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【クチコミ・感想(10点検索)】
4.《ネタバレ》 死者と交信する男。臨死体験をした女。兄を事故で亡くした少年。"死" にかかわる、稀有な体験者であるこの三人の人生が、運命に導かれるように交差する物語。私はこの映画の魅力に取り憑かれ数回鑑賞したが、特に少年がジョージを介して兄と交信をする場面について気が付いたことをコメントしたい。交信中、「兄が遠のいてきた」とジョージは言った。確かに、この時点で兄との交信は途絶えたと思う。この後に少年に伝えた「僕はお前でお前は僕なんだ。一卵性は二人で一人だ」の言葉、これは実はジョージの "嘘" だ。死者にいつまでもすがりつく少年の将来を危惧し、踏ん切りをつけさせようと思いついた嘘ではないか、と私は確信している。この言葉は、迷える少年を救うためにはこれ以外は考えられない素晴らしい嘘だ。事実、この言葉によって少年は立ち直った。そして、立ち直ったのは少年だけではない。ジョージは嘘で一人の少年の人生を救ったことにより、これこそが霊視者としての自分に与えられた本当の使命だったと感じたはずだ。彼にとってその能力は重荷でしかなかったが、この時ついにその呪縛から解放されたように思う。こう解釈すると、ジョージが突然に明るい未来を思い描き、唐突に思えたラストも違和感無く繋がる。マリーの手を固く握りしめても、もうそこには死の淵も冥界も見えない。傷ついた者が傷ついた者を救う。少しの思い遣りで支え合い、助け合う。その先には、幸せな未来と希望だけがどこまでも広がるのだ。 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 10点(2014-01-19 16:35:13)(良:1票)
3.泣きに泣いた。イーストウッドはますます透明になっていく。 【まぶぜたろう】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-02-23 06:22:48)
2.《ネタバレ》 思えば、イーストウッドが監督した西部劇は、常に「地獄」を描出するものだった。『荒野のストレンジャー』で、主人公の幽霊ガンマンが街を真っ赤に塗り“HELL(地獄)”と名づけて以来、彼自身が演じるガンマンは“一度死んだ者”として復讐すべき相手の前に現れ、この世界は地獄に他ならないことを体現してきたのだった。・・・そして1990年代半ば以降のイーストウッド作品は、そんな「地獄」を、現代劇のなかにも描き出す試みだったのではあるまいか。そこでは、そういった「地獄」を主人公たちが受け入れることでしか“救済”などありえない(でもそれは、もっと深い“絶望”を意味するのだ)。そんな苛酷な、あまりにも苛酷な〈叙事詩〉的作品こそが「イーストウッド映画」なのだった。
だが、この本作において、たぶんはじめてイーストウッドは「天国」について語ろうとした。それは、実際に“天国の光景[ヴィジョン]”が描かれたから、というだけじゃない。確かにマット・デイモン演じる霊媒の才能をもった男も、フランス人の女性ジャーナリストも「来世」を“見た”し、それをぼくたち観客も“目撃”した。しかしイーストウッドは、ここでそれを決して「天国」だと言ってはいない(あのモノクローム風に描かれた「来世」は、むしろ「冥府」のようではないか)。
・・・この映画に登場する、3人の一度“死んだ”者たち。その体験ゆえに彼らは、それぞれ「死の意味」を求める苛酷な日々を送ることになってしまう。この世にありながら「来世[ヒアアフター]」を追い求め、あるいは逃れようとする彼らにとって、もはやこの世界こそが「地獄」に他ならない。
だが、それぞれ長い“「地獄」巡り”を経て、3人は運命的(まさに「ディケンズ」の小説のように!)に巡り会う。その後で、映画は“2つの抱擁”を描くだろう。ひとつはとある施設の殺風景な1室で、もうひとつは何でもない雑踏のなかでの抱擁。しかも雑踏でのそれは、男がはじめて「来世」とは別に“見た”「この世」のヴィジョンなのである。
・・・彼とフランス人のヒロインが(もうひとりの主人公である少年の、天使[キューピッド]的な計らいによって)出会い交わす、抱擁とキス。その“幻視”の後、ふたりは雑踏のカフェに席をとり、親しげに語らう。このラストシーンこそ、イーストウッドがはじめて描いた「天国」だ。その何という穏やかさと、美しさ。 【やましんの巻】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-02-22 17:57:45)(良:4票)
1.《ネタバレ》 相変わらずの安定ぶりで傑作を生み続けるイーストウッド監督。今回もその匠っぷりを思う存分発揮している。まず、この映画の主軸である「霊の世界」。一見するとリアリティのかけらもない、ただのファンタジーの様だ。しかし、物語はその主軸であるはずの「霊の世界」を最小限の表現に抑え、あくまで主人公ジョージ・ロネガンの言葉を通してでしか霊の言葉は語られない。こういった「霊の世界」との「距離感」が素晴らしいのである。現実離れした世界というのは近づきすぎても、遠すぎてもリアリティを失う。そしてそれらを売りとする映画がホラーやSFに分類されるのだろうけども、この映画は違う。あくまでリアリティを感じさせ、そんな世界があるような錯覚さえも起こす演出になっている。こういった繊細な映画作りができるというのが大巨匠の余裕なんだろう。ストーリーに関しても文句のつけようがない。ジョージとマーカスとマリー、この3人が徐々に近づき、出会う。このスピードが丁度いい。イーストウッドはこういう何かを交わせる時の速度というかタイミングのセンスが凄い。そして終盤、マーカスの前で交信を行うシーン、いわばクライマックスだ。薄暗い部屋で少年と霊能者が向かい合い、あの世にいるジェイソンの言葉を伝える。今思い出しても、特筆すべき程の素晴らしい台詞はなく、どちらかというと地味なシーンだと思う。なのに涙が出そうになる。周りからはすすり泣く声がいくつも聞こえた。イーストウッドマジックの一つだろう。鑑賞した人には分かると思うが、あのシーン、画面にはマーカスとジョージの二人しか映ってなかった。しかし、どうだろう、見てる人には早口で元気に話すジェイソンの顔も見えていたのではないだろうか?少なくとも自分にははっきりと見えていた。それが先に話したリアリティの具現化なんだと思う。こういった繊細な技術がクライマックスに収束する素晴らしい映画を作れるこの巨匠には感服するばかり。次回作も期待してます! 【関白宣言】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-02-19 21:35:13)(良:1票)
マーク説明 |
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【点数情報】
Review人数 |
98人 |
平均点数 |
6.65点 |
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4 | 4 | 4.08% |
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6 | 23 | 23.47% |
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10 | 4 | 4.08% |
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【その他点数情報】
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