みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
2.《ネタバレ》 日本にこういう映画があったということが、まず驚き! ホドロフスキーに近い。 時間を所有する本家の男を殺した、分家の男が死ぬまでが、本編のメインストーリーである。 人殺しが死ぬまでに、どうなっていくのかを、寺山流に描写。 殺しの動機が、時間が無くなると、気持ちが静まらなくなるというとこが面白い。 その分家の男の妻が貞操帯を持っていたというのも動機の一つだろう。 (何故?貞操帯?許嫁が他にいる女だからか?) 演劇的な意味合いは良く知らないので、細かいところは分からないが、 その分家の男が、時間を本家とは別に持つことで、殺され、その妻の貞操帯が外れ、 それを本家の隠し子の男がモノにして、現代社会が生まれるという話は、いかにも一時代を湧かした作家らしい発想。 さらには石橋演じる分家の人間がやってくるあたりから、もうついていけましぇ~ん!(泣) 作家らしい発想としか言いようがありません。 ただ、神話を勉強したら意味が分かるかなとは思いました。 しかし、日本神話に真っ向勝負をかけた、寺山現代神話とも言えそうな気もします。 あの世の風景が現代社会というとこが面白く、ラストは高層ビル背景に記念写真で終わり♪ とてもユニークな作家が日本にいたというとこが発見でした。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2023-02-04 23:44:48) 1.黄色の鮮やかさ。全体のくすんだ色調の中で、ハッと目を引く。黄色とは、そもそも「黄昏」とか「黄泉の国」とか、日本では時間の終わりや死のイメージを含んで、淀んだドローンとした雰囲気を帯びがちなのに、この作品での死=黄色い花びらは、実に鮮やかなんだ。死者が明確に存在するのと同じ。監督の当時の心境の表われか。逃げつつ戻ってしまうというのは彼の生涯のモチーフで、共同体への愛憎が感じられる。記憶喪失のエピソードが一番いい。忘れてしまうことへの恐れがあり、忘れられてしまうことへの恐れもあり、その不安の中でかぼそく睦みあっているのが、なんと愛なんだな。今まで北方志向だったのが南方に向き、装飾性も控え目で、神話的なメロドラマを強調し、異質の手触りとなった。病をおして撮った映画ということで、とかく「遺言」的な見方をされたものだったが、監督はさらなる新境地を目指していたのかも知れない。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-04-10 10:02:35)
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