みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(5点検索)】
5.《ネタバレ》 シリーズ50作目というか、後日譚ですかね。これ、もしシリーズ最終作品数が43作目とか74作目とか、中途半端な数だったら、果たして本作は創られていたかどうか。“50年50作”という節目の作品数になるから創られた、そんな数合わせ作品かもしれません。 オープニングの桑田佳祐。うん、前作の八代亜紀には感じなかった『作品に馴染んでない感』が湧いてしまいました。寅さんのコスプレしたご本人登場も、桑田さんのMVを観てるようです。 本作は満男の今と回想で進んでいきます。満男は後半の準主役だったので、本作でも語り部になるのは自然な流れですよね。でも満男が期待の新人小説家になっていたのは、思いっきり不自然な流れでした。 海外生活が馴染んでしまった後藤久美子を活かすための、国連云々の職員設定。それはわかるけど、小説家なんてどこから出てきたんだろう?夢はパイロットでなかった?大学は経済学部でなかった?小説家になったのは、クワッと見開いた目があまりに怖いからかなぁ?いややっぱり国連職員の泉と靴のセールスマンでは釣り合わないと思ったからかなぁ?きっとそっちだな。 回想でも出てきたけど、小さな印刷所で働く肉体労働者の博と、オフィスビルでキーパンチャーをしていたBGさくらとの、釣り合わない恋が実ったのが第1作目。制作陣はかつて自分たちで創った“理屈じゃない恋の面白さ”すら忘れてしまったのかなぁ。 最後のキスシーン。昔の別れのキスシーンとシンクロさせたかった意図はわかるけど、きっかけが唐突だったのと、泉と夫の関係も不透明で、まだ小学生の子供が居るママが自分からキスするとか、ホッペならともかくだけど、強引な気がしないでもないです。 懐かしい顔として、朱美復活は嬉しかった。当時のまんまだったわ、今も昔も変わらないなぁ。リリーは年相応になってたけど、良く言えば内面が落ち着いたんだな。一方、泉ママの美熟女っぷり。かつてのマドンナの中で、唯一(?)現役で“女”をやってる礼子が素敵。夏木マリってタバコの吸い方うまいよね。あれだけの灰を落とさない吸い方は流石。 個人的には本作の主人公はさくらに演じてほしかったです。男はつらいよは、時々帰って来るダメな伯父さんの物語である前に、20年ぶりに帰ってきたダメなお兄ちゃんの物語なんです。そんな兄妹の、(紅の花から)更に24年後の物語を観たかったなぁ。 最後のニュー・シネマ・パラダイスは良かったです。アッチは借り物だけどコッチは26年積み重ねた本物!…なんて変な誇りを感じてしまいました。 でも満男が寅の恋愛に首を突っ込んできたのは、29作目あじさいの恋からだったろうか?満男は初期のマドンナ知らないからなぁ。 だから本作はさくらを主役にして、あのシーンはさくらの回想にした方が、シックリ来るんだけどね。 オープニングの違和感を吹き飛ばしてくれた、歴代マドンナ・ラッシュだけでも充分満足。 リリーと礼子以外の、歴代マドンナの“今”も観たかった気がするけど、それは贅沢な望みよね。 本当にこれでお腹いっぱいです。良い最後でしたよ山田監督。最後最後。 数え間違いがなければ、全作レビューした人、私含め7名。特別編は飛ばして本作はレビューした人3名。49作までレビューした人1名。48作までレビューした人1名でした。本当に皆さんご苦労様でした。これからも男はつらいよのレビューがもっと増えると良いですね。 全50作品。寅さんは重すぎず長すぎず、他の映画を観たときの口直しに丁度良かったです。昨年5月からスタートし、およそ11ヶ月で完走。中身の薄っすいレビューもあったけど、長く楽しい旅路でした。私の寅さんレビューも、これでおしまい。さぁ次は何のシリーズに挑戦しようか。 【K&K】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2024-04-26 00:27:15)(良:1票) 4.《ネタバレ》 「男はつらいよ」が大好きです。シリーズは全部観てます。この作品は過去の作品を、単につなぎ合わせたものだとばかり思っていたら、どうやらほぼほぼ新作撮りおろしだということを知り、かなりの期待を抱いて鑑賞しました。 桑田佳祐のOPは、すでに承知していたので特に不快はなかった。23年ぶりにスクリーン復帰したゴクミは、吉岡くんよりも随分と老けて見えて驚いたけれど、その美貌には磨きがかかっていて、二度驚かされた。