みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(5点検索)】
7.《ネタバレ》 “The Dirty Dozen”『汚らわしい12人(≒1ダースの囚人兵)』。私がレビューを書くようになってから既に2回もNHK-BSで放送されていることから、結構支持されている映画なんだと思う。リー・マービンにチャールズ・ブロンソン。更にドナルド・サザーランドやら刑事コジャックやらエアウルフのドミニクやら、内容的にも'60年代版のエクスペンダブルズって感じでなかなか豪華。 何より『めぐり逢えたら』の男が泣ける映画として紹介されてたのが印象深くて、変に期待してしまいました。 考え方も罪歴もバラバラの死刑囚たちが、少佐のもと、一つにまとまって大きな作戦に取り組む。少佐への反発が徐々に信頼に代わり、軍事演習で、いけ好かない大佐に一泡吹かせる前半部分は、痛快な戦争スポ根モノって感じで楽しめます。 問題は後半、作戦本番ですね。ヘミネスが台詞のみの説明であっさり死んで、戦争の無情さを感じさせます。そこまでは良いとして、そもそも潜入作戦なのにウラディスロー以外ドイツ語が喋れないってダメでしょ。本部もよくゴーサイン出したよ。 なかなか引っ掛からない登りロープ。抜ける屋根。マゴットたちは米兵の格好のまま建物に侵入(せめて撃ち殺したドイツ兵の服着たらどうだ?)。マゴットの暴走で作戦失敗、からの少佐たちも作戦中に米軍服に着替え(これ必要か?味方の誤射を防ぐため?)。何ともグズグズである。 それに負けじとドイツ軍の対応もグズグズ。女の悲鳴がしても銃声がしても2階に確認に行かない杜撰さ。ロクな抵抗をせずあっさり地下室に閉じ込められる将校と御婦人たち…なにコレ? やはり、主人公側が女性も含む無抵抗な人間を殺害する結末は、いくら戦争とは言え、とてもモヤモヤします。ここで彼らの目的を再確認しましょう。 彼らの作戦は、ノルマンディー上陸作戦に合わせた将校の殺害と後方撹乱。そのターゲットはドイツ国防軍の将校。つまり憎きナチスではなく、どこの国にもいる普通の軍人さん達です。 目的地は軍の保養所…日本で言えばKKRの宿泊施設みたいな場所ですね。フランス領の施設だから、建物の詳細な模型も作れたんでしょう。戦地から離れてる田舎の施設だから、通信施設や弾薬は置いてあっても(他に安全に置ける場所がない)、国防軍の中でも練度の高い兵隊は配備されていません。 Dデイ直前だし、当時のドイツは人材不足。あの施設に居たのは再任官された退役将校と、非戦闘員の文官、動員された予備役兵たちじゃないでしょうか(想像ですよ)?それなら、最初の銃声からドイツ軍の抵抗が少なかった理由も納得。遅れてやって来たどこかの基地の増援部隊が、軍隊らしい普通の抵抗をするのも納得。あのパーティは、退役将校に国のために再度働いてもらう、決起集会のようなものでしょう。言わばKKRで開かれる、奥様同伴の退職者の慰安行事。 そんな、居ても居なくても戦局に影響のない、国防軍の退役将校(想像)をたくさん殺すのが、彼ら囚人兵の仕事です。まさに汚れ仕事ですね。戦局に影響はなくても、ガソリンで無慈悲に焼き殺されたとあっては、ドイツ兵は戦意喪失したことでしょう。 アメリカ軍ももし世論に非難されても『少佐が囚人兵を使って勝手にやったこと』と切り捨てたでしょうし、少佐も『ジェファーソン(黒人)が勝手に暴走した不幸な事故』にしたかもしれません。運良く作戦は成功し、囚人兵の大半は死にました。ウラディスローは恩赦を受けますが、どこかの戦場で口封じされたんじゃないかなぁ…原作読んでないから全部想像ですけど。 詰まらなくはないんだけど、なんか、めぐり逢えたらで詳細に紹介された意味も、BSでよく放送される意味も、この作品がどんな人達に支持されてるのかも、よく解らない映画でした。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2024-03-20 15:35:49) 6.《ネタバレ》 アルドリッチ好みの役者を揃えての十八番反骨野郎物語。盛り上がりは模擬戦闘がピークで実戦は大作戦も何もあったものでないグダグダぶりを経た結末に完全に冷めてしまいました。将官のみならず紳士淑女もろとも焼き殺すというのはアルドリッチならではでしょうか。「戦争に綺麗も汚いもあらへんで! 核爆弾で何十万人もの老若男女焼き殺しとるやないか」とでも言いたげなライズマン少佐の姿でした。いくら主役とは言えチャッカリ生き残ってるのが不愉快なところでアルドリッチそこは妥協したのでしょうか。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 5点(2023-03-07 15:38:51) 5.《ネタバレ》 なんだろうなー 面白くなくはないし、退屈はしないんだけど。だけどちょっと作り手の感性が時代とともにズレてきてる感じがする。オープニングは粋だし演習での基地取り合い合戦をはじめ、全体的にコミカルに展開していたかと思えば、わりとなんにも笑えないことするんですよね。ナチの保養邸宅襲撃のくだりの非人道的なこと、戦争映画とはいえそれまでの彼らとの「仲間気分」が一気に冷めてしまうような大虐殺ぶりはどうなんだろうか。当時のアメリカの世相はこれを喝采したのでしょうか。結局のところ、連合国だってやってることはナチスと同じなんだよと戦争の非道さを非難するような論調でもないですし、この映画なんだかわかんなくなっちゃいました。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-10-26 16:21:20) 4.《ネタバレ》 いちいち全員の名前を読み上げる導入部はただならぬ迫力を感じさせますし、肝心の12人が、どこまでいってもどことなくチンタラしているというか、渋々感が漂っているのも、逆に生々しさをあぶり出しているのですが・・・それだけやった後の頂上作戦が、さして警戒しているようにも見えず、特段の装備も見当たらないお屋敷を1つ制圧するだけって、何かしょぼくないですか?5人くらいいれば可能だったのでは? 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-12-03 15:17:32) 3.普通の戦争映画。ブロンソンがしぶい。でも軍人じゃない人まで殺しちゃうのはいただけない。何を伝えたかったのだろう。 【おまいつ】さん [地上波(字幕)] 5点(2008-10-29 17:25:03) 2.キャストがキャストなだけに、擁護したいのは山々なんだけれどもユーモアとシリアスのつなぎ方にどうにも居心地の悪さを感じてしまう。決して嫌いではないんだけれども、この監督の作品ってわかりやすそうに見えて唐突でとらえどころのないのが多いんだよなぁ。 【モートルの玉】さん 5点(2003-07-13 04:12:26) 1.《ネタバレ》 男性アクション映画に出色の手腕を発揮するロバート・アルドリッチ監督の戦争映画。リー・マーヴィンが服役中の曲者たちを訓練してドイツ軍へ殴り込みをかけると聞けば、しかも曲者たちの顔触れがチャールズ・ブロンソン、ジョン・カサベテス、テリー・サバラスらとくれば、期待するなというのが無理。なんだが…やってることが古城でパーティーやってるドイツ将校たちを他の来賓淑女ごと閉じこめて上からガソリンかけて焼き殺すってのが、何とも酷たらしくてスカッとしないヤな後味。ガッカリだった。 【へちょちょ】さん 5点(2003-01-23 13:02:17)
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