みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
4.《ネタバレ》 これは思い出深い一品ですね。 子供の頃に原作漫画を夢中で読み、アニメも楽しんでいた「ドラえもん」。 とはいえ僕にとって「ドラえもん」といえば原作漫画の存在を指し、アニメ版は「ドラえもんをアニメ化したもの」という、一歩引いた目線で観ていた記憶があります。 そんな考えに揺らぎが生じたのが「恐竜2006」であり、それは旧映画版どころか原作漫画よりも面白く感じられて、本当に衝撃的でした。 そして、決定的に魅了されたのが、この「新・鉄人兵団」。 以降、僕にとってのドラえもんは原作漫画であると同時に、アニメ版を指すようにもなりました。 戦闘シーンが如何に素晴らしいか、主題歌が如何に名曲であるかなど、語り出したらキリが無いけれど、やはり本作はピッポの存在に尽きると思います。 そんなキャラクターは、原作漫画には存在していません。元はジュドであるとしても見た目も中身も境遇も違う「ピッポ」に生まれ変わった以上、それは新しいキャラクターです。 何の積み重ねもない、観客である自分にとって、この映画で初めて出会う事になるキャラクターに、こんなにも心が揺さぶられる事になるとは。 ボロボロになったザンダクロスボディを操縦して、戦場で撃たれそうになったのび太を庇ってみせるシーン、友達になれたのび太の腕の中で、新しい名前を大好きだと笑顔で伝えて消えていくシーン、そして束の間の夢、幻のような切ない再会シーンなどなど、あまりにも名場面が多すぎる。 原作において「天使のようなロボットになりたい」と願ったリルルに対しては、心から「なれると良いね」と感じさせられましたが、ピッポに対しては「奴隷ロボットでもヒヨコでも鳥でも天使でも何だって構わない、とにかくピッポが大好きだ」という思いで一杯です。 原作漫画を描いてくれたF先生には勿論、この映画を生み出してくれた寺本監督にも、本当に「ありがとう」と伝えたくなる素敵な品でした。 【ゆき】さん [映画館(邦画)] 10点(2016-04-01 19:04:32) 3.《ネタバレ》 旧作への思いが強い中、今回のリメイクのあまりの完成度の高さ、こうも見事にリメイクしてくれたことに対して涙が止まらなくなった。本当に素晴らしかった。事前情報で「ザンダクロスの頭脳」は新キャラの「ピッポ」になり、良い味出してるミクロスは今回は喋らないって聞いてたし、とにかくこのピッポに不安いっぱいでした・・。ところが逆にこのピッポの存在で、オリジナルの時には気付いていなかった違和感を、製作側はちゃんとすっきりさせてくれた。まず大きいのが、オリジナルでリルルが命をかけてまで人間の見方になってくれた理由。今思うとオリジナルではいきなりすんなり。ここがリメイクではピッポの存在でそういう気持ちに流れていく様が上手く表現されてた。(あと冒頭ののび太の「ロボットが欲しい!!」へのドラえもんの返答「もう持ってるじゃん・・」は、26年間気がづかなかった・・。)今回は、加藤さん以外に芸能人を声優に採用してないこと、リメイクするにあたって思い切って追加・削除した脚本と演出の上手さ、絵と曲の美しさ。その辺りでオリジナルをも超える更に良い作品になってた涙。なんと言っても、ピッポが良い!!旧ドラちゃんが好きだ。だけど、新ドラをまだ受け入れられない人もこれがきっかけで受け入れられると思う。少なくとも私は今日から新ドラも大好きになったよ。「ありがとう!!」って今回のスタッフ全員に言いたい。間違いなくドラえもんを愛してて、何度も何度も映画を見て考察して議論して内容を練りに練ってくれた人達だ!湖のほとりでピッポが泣き始める時に、涙止まらなくなった・・。だって、オリジナルの結末を知っているから。この愛くるしいヒヨコちゃんの最後に気付いてしまった瞬間、本当に辛かった。そして鉄人兵団と戦った後のあのボロボロの姿。オリジナルでは、リルルの最後はしずかちゃんしか知らないところを、リメイクではリルルとピッポをシンクロさせることで、みんなが2人の最後を看取った。この表現は最高に良かった。最後の天使の表現も、上手かった・・。文句無しです。 【ネフェルタリ】さん [映画館(邦画)] 10点(2011-03-21 00:52:17)(良:2票) 2.相変わらず今でもドラえもんの声は大山のぶ代しか認めない。という現在のドラえもんに対する批判を聞いたり、そういう書き込みを見たりする。でもね。今のドラえもん=水田わさびであるということを受け入れて観てこそ本物のドラえもんファンではないかと私は思う。