みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
6.《ネタバレ》 最終的にA級戦犯として捕らえられた人物さえも粗悪に映し出す事なく、あくまで両国互いの姿と行動を紳士的に撮り進められた点については(感謝したいとまではいいませんが) 良心的に捉えさせてもらいたく思います。 過去の凌ぎ合いや遺恨はあれど、今の現状、アメリカが日本人の事をこれほど丁寧に穏やかに描いてくれていることについて、すごく意外であったりしました。 ただ気になる点としては、冒頭のナレーションでヒロシマへ原爆投下した際のキノコ雲を映し出し、日本が降伏したのは8月6日と言っていましたが、その3日後の8月9日、ナガサキへ行った二度目の原爆投下については一切触れず語られませんでした。そこはいかに受け止めるべきだかと思えてしまった。米国が起こした派手な過ちは一度ではなかったのですから二度に及んでいたのですから そこ端折ってしまう? と思えてしまいましたよ そしてその後、天皇裕仁による例の玉音放送により国民が終戦を知らされた事についても触れられていない そこ端折る? など思えてしまいましたが そこは映画というエンターテイメント! 時間の問題、その他いろいろ仕方がないかなという思いもあります。だったらいっそ、そろそろ我々日本人目線で描かれる終戦エンペラー それを見てみたい気がする いつになるのだろう 可能性としてはかなり難しいのだろうが 僅かながらにでも期待してみたい。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-24 18:55:24) 5.69回目の終戦記念日に、この映画を観たことには、意味があったと思える。 つくづく思うことは、やはりこの国の人々は、自国での「戦争」のことを知らな過ぎるんではないかということだ。 知らないというよりも、目を背け続けていると言う方が正しいかもしれない。 戦争体験者も、未経験者も、まるで持って生まれた「体質」が無意識にそうさせているように、言及し、追求することを避け続けているように思える。 それは、時間の経過と共に、より一層に“語り継ぐ”ということの重要性が叫ばれている今となってもだ。 体験としての悲劇が語られる場合はまだ多い。しかし、なぜあの戦争が起こったのか、なぜあの戦争が終わったのか。その核心的な部分については、まだまだひた隠しにされている「事実」が多過ぎるように思わざるを得ない。 それが、この映画の主題としても描かれる、日本人の性質に直結するものかどうかということも興味深いし、一つの可能性として描かれる「史実」もとても興味深かった。 昭和天皇とマッカーサー元帥並ぶあまりに有名な一枚の写真。 あの不穏さと互いの所在なさを感じる歴史的な写真の裏に隠された事実は何だったのだろうか。 日本という国にとって、マッカーサーとはどういう人間だったのか。 日本人という民にとって、天皇“裕仁”とはどういう人間だったのか。 この映画で描かれている物語が総て真実だとは思わない。 しかし、この国が守り続けた美徳も、それに伴う愚かさも、その描かれ方は、決して過剰なわけではなく、確かな一側面を描いていると思える。 そういう意味で、この映画の演出、俳優たち演技は、それぞれ真っ当だったと思う。 ストーリーテリングや編集に稚拙さを感じることは禁じ得ない。 でも、多くの人が“タブー”として目を背けがちである事実を、アメリカと日本の人々が供託して追求したことの価値は高いと思う。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-16 00:23:38)(良:1票) 4.天皇の戦争責任という重いテーマを扱いながらも、最後まで軽快にテンポよく進み、判りやすくどなたでも観れる良質な作品であったと思います。米軍将校の視点で描かれているのですが、当時の日本人が神秘的でミステリアスな存在に描かれていることが面白かったです。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-25 21:49:59) 3.《ネタバレ》 昭和天皇の戦争責任――。この日本人にとっては極めてポリティカルでナイーブなテーマを、戦争犯罪を調査するある一人の若いアメリカ軍人の姿を通して描くシリアスな歴史ドラマ。「天皇を絞首刑にしろ!」などという、日本人にとっては口にするのも憚られるような台詞がばんばん出てくる(特に昨今の右傾化する風潮の中では)作品をアメリカ人が撮ったということで、かなり危険な地雷を踏んでるんじゃないかという懸念を持ちながら、この度鑑賞してみました。だったのですが、スタッフたちがかなり入念にリサーチしてから撮影に臨んでいることが窺える丁寧な描写に最後まで違和感なく観ることが出来て素直に好印象です。日本が大混乱に陥ることを承知で戦犯として処刑すべきか、焦土と化した日本を再建させることを最優先に無罪とすべきか、ここまでぎりぎりの判断があったとは大変勉強になりました。そして、タイトルに「エンペラー」とつけながら、終始シルエットのみの描写でほとんど出てこない昭和天皇が、最後に全国民のために厳かにその姿を現すシーンには日本人として深く胸に迫るものがあり、やっぱり感慨深かったです。ただ、そんな政治ドラマを優先させたからか、主人公と日本人女性アヤとの恋愛パートがかなり薄味となってしまったのが残念でした。アメリカへと帰ろうとする彼の乗った車を、「待って!行かないで…」と叫びながらアヤが追いかけるという超ベタなシーンには、ちょっぴり失笑です。それでも、かなりリアルに再現された終戦直後の焦土と化した東京描写や、敢えて加害者であるアメリカ側からあくまで真摯にこのテーマへと取り組んだという意義に、敬意を表して7点。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-03-30 11:25:46) 2.《ネタバレ》 淡々と話は進むが、アメリカ人が日本人の地雷をうっかり踏んづけて大変なことになってしまうんじゃないかという緊張感でハラハラする。主人公が親日家のせいで、そういったトラブルを簡単に回避できてしまうのは、物足りない。製作者もちょっと日本に気を使いすぎたか、ドラマを作りきれていない部分がある。 日本のことをよく知らないアメリカ人が修羅場を体験しながら学んで行く話の方が面白いのではないか。 ラブストーリーが挿入されちゃっているのが邪魔に感じるんだけど、最終的には、主人公と運転手との友情物語でもあったんだと考えると、あながち無駄とも思えない。 そして、マッカーサーを演じたトミー・リー・ジョーンズの迫力とクセモノ具合は、かなり際立っていて、シリアスながらもユーモアをビンビンに感じられて大変良い。 【すべから】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-02-10 23:58:47) 1.《ネタバレ》 作品の視点はアメリカ人の側から描かれており、終戦ものとしては日本人にとってはあっさりした作品になっています。東条英機、近衛文麿、木戸幸一といった実在の大物も「天皇に戦争責任はあるのか」というGHQの捜査に対する一証人として登場する程度ですが、これも映画の視点を考えると仕方がないところだと思います。 また、本作はアメリカ人にとっては理解が困難な日本の精神文化や、特に当時の天皇とはどういう存在だったのかという点にも焦点が当てられています。天皇の登場はラストのマッカーサー邸での会談のみですが、2人が並んで映った写真と共に有名なこの会談を見せてくれただけで十分だと思えました。 日本に思い入れがあり、日本というものを理解しようとし、終戦直後の日本であの立場で、当時の日米の置かれた状況と天皇をどう処遇すべきかを感情論ではなく冷静に分析できるアメリカ人がいた。本作のいい所はその名が広く知られたマッカーサーではなく、フェラーズ准将を主人公としたところだと思います。 もう1つ描かれているのがフェラーズと日本人女性アヤのロマンス。ここにはフィクションが含まれているようですが日本人女性との出会いが、フェラーズが日本について学び日本への思い入れが深まることになる重要なきっかけになっています。 マッカーサーは本作では脇に回っていますが、演じたトミー・リーは流石に貫録のある存在感がありました。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-07-31 18:20:06)(良:1票)
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