みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
6.《ネタバレ》 『おいおい、何やっってんだよ~』みたいな緩いノリから始まり、それが大惨事へと発展していく。こーゆーノリのパニックかなり好きです。場所や状況は違えど、『海猿2』を思い出しました。 開始15分であれよあれよという間に列車は暴走を始めてしまう。凄いスピード感。 事故の報告が操車場長→部長→社長へと、どんどん上に上がっていく。最初電話に出もしなかった部長から、逆に電話がかかってくる。事態が凄いスピードで大きく悪い方向へと動き出していることを示唆する演出が本当にベタで、でも本当に巧い。小さい亀裂からダムが決壊していく様子をまざまざと見せつけらているかのよう。 関係者各位があらゆる手を使って暴走車を止めようとするが、ことごとく失敗。そんな中、誰も見向きもしていなかった2人の男が動き出す。1人は72日前に90日後の強制退社を命じられたベテラン機関士。もう一人はコネ入社のいまどきふてくされ新米車掌。この二人がまさかのミラクルを起こしていくという、パニック映画ならではのカタルシスを感じさせてくれます。 テレビが結構良い仕事をしています。テレビは私たちに情報を伝える係。そして娘や妻に情報を伝える係。みんなの『目』として『レンズ』としてその役割を全うします。必死に大勢の命を救うため命をかける父と旦那の姿を見て心を動かされない人はいません。ここでもある種のカタルシスを感じられるのです。 その一方で、こんなヒーローまがいのことをしてくれない妻と娘ってどーよ?それってほんまもんの愛ですか?ただのつり橋効果ちゃいますの?なんてことを思わないわけでもないですが、そんな細かいことは言いっこなしでしょうかね。大曲がりを持ちこたえるシーンに素直に感動しちゃう、それで十分。最近見た映画のなかではピカイチ。文句なしに面白い映画です。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2022-03-30 17:11:06)(良:1票) 5.《ネタバレ》 ちょっとした手違いから、39両編成もの貨車列車が暴走を始めてしまった。止めなければならないが、会社が手を尽くしても止めることができない。このままでは大きな被害がでるという危急存亡のときに、機関士と車掌の英雄的行為により止めることに成功する。表面的にはそういう内容だ。だがこの映画は、暴走列車をただ止めるだけの単純な痛快アクションではないと思う。それだけで精神の高揚や感動は得られないからだ。どうして感動するのか?それはどうして主人公二人は、敢えて自らの生命の危険を冒してまで、暴走列車を止めようとしたのか、という問いに集約される。その答えは「人の命を救いたい」という本能に基因するものだろう。特別な人間でない、ただの鉄道職員が、ある日英雄になるのはそのためだ。特に救う命が自分の家族であったり、大勢であれば自らの死も厭わないと考える。これが人間の本質だと思うし、思いたい。この素朴な生命尊重の倫理が、観客の根底に備わっているので感動するのではないか。勿論、ベテラン機関士の会社への意地や若手車掌の家族を守りたいというドラマ部分での感動の底上げもある。加えて、危機感を煽るために、暴走貨物には可燃燃料と有毒化学物質が大量に積載されており、脱線必至な町郊外の急カーブ地点付近には石油コンビナートがあり、もし脱線すれば大変な被害が予想されるという過剰設定もある。しかしそれらを省いたとしても、感動の本質は変わらないと思う。観客は無意識に、暴走列車の圧倒的な重量感、疾走感に、命の危うさ、大切さを感じ取っているのではないだろうか。轟音が心臓の音、疾走する姿が生命の躍動に見えてくる。そしてもし事故が起ったら死ぬであろう大勢の人のことを想像してしまう。だから、つい手に汗を握って観入ってしまうのだ。こう考えると、この映画は、やはり単なる暴走列車映画ではなく、人間の本能、本質に訴えかける人間賛歌の映画だと思えてくる。◆余談だが、列車の脱線は簡単にできる。アラビアのロレンスよろしく、ダイナマイトで線路を爆破すればよいし、そんな大げさでなくても、松川事件のように犬釘を抜いて、ボルトを緩めるだけで脱線転覆する。脱線装置という効果あいまいなものに頼る必要なないと思った。監督の冥福を祈ります。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-09-09 20:01:08)(良:3票) 4.あ~みんなが忘れた頃にまた『Speed』の二匹目のドジョウ狙いなB級映画か。今さらそんな手にひっかかるかボケ!と敬遠してたが意外とみなさんの評価が高かったので見てみたら予想してたのとは違う違う実話ベースのしっかりとした映画でいい意味で裏切られた。ベタなハリウッドのヒーローモノパニックアクションと言ってしまえば駄作に見えるが、素晴らしい臨場感、迫真性と、他のパニックアクションではしばしば主張しすぎなドラマ部分がクサすぎないバランスでスマートに仕上がっており、これだけ面白いとダイハードと同じく高評価にせざるをえない。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-04-25 16:22:49) 3.トニー・スコット印の正統派アクション。現代のアクションのお手本のようなカット割とカメラワークでこの上ない緊迫感を演出している。