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武士道残酷物語

Bushido - Sie lieben und sie töten
1963年【日】 上映時間:123分
ドラマ戦争もの時代劇モノクロ映画オムニバス歴史もの小説の映画化
[ブシドウザンコクモノガタリ]
新規登録(2003-10-19)【紅蓮天国】さん
タイトル情報更新(2021-02-07)【イニシャルK】さん


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監督今井正
助監督山下耕作
キャスト中村錦之助(男優)飯倉次郎左衛門/飯倉佐治衛門/飯倉久太郎/飯倉修蔵/飯倉進吾/飯倉修/飯倉進
東野英治郎(男優)堀式部少輔
木村功(男優)井口公太郎
森雅之(男優)堀丹波守宗昌
三田佳子(女優)人見杏子
有馬稲子(女優)まき
丘さとみ(女優)ふじ
渡辺美佐子(女優)やす
岸田今日子(女優)萩の方
山本圭(男優)野田数馬
佐藤慶(男優)近藤三郎兵衛
河原崎長一郎(男優)村の若者
中村錦司(男優)家臣
北龍二(男優)御用人
片岡栄二郎(男優)寺田武之進
織田政雄(男優)下僕吾平
波多野博(男優)下僕六助
東恵美子(女優)堀丹波の奥方
柳永二郎(男優)静田権之進
松浦築枝(女優)老女
加藤嘉(男優)堀高啓
明石潮(男優)家老
水野浩(男優)江戸家老
国一太郎(男優)佐野政言
成瀬昌彦(男優)田沼意知
徳大寺伸(男優)浅井嘉兵衛
小川虎之助(男優)木原重役
原田甲子郎(男優)指揮官
香川良介(男優)上月源左
有馬宏治(男優)田沼側用人
西村晃(男優)山岡
江原真二郎(男優)堀式部少輔安高
荒木道子(女優)しげの
松岡きっこ(女優)さと
蜷川幸雄(男優)特攻隊員
川合伸旺(男優)下田
沢村精四郎(男優)七三郎
原作南條範夫「被虐の系譜」
脚本依田義賢
鈴木尚之
音楽黛敏郎
撮影坪井誠
企画辻野公晴
小川貴也
配給東映
美術川島泰三
編集宮本信太郎
照明和多田弘
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【クチコミ・感想(6点検索)】

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4.《ネタバレ》 現代のサラリーマンと封建時代の藩士の雇用での最大の違いは、藩主と藩士の雇用関係が永代就職であること。つまり、ある役目(仕事)をその家の家督者が代々引き継いでゆくというもの。土地も家も藩主から拝領しているものなので、武士の身分である限り、独立は叶わない。更に職分が硬直していて出世することはほとんどない。これは、藩士は子子孫孫に至るまで藩主には頭が上がらないことを意味する。不祥事と起こせば一家のみならず、連座制により親類中にも累が及んだ。がんじがらめである。これが藩主に対して「絶対服従」であらなければならない理由である。ここに悲劇の生まれる土壌がある。藩主は時に放恣、専横になるだろうし、藩士は忍従、卑屈に傾いてゆくだろう。だから「武士道残酷物語」はあったに違いないと思う。だが問題は見せ方である。
不運の宿縁の連鎖が七代も続くことにいささか無理がある上に、各話の主人公を同じ役者が演じているのでは現実味に欠ける。ギャグとしか思えない。同一人物が近習小姓から老人役までを演じる必要性はないだろう。どう考えても不自然だ。純粋に武士の被虐性を表現したいのなら、そのような不合理な設定をするわけがない。「大人の事情」が働いているのだ。だから白けてしまう。
江戸時代の各話はそれなりに興味をかりたてられた。個人の力ではどうすることもできない重圧、運命、特殊事情がくみ取られ、主人公の悲しみ、苦しみに共鳴できた。しかし明治以降の各話は底が薄い。元廃嫡藩主を世話をする話はいくらなんでも作り過ぎ。先祖の不幸を考えれば、藩主に対してあのような憐憫を持つ筈がない。特攻の話は、取り立てて特殊性が感じられない。国家により国民がマインドコントロールされていた時代で、飯倉家だけが不幸を背負ったわけではない。現代サラリーマンの話は、完全に自業自得だ。産業スパイを誰に強要されたわけではない。自分達の利得に目がくらんだだけの話だ。それに会社組織を藩に見立てることはナンセンスだろう。会社がいやなら辞めればいいだけの話だ。武士よりも土地持ちの百姓の方が自由があった。サラリーマンはそれ以上の自由を持っている。自分達の不幸を会社や社会の所為にするのは慎みたいものだ。 よしのぶさん [DVD(邦画)] 6点(2013-09-11 04:55:19)(良:1票)