まあ吉岡くんがあまりに変わらなさ過ぎるだけなのかも(笑) 満男が結婚して子供がいて、奥さんは6年前に他界している設定になっていたけど、長いことこのシリーズを観てきた私にとっては、満男は寅さんと同じくらいその不器用さが愛おしく、恋の行方だって気になるくらいだったのに、肝心の奥さんがまったくもってシリーズとは無関係などこの誰だかわからないって、なんかね、ちょっとショックでした。もうちょっとなんとかならなかったのかなって。 でもやっぱり一番ショックだったのは泉ちゃんのお父さんでしょ。正直、橋爪さんが登場した瞬間、え!?ってなってあれ?俺の記憶が間違ってるのか?て何度も自問自答してしまい、作品に集中できなくなってしまいましたよ。でもやっぱ記憶は間違っていない。橋爪さんじゃない。なのに普通に話が進んでいく。もう違和感しかない。なんで?どうして?寺尾さんがもしオファーを断ったのなら、泉の父親を出すシーンをカットしてほしかった。それに、昔の恋人からお金を巻き上げるような人物ではなかったはず。もうこの橋爪さんの登場でせっかくの、寅さん完結、を台無しにされた気がして、とてもじゃないけど感動なんて出来ませんでした。ほんとうにどうしちゃったんですか、山田監督!御前様の笹野さんだって本当は嫌だったけれど、一瞬で終わったからまあなんとか耐えられたけど、泉の父親とのやりとりは重要なシーンになっちゃってるから、見るに耐えられなかったです。別に橋爪さんが悪いわけではないので、そこは勘違いしないでもらいたいです。 にしても佐藤蛾次郎さんは、クローン人間かよ!て言いたくなるくらい、変わらんな~・・・w 【Dream kerokero】さん [ブルーレイ(邦画)] 5点(2020-08-21 18:56:24)(良:1票) 3.《ネタバレ》 まず、最初にお断りしておきます。48作目「寅次郎紅の花」(9点)でも書いていますが、僕は元気のない寅さんはあんまり見たくないっていう主義の人間なので、41作目の「ぼくの伯父さん」から、47作目「拝啓車寅次郎様」までの、寅さん自身の恋物語より満男のエピソードが幅を利かせるようになったらしいシリーズ晩期の作品群、自分は未見です。従って満男君と泉ちゃんの初恋の顛末についてとか、全くの白紙状態でこの新作を観ました。晩期の作品群に思い入れがあるのとないのとでは、この作品の評価はおそらく違ってくるかと思います。後年の半生を寅次郎に生き寅次郎に殉じた、偉大なる役者渥美清さんを失ったこの令和の世に、「男はつらいよ」の新作をこしらえるっていったら「ハイビスカスの花・特別編」的なお茶の濁し方や、過去の名シーンを絡めつつ、今のさくらや満男の日常を描く作り方をするしかないのかなあと、観る前から思ってたけど・・・。実際その通りだったけど・・・、う~ん・・・でも、やっぱりツラいなあ、淋しいなあ・・・この作り方は。「AI寅さん」みたいな登場のさせかたじゃないのはまだ良かったけど。今のニッポンに何が足りないかっていうと、寅さんの男気が足りない!って常々思っている自分ですが、この新作を観た事で却ってますます寅さんロスに陥ってしまいそうです。寅さんについて語っているみんなの会話が「過去形」じゃないって事は、物語の中では寅さんはまだ元気に日本のどこかで、テキヤ稼業で旅回りしているっていう設定なんですよね?だったらそれを生かしてもう少し違ったストーリー展開に出来たのでは?もちろん姿を実際に画面上見せる事は出来ないけれど、本当に何十年ぶりかに、寅さんが柴又に戻ってくるっていう、毎度毎度のお約束をオハナシの前提に据えた方がまだ良かったのでは?その上で、今回のエピソードを絡めたひと悶着があって、最後は全員で(おいちゃんやおばちゃんタコ社長御前様も登場させて)とらやの店先でタイトル通りに(以下シナリオ風→)一同、出迎える「(笑顔で)お帰り!寅さん!!」さくら「お帰りなさい、お兄ちゃん!」寅さん「よお、さくら!!おいちゃんおばちゃんヒロシも達者か?どうしたい、満男!深刻そうな顔して。ははあ、お前、また恋の悩みだな。結構結構、結構毛だらけ猫灰だらけってか!ははははは!」寅さんの満面の笑みに、澄んだ冬の青い空が重なって・・・。それがジ・エンドのラストカット。こんなカラッとした陽気なラストであってほしかった。最後までずっとウジウジメソメソしてるなんて、断じて寅さん映画らしくない!!寅さんが好きで好きで大好きだからこそ、僕は敢えてこの新作はこの評価にさせていただきます。 【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(邦画)] 5点(2020-01-13 09:57:48)(良:3票) 2.