みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(6点検索)】
3.《ネタバレ》 感動しました。泣きました。でも何でしょう。この腑に落ちない感じは。 時系列トリックで奇をてらい、この映画ならではのサプライズ企画。ですが結局ヒロインが亡くなってしまう悲劇にしちゃうんだったら、結局星の数ほどあふれているお涙頂戴難病ドラマの枠から出ないと思うのです。もういい加減、誰も死なない難病ものが見たいです。 それにそもそもこのトリックは必要だったのでしょうか。そりゃあ驚きましたし、虚をつかれたことは否めません。ですが振り向いた女の子が違う子だったとき私は頭が混乱し、ヤンキー少年が大泉洋に喰ってかかったときには、完全に置いてけぼりになってしまったのです。『意味がわからない』という意味ではなく、『もしかして・・・だったらやだなー』という心の置いてけぼりです。そしてその嫌な予感はものの見事に的中してしまうのです。 私はうんざりするほどワンパターンな映画が好き。 裕一が、最後は大泉洋演じる心臓外科医にお願いして里香を助けてもらう、そーゆーべたな映画だと思い込んでいたし、それで良かったのです。里香が助かって、2人幸せな未来を築きましたっていうオチなら満点つけたって良い。 ついでに言うと、裕一は子供と大人で役者が変わったのに、里香は同じ役者さんなので、どーにも変な感じを受けてしまいます。 一人一人の役者さん達の演技はもう素晴らしかった。とりわけ主演二人は最高です。 それだけに、最後まで大人裕一に感じる違和感を拭えなかったのが残念です。 【たきたて】さん [DVD(邦画)] 6点(2021-04-29 03:13:14)(良:1票) 2.《ネタバレ》 作中にて「こういうの言うのって、疲れるね」との台詞がありましたが、観ているこちらまで疲れてしまうような内容。 まず、大泉洋が主人公の未来の姿であったという叙述トリックについては、見事に騙されました。 その驚きと感動が同時に味わえる演出は確かに凄いと思うのですが、ただ一点。 主人公には娘の未来がいるにも拘らず「里香がおらん俺の人生、空っぽや」なんて、それだけは父親として絶対に言っちゃいかんだろうという台詞を口にしたのが、受け入れ難いものがあったのですよね。 過度な自己憐憫で泣かせようという、作り手の意図が透けて見えたように思えて、折角の感動的な場面なのに、白けた気持ちになってしまいました。 せめて、その後にもっと明確に「自分には娘がいた」と気付いて反省したり、この子の為に頑張って生きようと決意するシーンがあったりすれば良かったのですが、それも無し。 また、最後に勇気を出して手術を行うと決意する理由も「里香の命令やもんで」って、照れ隠しではなく単なるヒロイン依存症に思えてしまい、残念でした。 基本的にはベタな「難病もの」であり、王道の魅力を備えているのだから、ツボにハマれば、素直に感動出来たのだと思います。 けれど、本作は自分の好みとは違っていたみたいで、何だか凄く勿体無い気持ちになりましたね。 一緒に病院を抜け出して、ヒロインの思い出の場所に連れて行ってあげる件。 そして学校の劇に、急遽代役として二人が出演する件などは、ご都合主義ではあるけれど「青少年がやってみたいと願う事を、映画の中で疑似体験させてくれる」という意味では、とても良かったですし、好印象。 特に後者の最中にて「私は、一瞬でも長く貴方の御傍にいたいんです」という台詞を、ヒロインが迷った末に口にする流れなんかは、本作の白眉であるように感じられました。 その劇の後、お姫様の恰好のまま倒れたヒロインを、王子様の恰好をした主人公が病院へと運ぶシーンにて、おんぶ等ではなく、ちゃんとお姫様抱っこで運んでいる辺りにも感心。 こういった細かい部分にて、観客の喜ばせ方を心得ているかどうかって、とても大切な事だと思います。 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」が作中で効果的に扱われている辺りなども、ファンとしては嬉しい限り。 ラストにて、二人のキスと同時に、エンディング曲が流れ出す演出も秀逸でしたね。 性行為などの演出は徹底的に省いているのも「純愛」「真摯な物語」といった感じがして、作り手の誠実さが伝わってきます。 細かい部分での違和感、好みの違いはありましたが…… 決して嫌いにはなれない、とても真面目な映画でありました。 【ゆき】さん [DVD(邦画)] 6点(2016-09-28 22:03:22)(良:1票) 1.《ネタバレ》 登場人物の伊勢弁?が耳慣れない感じで珍しい。 原作は読んでないので比較できないが、時間の流れに沿ってそのままであれば割と平凡なお話だったところ、前後を組み替えて再構成したのは効果的である。死ぬ物語でなく生きる物語というのは恐らく原作由来なのだろうが、ラストでまた月明かりの病室に戻ったことでそれがより強調されていたように思われる(舞台セットとライトは不要だが)。 しかし見ていて引っかかる点はかなり多い。例えば序盤の「命令」は若年者受けを狙った女王様設定のようで必然性が感じられず、それを終盤で忘れた頃になって再現されても冷やかな目でしか見られない。そのため、ここから導かれた医師の再出発(及び娘の存在の再認識)という点にも共感する気にならなかったのは残念なことである。加えて全般的に都合の良すぎる安易な展開が非常に多いのも困ったことだった。 それでも演劇の場面など、けっこう心和む(笑う)ところも多い。舞台での「私も」という台詞は原作由来かどうか知らないが、自分としてはこれが最大の泣き笑いポイントだった。また若年かつ病人のためあくまで清純でほのぼのした関係にとどまっているが、そのためかえってフトンの中で二人きりのドキドキ感が生じてしまう。 この場面をはじめとして、ヒロインの円い感じの笑顔(変な表現だが)は見ているだけで嬉しくなる。この笑顔が、生きていてよかった、という実感の表現になっていたのは間違いないことで、これがこの映画の大きな価値と思われる。全体としては感心しないところも多いが、このヒロインのために評点は少しいい方にしておく。娘の「笑ってるやん」もよかった。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-08-23 23:47:53)(良:2票)
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