。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-04-20 22:52:41) 68.《ネタバレ》 「普通の人々」というタイトル通り、まさに誰もが向かい合っているであろう「家族関係」について描いているので非常に見入ってしまいました。また、カウンセリングのシーンも結構心に響くものがありましたね(ずっと後の作品ではありますが、「グッド・ウィル・ハンティング」を思い出してしまいました。)。やはり家族といえども他人な訳ですから、(いろいろな面での)限界を受け入れながらやっていかなければならないんだなと感じましたね。 【TM】さん [地上波(吹替)] 8点(2008-01-29 12:41:24) 67.家族というものを考えさせる上では有意義な作品なのでしょうが、やはりこういった内面の問題解決をメインとしてしまう話は説明的なものに終始してしまうので扱うのは難しい。 社会を成り立たせる為に生じた文化には無理のあるものが山とある。 そもそも「愛」というものもその中に入るわけで・・・。 【カラバ侯爵】さん [地上波(吹替)] 4点(2007-11-08 21:21:57) 66.淡々とした平坦な会話が延々と続いているだけなのに、なぜか最後まで筋が追えてしまう不思議な作品。各登場人物は、同じことを繰り返しているように見えて、ラストに至るまで僅かずつではあるが確実に変化している。その過程の一つ一つを、陳腐な盛り上げを入れずに素直に映像に収めた誠実な姿勢が、作品を心に残るものにしている。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-09-23 01:37:26) 65.《ネタバレ》 結局父親としか分かり合えなかったけど、母親とも永遠に決別したわけじゃないのであれはあれでよい終わり方だと思いました。何かドラマチックで有効な解決策が「普通の人々」に訪れる事はめったにないと思いますし。息子が母に「入院したのが兄さんだったら見舞いに来た」と不満をぶつけた時に、母親が「兄さんは入院なんかしないわ」と答えたのが何か母親の異常性を現しているようで印象に残っています。 【HOPUKO】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-08-14 00:10:10) 64.いい映画だとは思いましたが、私にはまだ少し難しかったかな、と思います。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-07-27 16:37:38) 63.学生のころ観て、いろんなことを考えさせられ、また、勉強させられた(と自分では思う)、深ーい映画です。人間というものは、自分の気持ちをなかなか自分でも理解できないものだけど、すなおになって現実を見つめれば、理解できないものではないのだな、ということを教わったように思います。母親のキャラがムカつく人が多いだろうと思いますが、彼女のムカつくいろんな態度は、他の人の言動に連動したものであって、彼女自体が悪人なのではないのだと理解すれば、ムカつかなくすることが可能なのだと思います。息子のコンラッドや父親のカルビンも映画の最後にそのことに気が付いたので、自分から母親への態度を変化させることができたのでしょう。ただ、自分の気持ちは理解できても、その先で人間関係まで良くできるとは限らないというところが、ちょっと悲しい現実なのでしょうけど。 【かねたたき】さん [地上波(吹替)] 10点(2007-06-03 01:25:34) 62.この母親も可愛そうですね、自分の世界しか居られない、その世界を乱す者はたとえ自分の子供でも許せない性格なのでしょう。でも最近こうゆう人多いと思いますよ。自分の線路を引いてしまい、そこから外れるような事はしない。いや、しないのでは無く出来ないのだとおもいます。自分が想像する世界から飛び出す事が出来ない、本人にとっては怖い事なのだとおもいます。死んでしまった長男は恐らく自分の人生観の範囲で生きていた人、それに対し、次男はその範囲を超えていた人だったのではないでしょうか? 【みんてん】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-05-27 00:32:40) 61.《ネタバレ》 最低な母親。今まで見てきた映画の中のどんな極悪な登場人物よりも、醜くて憎らしい母親だった。あんな母親が本当にこの世にいるのだろうか?息子が可哀想で涙が出た。完璧主義者で独りよがりで頑固で、全く人の話を聞こうとしないし自分を変えようとも思っていない。この映画のラストは、あの頑固な母親が折れて、家族3人で解決できるって感じなのかと思っていたら・・・母親は最後の最後まで自分を変えようとしなかった。あんな最低な親がいるんだなあと悲しくなった。映画を観ている間も見終わった後も胸がキリキリしてイライラして辛かったです。子供が親に遠慮して機嫌とって接する家族なんておかしい。子供は甘えたいだけ甘えるものなのに。息子は親から全く愛を受けていないから自殺したり友達を傷つけたりしてしまうんだろう。本当に可哀想。悪いのは母親だけじゃない、あの父親も最低だ。胸が痛くなる内容だけど、約30年も前の映画なのに今でもどこかの家庭で起きる可能性がある内容で、全く古さを感じなかった。そしてその後家族について考えさせられる良い映画だった。 【あしたかこ】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-03-14 14:42:06) 60.