みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
9.《ネタバレ》 キャロルは、夫とはそりが合わず離婚したいが、子供は何よりも大切。 一方夫は、妻を手放したくなくて、子供を人質にして彼女を繋ぎとめようとしている。 そんな矢先に出逢った、自分を慕ってくれる若い女性テレーズ。 自然と惹かれ合うが、しかし彼女と付き合っていることで、親権が不利になる。 子供か、テレーズか。 子供を選んだ彼女は、テレーズを手放す。 この時点で、私は胸がとても苦しくなった…。 だって、もう完全に夫とは切れてる。紙切れ一枚の問題で、子供とテレーズどっちを取るかを迫られるなんて…こんなつらいことはない。 キャロルもつらいし、捨てられたテレーズだってつらい。 特に若いテレーズにとって、自分の趣味(カメラ)を理解してくれ、とてもセンスが高くて美しく、そして初めて知ってしまった甘い官能の世界を教えてくれた相手… そう簡単に「お子さんのために身を引こう」なんて思えるわけがない。 つらい、苦しい… こんな終わり方の作品なら見なければよかった…。 ところがキャロルはこれで幕を引く女ではなかった。 「子供もテレーズも、どっちも取ったるで!!!」 まるで男みたいにめちゃカッコイイ!!! 同性愛って、ホモにしてもレズにしても、やはりどちらかが男役、女役になってるそうだ。 (余談ですが、たぶん、エルトン・ジョンは男役。) キャロルもたぶん男役なんだと感じた。 かくして、キャロルは親権は放棄しつつ面会権だけは死守して、同時にテレーズと同居できる環境を整える…。 ”恋も仕事も大事”っていうフレーズはよくあるが”恋も子供も大事”っていうのは、夫とうまくいってない状況の妻が新しい恋に出逢った時に必ず感じるものであって、この心境が分かる女性は、同性愛が理解できなくても、テレーズを男性に置き換えることで、その時の辛さや葛藤をリアルに感じてこの映画に没入しやすいかもしれない。 (とはいえ、現実世界では、キャロルみたいに、ぱっぱと決断して、愛する相手と暮らすなんてなかなか可能性が低い。 それゆえ、この映画のように、とんとん拍子で物事がうまくいく展開に心揺さぶられるのだろう…) ひさびさの再会で、テレーズはキャロルからの同居案を断るが、その後別のパーティーに行ったテレーズがキャロルのいるパーティーに戻ってきた時の表情は、いずれ同居もしそうという予感を感じさせる。 そして、ラストのキャロルの 「ふふふ…やっぱり、私のもとに帰ってきてくれたのね…いいわよ、さぁ来て」 的な魔性の微笑みが、グっときた。 困った時は元カノを頼って甘えん坊な一面も見せ、そしてラストでのこういうイケメンな余裕しゃくしゃくな表情…そのギャップ。 盗撮された時にピストルをふりまわす直情的な一面も含め、とにかくキャロルは、愛する相手と子供に全力で愛情を傾ける人間として生々しく、そしてとても愛おしく感じた。 【フィンセント】さん [DVD(字幕)] 7点(2020-09-06 09:22:58) 8.《ネタバレ》 私=男にとっては、不思議な感じになる映画。肯定も否定もない。美術よし。女優陣よし。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-01-27 22:49:53) 7.二人の女優の演技がとても印象的です。特ににケイト・ブランシェットじゃなかったらこの役は成り立っていなかったと思います。ルーニーマーラももちろん魅力的ですが。この二人のシーンを見ているだけで娯楽としての映画を堪能できました。 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 7点(2017-12-30 09:02:43) 6.《ネタバレ》 オスカー女優とカンヌ女優賞、二人の競演はとても見ごたえがありました。そしてなんと番狂わせなことに、ケイトを抑えてルーニー・マーラに軍配が上がりました、ワタシの中では。ケイトが押されている・・?とびっくりしました。 だって、テレーズはもう完全にキャロルに惚れている。彼女を追う時の目線の熱っぽさや、頬が自然と上がるときめき、恋する人間の発する独特の甘い空気。ルーニー・マーラすげえ。 一方、ケイトはルーニーよりハンデがありまして、なにしろ忙しいのです役が。我が子を思う母親であり、愛の冷えた夫とその家族に疲弊する妻でもあり、元カノに弱みをさらす一人の女性でもあって、ケイト・ブランシェットだからこそこんなに沢山のタスクをこなせたとも思うのですが、恋に身を焦がすほどの想いをばんばん放出してきたルーニーの方が印象強かったです、はい。 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-09-15 00:19:51)(良:1票) 5.まるでヨーロッパ映画のような、独特な雰囲気を持った作品。クリスマスに向けて、丁度寒くなり始める今くらいの季節に観るのにぴったりな映画ではないか。しかしルーニー・マーラが「ドラゴンタトゥーの女」のリスベットだったとはなぁ、全然気づかなかった。このルーニーの50s'ファッションもとても可愛い。作品の世界観にぴったりハマっていて、その魅力を増幅させる事に成功しているカーター・バーウェルのスコアが素晴らしい。さて、「キャロル」のサントラを聴きながらコーヒーでもいれよう。 【rain on me】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-10-15 10:09:09) 4.神々しい写真でした。テレーズの目を通してみたキャロルはまさに女神のよう。演技がすばらしい女優ふたり、とくにルーニーの今後が楽しみです。ドラゴン・・と同じ人と思えない! 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 7点(2016-03-29 15:00:35) 3.主役2人が結ばれてからの展開が好きです。同性愛の経験はありませんが、2人の言動は理解できます。まるで初恋の映画のようでした。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-02-25 20:28:06) 2.《ネタバレ》 ○どうも恋愛?不倫?ものは得意じゃないが、主役二人が素晴らしく最後まで観ていられた。キャロル主体で話が進んでいくが、突き放されたテレーズが行動を起こしていく、まさに恋だなと。○ハジやリチャードら男性陣は映画内にまるで居場所がなく、とことん女性目線で話が進む。てっきり女性監督かと思ったくらい。○当時の風俗も反映しており、同じタバコを吸うでもキャロルとテレーズではまるでオーラが違う。○ケイト・ブランシェットは女優としてすでにレジェンドの域だが、ルーニー・マーラにもぜひその域へ達してほしい。 【TOSHI】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-02-22 22:42:32) 1.《ネタバレ》 初め、ピントがあってないのかと思うほど、解像度が悪くて、若干ひいたミディアムショットにもなると、主演女優らの目鼻たちがぼやけてしまって、表情から機微がよく汲み取れませんでした。HDデジタルで撮っておいて、あとからわざと端末操作でローキーのフィルムライクな処理をほどかしているのかと思いました。しかし、本作がなんと16mm(スーパー)で撮影して、35mmにプローアップしたことを知り、その自然光を多用した高感度ノイズもそのままに、ざらついた質感をフィーチャーした意味合いがわかったしだいです。描かれた内容については、もう一つ乗りきれませんでした。同じ50年代を舞台にした「楽園から遠く離れて」のような類型的な作劇(意匠は異端)ではなく、時間軸の変則性や、キャラクターたちが相互に交換する長い凝視に集約させた、より内省的なショットの積み重ねが、当時の女性のヘア・メイクや衣装など、一見、華やかにも見える皮相とギャップを感じさせ、素直に劇中に入り込めなかったのかもしれません。 【大通り・ヘップバーン】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-02-22 17:07:29)
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