みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
4.原作見てませんけど、途中まで面白かった。でも続きみたいなと思わせるできばえです。 【将】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-09-28 13:14:17) 3.《ネタバレ》 原作未読。うー、カフカをハネケが映画化だもんね。「変身」「審判」しか原作は読んだことがないが、この居心地の悪さは、むしろ予想通り。オーソン・ウエルズの『審判』とは全く違う趣きながら、不条理さ全開。フリーダといい、頭の悪そうな(でも良さそうな)助手の2人といい、まったくもってイラつく存在。しかし、最もイラつくのはK自身。・・・てところを、ハネケはうまく描写していると思う。自分のことしか考えないKが、彷徨い出会う人間たちが浮かべる無表情だったり、嘲笑のような笑みであったり、冷徹さであったり、すべてがKを追い詰めていくところはハネケの底意地の悪さの面目躍如といったところでしょ。そして、あのデッドエンド。ひゃ~、ここまでやられると、文句も言えません。ハネケさん、あなたもエゲツナイお方よのぉ。私はあなたにどこまでも着いて行くぜ。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-01-13 11:00:12) 2.カフカは「変身」と「ある戦いの記録」しか読んでないので、はっきりとは言い切れないのですが、実に良くカフカの世界観が映像化されているんじゃないだろうかと思った。城がすぐそこにあるのに辿り着けないという、一見あり得ない理不尽な設定が、いつのまにか受け入れられているという不思議な感覚、そして全体を覆う不安感がお見事。原作が未完だからって映画までぶちっと終わらせちゃうのは作品の世界観に浸っていただけにどうかとも思ったが、未完の部分を創作して物語が成立してしまうと、もうそれはカフカではなくなってしまうわけで、なぜならカフカは作家として生計を立ててはおらず、でもまぎれもなく本物の作家、つまり書くことそのものが目的であったという稀代の作家であったわけで、多くの未完の作品は物語が未完であるにすぎず、作者の中では完成されているんじゃないだろうかと思ったりする私にとっては、やっぱりこれで良かったのかもとも思ったりする。もちろん映画は別物で、独自に拡がりを見せても全く構わないのだが、ハネケはとにかくカフカの作った世界を忠実に再現したかったのではないだろうか。原作を映画的に見せる、というのではなく、原作を、原作の持つ魅力や端々に見て取れる作者の思想や精神といったものも含めて映像化する。ここにハネケらしさは無く、作家主義映画からは遠くに位置するが、試みは成功していると思うし、頭の良い人でなければ出来ない作品だと思った。(原作未読のくせに、、) 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-06-29 12:22:01)(良:1票) 1.(酔ってるんで注意)作中、最も理不尽なのはクラムでも村長でもなく、フリーダだった…原作では。 この映画化を見て、今までのフリーダの解釈に納得の行く解釈を与えられて、それだけで十分なメリットがあったと思う。フリーダは全てのシーンで自分の得になるようなウソをついている…これは、他人から指摘されるまで気付かない側面だ(カフカは個的に楽しむ文学だからね…)。 もうひとつ、本作を見に行く際に期待していたのは「助手たちをどう描くか」。本気で原作通りのコメディリリーフに徹したのは、正直オドロキました。コレをやられたら、他のシーンがどんな凡作でも高得点を上げないわけにはいかないよなあ。 期待していたシーンは「コニャックが毛皮の表面を流れていく」シーン。微に入り細に入り、まるで拡大鏡で覗いた様な克明さで描かれるこのシーンをどう映像表現するかは、カフカ映像化のひとつの試金石でした。結果は…本気で毛皮の上にコニャックこぼしただけじゃん! 染み込んでるじゃん! ダメじゃん! CGなみのクオリティで描かなきゃ! せっかくカフカが苦労して描写したんだからさー! …3点引くからな、ハネケ。 【エスねこ】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-08-05 02:44:51)
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