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【クチコミ・感想(9点検索)】
1.物語を超える一瞬を観たいと思う。例えば、西村晃に犯された若尾文子が、髪の乱れを整えながら鏡を見ようとする。しかし、そのエロティックな瞬間は物語の中に収斂され、それ以上の突出をみせてくれようとはしない。私が観たいのは、物語の中の若尾文子ではなく、物語に亀裂をはしらせ、破綻させるまでのエロティシズムだ。この映画は、物語を超えた突出した細部、亀裂への予兆を随所に感じさせながら、ついにそれを超えようとはしない。破綻への恐れ。それがこの映画を物足りなくしているように思う。これは日本映画の面白さをたたえた傑作だと思う。しかし、どうも物足りないのだ。「雁の寺」のグロテスク、「妻は告白する」のぐいぐい文子を思い浮かべて欲しい。// 宮川一夫のカメラもまた、美しく物語に寄り添っている。しかし、例えば、ラスト近くに登場する川は、逆光にきらめく美しさをたたえる川ではなく、血にそまった情念の川ではなかったか。// その中で、中村鴈治郎が素晴らしい。川を背景に独白する鴈治郎の横顔の凄み。物語の現実が幻想へと、幽玄へと昇華する一瞬。これは素晴らしい。 【まぶぜたろう】さん 9点(2004-03-05 11:16:24)(良:2票)
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【点数情報】
Review人数 |
7人 |
平均点数 |
7.57点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 1 | 14.29% |
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7 | 2 | 28.57% |
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8 | 3 | 42.86% |
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9 | 1 | 14.29% |
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10 | 0 | 0.00% |
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