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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(5点検索)】
3.《ネタバレ》 まず題名は、今となっては使い古された感のあるドラキュラよりも得体の知れない不気味さがある。またその語義の「不死者」というのも、「吸血鬼」よりかえって根源的なものの表現に思われる。ちなみにうちに取ってあった91.7.23の新聞の切抜きによると、ルーマニアで一度埋葬された71歳の男が蘇生して運よく掘り返してもらったが、自宅に帰ったところ家族が恐れて家から締め出されたという出来事があった(ロイター=共同)。ルーマニアでは89年まで独裁者のチャウシェスク政権が続いていたが、その間の社会主義体制下でもずっと不死者というものが恐れられていたのかと当時思った。 本編に関して、自分が見たのは「アメリカンバージョン」だそうだが(64分)、全体的には原作を大まかに簡略化したようではある。 たまたま新型コロナウイルス感染症の流行下で見たわけだが、この映画も終盤が感染症映画のようになっていたのは意外だった。しかし外国から来た船が災厄をもたらすということ自体、原作段階でも疫病のイメージだったかも知れないと思わされるものはある。吸血鬼の犠牲者がまた吸血鬼になるというなら感染症にも似ているわけだが、この映画ではそういう伝染性の設定は特になかったらしい。 なおネズミが棺から湧いて出ていたのは面白かった。今ならコウモリが宿主という設定でも通用しそうだ。 映像面では、伯爵の姿がなかったところに現れてからまた消える、といった特殊効果を見ると、映画の歴史の初期からこういうことが試みられてきたのだとは思わされる。しかし技術的な制約があるのは仕方ないにしても、昼夜の区別がわからないのはさすがに困った。伯爵が出た場面は全部夜だったのだろうが、ほとんど真昼間にしか見えないのは開き直りのようでもある。日中に棺を自分で抱えて歩く姿は格好悪かった。 ホラーとしても正直それほど怖いところはなかったが、ドアを開けたら廊下に立っていたのと、向かいの建物の窓際にいた場面は少し気味悪い。こっちが気づく前から相手はずっと見ていた、という状況は怖いかも知れない(例:部屋の中でネコがどこにいるかと探していたら向こうは最初からこっちを見ていたなど)。ほか参考文献によれば終盤にエロい場面があるとのことだったが、実際はそのように見えなくもないという程度だった(そんなところを触るなとは言いたくなった)。 現代人の立場で褒めるにはちょっと厳しい映画だったが、名匠の作とのことで最低限の敬意を表した点数にしておく。なお主人公の妻がネコを構っていた場面は和んだ。 【かっぱ堰】さん [DVD(字幕)] 5点(2021-09-11 09:34:59) 2.初めの方は面白かった。ひとりでに開く扉、中に入ると背の高い不気味なおっさんが立っていて、「ずっと待っていたんだよ、遅かったじゃないか」と語りかける。その屋敷での不気味さは素晴らしく、楽しかったが、「第3幕」から舞台を街だったり船の上だったりに移し、あれれ?という感じ。大人数だと怖さが紛れるから、できれば屋敷内で話が続いてほしいと思った。ノスフェラトゥ役マックス・シュレックの演技、特に表情は秀逸。場面ごとに黄色、緑、赤などに統一された映像も普通のモノクロ映画とは違う味わいがあって珍しかったな~。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-09-03 15:04:51) 1.選択肢がなくて「DVD鑑賞」となっていますが、本作は版権切れのため、ネット上のアーカイブからビデオファイルをダウンロードして見ました(とか書いてたら、いつの間にか「パソコンテレビ」なるアイテムが追加されておりました。管理人さん thx!)。うーん、「世紀の傑作!」みたいなイメージがあったんだけど、実際はそうでもないなー。絵としては素晴らしいかもしれませんが、物語構成はザツだと思います。これでは原作者の遺族が怒るのは仕方ないかな、と。まず全体構成のバランスは(舞台版の映画化で、後発であるが)ベラ・ルゴシ版『魔人ドラキュラ』の方が巧い。そして、盛り上げ方や恐怖感では(同時代の)カール・ドライヤー版『ヴァンパイア』の方が上(マックス・シュレックの演技を除く)。ついでに言うと、本作は比較しなきゃなんない相手がやたら多い映画で、上記2名作の他に、ヘルツォークによるリメイク版『ノスフェラトゥ』、そして本作の製作自身をネタにした『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』。関連作がこれほど多いのも、世界中でいつの時代にも愛されてきた証拠だろう。その理由の5割は、原作者ブラム・ストーカーの力によるものだとしても…。 【エスねこ】さん [インターネット(字幕)] 5点(2005-09-04 03:26:31)
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