《ネタバレ》 「Ordinary People」というタイトルが見事にはまっている。みんな「Ordinary」なのだが、だからこそ難しい。さらに、それをしっかり「Ordinary」に描いているレッドフォードも素晴らしい。そして、やはり理解しあうには本気にならないと駄目なんだなぁと感じた。そういう意味では、父も母もまだまだ本気ではなかったのだと思う。地味な仕上がりだが、この映画の持っているものは大きいと思う。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-02-26 11:41:49) 59.《ネタバレ》 母親にはもちろん腹が立ったけど、たぶん父親のほうも同じくらい悪い。諍いを避けて肝心の問題から逃げ続けているうちに、小さなすれ違いの積み重ねがやがて致命的な深度にまで達してしまった。この家族は口論はしていたけれど、結局互いに理解しようとしていない。二人がもっと早く本音でぶつかりあっていたなら、ここまで決定的な破局には至らなかったんじゃないだろうか。冒頭ではありふれた幸せな家族に見えたのが、実はとっくの昔に空虚な関係に成り下がっていたんだろう。 兄の死があったからこの家族はその事実に向き合うはめになったわけだけど、実のところ、こういった見せかけだけの空っぽな家族ってそんなに珍しくもないと思う。人間同士がほんとに理解し合って、手を取り合って生きていくっていうのは、たとえ血が繋がっていても大変なことだから。 ちゃんとした関係を築くためにはきちんとした努力が必要なんだよな、と自分の経験も顧みて反省してしまった。そういう意味ではやっぱり、これは他人事ではない、どこにでもいる普通の人たちの物語なんだと思う。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-23 20:40:33) 58.《ネタバレ》 中学生の時に、大好きなレッドフォード初監督作ということで見に行きました。レッドフォードのそれまでの主演作のような娯楽作を期待していたわけではないが、あまりにもシビアな内容に当時の私の中でうまく消化しきれずにいた作品。とりわけ母の描写と母と子の修復されることの無いエンディングに納得がいかなかった。現実的といえば現実的なんですが、そもそも最初から中坊の私の中ではカウンセリング自体が現実的ではなかった(後にアメリカ映画をたくさん見てゆくと当たり前のようにカウンセラーが出てきてるんで、単なる無知でしかなかったわけですが)し、ストレートな家族愛というのも見た時期が時期だけに寒かったわけですが、それでも惹きつけられるように見入ったことも確かで、それはきっと家族の崩壊という悲劇があまりに普通に存在しているように描かれていることへの衝撃を味わっていたのだと思います。今思い返すと、けっこうドラマチックな内容なんですよね。それをあえて地味~に仕上げたことでリアルを導き出した作品だと思います。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-08-22 14:29:05) 57.監督第一作なのですかね~ しっとりした良い映画でした。 イーストウッド、レッドフォード俳優だけでなく、監督として凄く才能があり、 私の好みに合う。 【ご自由さん】さん 7点(2005-03-27 22:05:28) 56.‘感情には苦痛が伴う’ってセリフがぐっときました。今時では絶対にないだろうマジメな映画ですね。 【ジマイマ】さん 5点(2005-03-06 23:40:48) 55.「普通の人々」というタイトルなのにもかかわらず感情移入ができませんでした。「普通」とは一体どういうことなんだろうと考えてしまいます。 【c r a z yガール★】さん 4点(2005-03-05 15:04:01) 54.《ネタバレ》 彼が「おかえりなさい」と母親を抱きしめた瞬間涙しそうになった。一生懸命母親に歩み寄ろうとする息子、母親に息子(弟)を愛しているならもっと愛情表現をしてやるようにと説得する父親、息子(兄)を失ったことで愛を失った母親・・・。彼が母を抱きしめた瞬間に全てがいい方向へと信じきっていた。しかし肝心の夫婦間での愛情が既に冷め切ってしまっていたとは・・・。とても哀しいラストでした。 【MINI1000】さん 7点(2004-10-17 00:26:56) 53.出てくる人が皆心に傷を負っている。みんな誰でも悩み苦しみながら生きているんだ、それが普通の人間なんだ、と強く教えられました。これを言葉で言うのは簡単だけれど、頭では「自分だけが…」と考えがちで、理解するのは簡単ではありません(特に実際悩んでいるときは)。この作品には、それを見ている人に理解させる説得力を感じました。『カノン』も効果的に使われていましたが、この曲はどんな映画でも大体は合う気がしないでもないです。 【プミポン】さん 7点(2004-10-07 01:52:23) 52.あまり期待しないで見た分、よい映画でした。精神分析医があれほど影響をもちえるかどうかは別にしても、心の動きに共感できる部分の多い映画でした。 【かじちゃんパパ】さん 7点(2004-09-17 09:50:54) 51.とても深い作品だがとても身近に感じられた。ティモシー・ハットンの「I love you」, ドナルド・サザーランドの「I love you,too」のラストシーンの台詞は忘れられない。 【ゆきむら】さん 10点(2004-08-08 23:06:26)
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