どれほど繰り返し撮影を行っていたのだろう、わずか2、3秒(長くても5秒以内!)を丹念に積み重ねている。同じシーンを何度も何度もカメラ位置を変えて撮影し、あたかもひとつのシーンのようにつないでいる。わずか1分の描写も相当な時間と労力がかかっている。走る列車は並走する車かヘリからの撮影だが、そのカットの多さもすごい。ヘリを何機も接近&低空で飛行させているのだ。その努力があってこその映像、スピード感演出は惚れ惚れする。無駄な人物描写を極力省きすぐに事件を起こさせるストーリー展開も見事。いかに列車を止めるのかという本題に十分時間を費やせるからだ。この映画、あまりにも演出が際立っているため「この俳優じゃないと成立しなかった」がない、ある意味「俳優殺し」の映画とも言える。でもそんな映画があってもいい。 【やしき】さん [CS・衛星(吹替)] 9点(2012-01-09 01:15:42)(良:1票) 2.味付けについて自由度の高いラーメンには名店も多くありますが、例えばそうめんで客を唸らせる味を作ってみろと言われれば、これはとんでもない難題です。映画の世界でそんな難題に挑み、奇跡的に満足できる商品を作ってしまったのが本作。しばしば「スピード」との類似点が指摘されますが、テロリストとの駆け引きがあり、さまざまなトラップや見せ場を準備することができた「スピード」と比較すると、無人で暴走する列車を止めるだけというシンプルな本作は遥かに難儀な代物だったと思います。シンプルだからこそ監督の手腕がモロに問われ、逃げも隠れもできない素材。私はロン・ハワードのような堅実なタイプの監督に任せるべきで、ビジュアルばかりが先行するトニー・スコットは適任ではないと思っていました。が、観終わればそれは大きな間違いだったことに気付かされます。スコットは驚異的な演出力を披露し、難儀な企画を燃える傑作に変えてしまっているのです。いつものビジュアルセンスはもちろん健在で、他の監督が撮っていれば単調になったであろう本作の見せ場も、スコットの手腕によってかっこいい場面の連続に。列車を追うヘリやありえない台数のパトカーの並走など、乗り物を撮らせるとスコットは相変わらず良い仕事をします。クライマックスに向けて計ったように盛り上がっていくテンポ作りも見事で、どんどんエスカレートしていく物語には手に汗握りっぱなしなのでした。そして、今回のスコットが凄いのはここから。見せ場とドラマのバランスがほぼパーフェクトであり、神がかった職人芸を見ることができます。本作のメインはもちろんアクションでありドラマは添え物という扱いなのですが、映画のテンポを邪魔することなくアクションの高揚感に貢献させるという、アクション映画にあるべきドラマ作りが完璧になされています。ドラマを挿入するタイミングやその分量が本当に絶妙で、スコット兄やスピルバーグですらここまで巧くはできないでしょう。30年ものキャリアにおいてひたすらアクション映画を撮り続け、主要な映画賞へのノミネート経験が一度もないというアクションバカがついに辿り着いた究極の作品。それが本作なのです。。。強いて苦言を言うならば、カタカナにすると語感の悪いこの邦題、作品の趣旨から外れたヘタレな宣伝文句は何とかならなかったのでしょうか。 【ザ・チャンバラ】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-01-16 23:31:49)(良:1票) 1.《ネタバレ》 2011年の年明け映画として最高の作品でした!最高の娯楽作品!!とにかく”シンプル”で”スピーディー”な映画でした。中盤で間延びする事もなく、スタートからラストまで完全に時間を忘れました。 少々現実味がなかった点として、街一つ吹き飛ばす電車が横転するかもしれないポイントにあんなにギャラリーがいる事は不自然なよいうな・・・。いまどき怖いもの見たさに危険を顧みない野次馬なんて珍しくもありませんけど、あの数はちょっとと思いました。しかしマイナスと思ったのはそれくらいで、後は完ぺきなスピードアクションだったと思います。公開当日の朝、どこかのニュースのキャスターが「これは本物の『スピード2』よりも『スピード2』にふさわしい映画だ」と語っていました。私も鑑賞後同様の思いになりました。 ストーリーはどこにでもありそうな感じです。家庭に問題がある男2人は最初はいがみあうものの、暴走電車の件を聞き力を合わせるうちに友情と信頼が芽生えてき、それをたまたま目撃した家族との確執もなくなっていくという感じです。 この映画が他のB級と一線を画しているのは破たんのないストーリーとキャストの男気・話の展開のテンポの良さなのではないかと思いました。その点でこの映画は断トツで気持ちよく、変な言い方ですが爽快に見れたので気持ちよかったです。あとは、デンゼル・ワシントンさんが『サブウェイ~』の時よりだいぶ体型が痩せて(戻って)いたので安心しました(笑) 追記:公開すぐだったのでもちろん映画館での鑑賞だったのですが、重々しい重低音の効いたサウンドが、走る鉄の塊と化した暴走列車とカンペキにマッチングしていて、それにも感動しました!!映画館によって違いはあるかもしれませんが・・・。 【TANTO】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-01-08 21:34:03)(良:1票)
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