《ネタバレ》 シリーズ終盤は寅さんの出番が少なくなると共に失速していったが、代わりにメインとなった満男と泉のその後の話に名場面集を挟み込んだだけの作品で、シリーズの劣化版を見ているようだった。泉は相変わらずの棒読みだし。前宣伝からは過去映像と最新技術を駆使してAI寅さんが現代に蘇り、もっとストーリーに色々と絡んでくるのかと思ったので期待ハズレ。どうせ名場面集にするなら、もっと割り切って寅さんの出番を増やしてほしかった。これなら、昔買ったムックの付録にあった全作予告編142分DVDを見た方が、懐かしさに浸れるような。 観客は殆ど全員高齢者だったが、映画館で見られた事の収穫は、世間の人とは笑いのポイントが違うんだなと感じられたこと。山田洋次は様々な社会問題を挿入しているように思えたが、そういう事が理解できるここにコメントするような人は特別な人間で、一般的に映画を楽しむ人々は全く違う見方をしているのだなと気づかされた。ここ笑うところか?って場面で場内に笑いが起こったのは驚きだった。その他、気になったのは「高木屋」の看板をワザワザ大きく映したこと。これは「とらや」への抗議なんだろうが、今更必要なのか?あとは、小林稔侍の役名が「健」だった事。これは高倉健を意識したものなんだろうな。まあ、最近は「寅さんはKYである」と30代以下の層からは敬遠されているようで(というか大学生ぐらいになると寅さんを知らないという若者はザラにいるし)、「それをいっちゃあおしまいよ!」と言いたくなる寅さんを懐かしがっているのは完全な旧世代なんだろうな。 【東京50km圏道路地図】さん [映画館(邦画)] 5点(2020-01-12 02:28:51) 1.《ネタバレ》 真面目に生きている人間を軽率に馬鹿にするところとか、実は器がすごく小さいところとか(メロンw)、いい年こいて家族に迷惑をかけて少しも恥じず改善しようとしなところとか、女好きを装ってるけど実はこじれたシスコンの童貞(少なくとも素人童貞w)であるところとか、無知無教養趣味も下品なことを全く隠しもせず逆に強がるところとか、実は寅次郎という人物が大嫌いでこの映画にもほとんど思い入れがない(まあ5CHの実況はつっこみどころ満点の映画で楽しいし、終盤期のゴクミ 数々のマドンナ(個人的に言えば林寛子が絶品って、マドンナのむすめだけどw)はいいけどね) だから、全く金を払って見に行くつもりはなかったんだが、最低3回はトイレにいくだろう認知症親父の世話ががりという大命を仰せつかっての鑑賞。 端的に言えば「勘違い映画」 製作者も、登場人物も、そして観てる側の9割9分も勘違いしてる映画。 貴方たちが懐かしがってるのは寅次郎という人物じゃないですよ。寅次郎という人物がいる光景、寅次郎という存在が許される時代、それを懐かしがってるだけなんですよ。 みつお君、すごく懐かしがってるけどもし存命してたらどれほど大変か想像してみたことあります?おそらく貴方の穏やかな生活をぶっ壊いかねない破壊力が。 運動会の応援に来ると言われた時の絶望感を忘れちゃだめでしょ、 ただ、製作者側がノスタルジーに浸って勘違い映画を作る、そして観る側もその勘違いに気付かないままノスタルジーに浸る。 これで、興行収入的に成功するんなら まあつまらない批評は加える必要はないかとも思えるんですが…… どうしてもっていう点が2点 まず ノスタルジーに浸る、そして浸ってもらうことが最大の目的の映画なら、配役はとことん大事にしましょうよ。 なんで泉の父親が橋爪さんなんだろうなあ、顔が写る寸前まで寺尾さんを期待してた自分的には、脱力感とがっかり感がひどかった。 (まあ、これに比べればみつおが旅先で出会った、ちょっと変わった性嗜好の人物がいつのまにか御前様2代目になってるのは、どうでも) それからみつおの娘。いくら爺婆しか見ない映画でも、ここまでリアリティがない存在はどうなんだろう。 家族の時も思ったけど、山田さんの脚本、設定 10代の若者になるととてつもなく劣化する。 そりゃ80代の人間に10代の人間を描けっていう方が無理ゲーです。 若い登場人物に関しては、誰か若い脚本家にまかすべではないかな。 そんな当たり前の忠告をする人間が周りにいないとしたら、彼もずいぶんつまならない独裁者に成り下がったものと思うんですが 【rhforever】さん [映画館(邦画)] 5点(2020-01-07 20:49:04)
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