3.《ネタバレ》 う~~ん。採点に困る映画ってあるんだよな~。これもその一つ。分からないような、分かるような、しかし分かりたくないような、ある意味では凄い映画なのかもしれない。内容はタイトルの通り武士道の悲劇を描いたものだが、飯倉修蔵編についてはもはや武士道精神や時代背景云々のレベルではないので、本質から外れてしまっていると言わざるを得ない。鬼畜殿め。あれは人間のする事ではない。その後も続く残酷物語。特攻隊員・飯倉修のエピソードで終わりなら厳しい点を付けていたと思うが、現代パート・飯倉進編が救いとなっている。が、同時にハッとさせられたのも事実だ。当時は終身雇用が当たり前で会社への忠誠心が強かった。明治維新と終戦。時代は大きく変わったが、未だ我々は囚われてはいまいか?…。日本人という人種の影を描いてみせたことで、外国人受けはかなり良かったのだろう。なにせベルリン国際映画祭・金熊賞だから…。決して見せびらかしたいものではないから複雑なんだけど。まあ、とにかく怖い映画でした。 リーム555さん [DVD(邦画)] 6点(2012-10-31 17:37:17)

2.《ネタバレ》  戦国の世から続く飯倉家とその主君にまつわる話。宮仕えというのは、かくも辛く残酷なものか、と言いたいのかもしれない。
 特に4番目の話の残虐さは、尋常ではない。『十三人の刺客』だったら、側近もろとも皆殺しになっているに違いない。ましてや、そこにいるのは錦之助なのだから、いつ殿様に斬りかかっちゃうかとドキドキしてしまった。
 まあ、それはともかく、しかし今更、封建主義を批判しても仕方がない。というか、明治時代、現代の会社員の話を見ると、もはや、理不尽の元凶は殿様や、制度だけに起因するものではなくて、家臣側の心根も、そのように習性付けられてしまっているのではないか、と思えてくる。そこの所が恐ろしいといえば恐ろしい。
 この映画が作られてからおよそ50年が経過して、今現在、会社組織と働く人の関係が一層おかしなことになっている。今こそ、新しい『残酷物語』が作れるのではないだろうか。今の働く人は、自ら被虐の人となってはいないだろうか?
Tolbieさん [DVD(邦画)] 6点(2012-05-26 07:45:43)

1.《ネタバレ》 原作が『シグルイ』の人だというので観てみました。

五部までは面白い。飯倉修造編で残酷が最高潮に達したので、このあとはどう展開するのかと思いきや、社会構造が一変してもなお服従の精神は変わらない明治編。ここがある意味いちばん怖かったし、秀逸な出来栄えだと思う。

しかし戦争編と現代編については、なかったほうがよかった。第二次大戦のエピソードは取ってつけたようなうすっぺらいものだし、会社への忠誠心を武士道の系譜としてみる現代編はさすがに話を広げすぎだろう。すべてを武士道精神で説明するのは日本人論としてあまりにも大雑把で、乱暴すぎる捉え方だ。

明治編で打ち止めにしておけば傑作だったものを、強引に現代まで繋げるからこんな怪作、異色作になってしまった。青年から老人まで演じて違和感のない錦之助は見ものだけど、かなり癖の強い仕上がりで、なかなか人には奨められない。 no oneさん [DVD(邦画)] 6点(2008-01-01 20:52:10)

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【点数情報】

Review人数 16人
平均点数 7.00点
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100.00% line
200.00% line
300.00% line
400.00% line
516.25% line
6425.00% line
7850.00% line
800.00% line
9318.75% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 4.00点 Review1人
2 ストーリー評価 5.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review1人
4 音楽評価 4.00点 Review1人
5 感泣評価 3.00点 Review1人

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