だってさ、今の子供達にとっては水田わさびがドラえもんなのである。ドラえもんって何?て聞かれたら子供の為の漫画、アニメ、映画であって、大人達にとっては今の子供達がドラえもん映画を観て笑ってる。ワクワクしている。楽しんでいるのを観て、自分もそういう今の子供達と同じように小さかった頃に観て楽しんだ思いを大人になっても忘れないでいたい。そう願って観に行く。私はそうである。同じ思いの大人が他にもいるはずである。今回のこの作品、子供にとっても大人にとっても楽しめる要素が沢山、詰まってます。ドラえもん映画史上、一、ニを争う傑作の「鉄人兵団」のリメイクである今作、前作を何度も観てはその度に感動した思い出が甦ってきて素直に泣けたし、文句なしに楽しめた。前作にいなかった新たに加わったピッポというユニークなキャラクターの登場で前作を知らない子供達の笑い声が劇場内で聞えてくるほどの面白さ、そんなピッポがのび太との友情で得た真の心、優しさ、これこそがドラえもんの素晴らしさである。勿論、いつもの仲間達の友情、絶対に仲間を裏切らないという本物の友達、ドラえもん映画においてのジャイアンのかっこ良さ健在、しずかちゃんとリルルの女の子同士の友情、人間もロボットも同じ心を持つという事を描く素晴らしき国民的アニメ、それがこのドラえもんである。今の子供達がドラえもんを観ながらいずれ大人になり、そして、生きることの素晴らしさ、友達の有り難さを知る。この世にドラえもんある限り、日本の未来は明るいと信じて生きていきたい。そう思わせてくれているそんなドラえもん映画が私は好きでたまらない。だから来年以降もずっと劇場に足を運ぶだろう!昨年のが正直、全然楽しめなかったのと個人的ドラえもん映画ナンバワン「鉄人兵団」のリメイクという不安を全て打ち破ってくれたこの映画製作に関わった人達、全員に「ありがとう」と言いたい。文句なしの満点です。 【青観】さん [映画館(邦画)] 10点(2011-03-05 21:50:57)(良:5票) 1.《ネタバレ》 リルルの急激な心境の変化はしずかちゃんとの絡みを増やし人の『優しさ』に気付き、ほぼ戦闘要員だった男子陣はピッポと最初険悪な関係から徐々に『友情』を結ぶ事で、旧で気になっていた演出を見直しつつオリキャラ2人を差別化させていて素晴らしい。また、二人が親友と言う設定も、敵である自分達に優しくする理由に対するのび太達の台詞を、昔壊れたピッポを治したリルルとの会話と同じにすることで人とロボットは同じである事に気付く。本当にここの演出が丁寧で、二人の行動(人間を守る)に説得力を持たせ感情移入ができる。 作画演出も日常、ギャグ、戦闘どれも及第点以上。世論的にカットされそうだったリルルの『治療、尋問』も描かれていた。 特に『尋問』はより過激になり、頑なに逆らうリルルのけなげさと敵の残虐性が強く印象付けられる結果になっている。世論的には問題になりそうだが、暗にふせいない方が物語のシリアス性が増すと感じる。 『戦闘の尺減』『ミクロス早々退場』『リルルが最初から良い人のため救出後の葛藤する印象が弱かった』等あるが、代わりに加えられた要素が十二分にそれらを補填している。 ただリルル達の優しさに関しては、ロボットが温かい心を『持たない』旧作から『忘れた』事に変更してあるので説得力はあり、人間とロボットをより紙一重の存在にすることで理由付けしつつメッセージ性も強める事に成功している。 他にも『決戦時泣くスネ夫を慰めるジャイアン達の遠くから姿を現す鉄人兵団が旧作以上に絶望を感じさせる』『ラストのリルルに影を落とすことで神秘的な魅力を引き出している』等々見所満載。 残念なのが、のび太がリルルを撃てるのに撃てなかったことを証明する『手錠』部分がカットされていた。救出演出は良いので、加えて敵のミサイルを全機撃墜するみたいなシーンが欲しかった。 アニヲタ的にも雰囲気を壊さずニヤリとできるネタがあったのも良かった。 ラスト、自身の運命を知りながらアムとイムをプログラミングするリルルと、祖国を裏切り絶望的な状況の中『ありがとう』と微笑み鉄人兵団に戦いを挑み、ボロボロになり、それでものび太達を守ろうとするピッポ、そして全てが終わり消えていく二人に嗚咽漏らして大号泣。 旧作で感じた欠点を見事に補完し、さらに『ロボットと人の絆と心』と言うドラマ性を強めたこれぞ文句無しのリメイク。もう劇場版スタッフはこれで固定してくれ。 【ムラン】さん [映画館(邦画)] 10点(2011-03-05 11:45:07)(良:4票)
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