みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
4.《ネタバレ》 ドロドロと金&色の欲に塗れる人々が描かれてゆくが、そういった自分の欲望に素直な人間の方が概して世渡りは上手く、その面で潔い人間の方が却って社会的には弱くて頼りない、というのは然もあることであろう。どちらの人々にせよ、特に現代の感覚から言えば本当の意味で「幸福」からは程遠く見える。そこには、率直に「隔世の感」を覚えるのである。 一方で、亡くした夫の面影を見出せば妾の子にも情をかける次姉にせよ、自分の娘が捨てた婿に延々貢いでしまう母親にせよ、これも現代的な感覚からすれば実に人情味・人間味に溢れるというか、そこにはまた古めかしくも愛おしい魅力を感じ取れるのである。もちろん、なんとも一本気で清らかな高峰秀子もとても清々しかった。個人的には呆気無いラストも実はかなり好み。素直に観て良かったと思える古典の良作。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 7点(2020-09-04 23:59:51) 3.《ネタバレ》 高峰秀子がどうしようもない家庭環境でけなげに生きる主人公を好演。 この映画の彼女はすごく清楚で綺麗です。作中いろいろ大変なことがあり、人間不信で不幸なんだけど、応援したくなる。 後半、借家の隣家の良い人そうなお兄さんと知り合い、この先上手くいきそうな予感が感じられホットする。 香川京子がチョイ役で出ているのもうれしい。当時の彼女は、ほんと天使のようにキュートです。 ラスト浦辺のお母さんとけんかするのだが、そこは血のつながった親子で、なんともなかった様に仲直りする様子が微笑ましい。 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 7点(2020-05-23 17:08:47) 2.お母さんがはっきりしてないから、女性の多い家族に変な男が出入りしたりする。そんな状況で高峰さんの演じる女性はそれが嫌で家を出ちゃう。そんな話ですが、高峰さんって有名な「浮雲」の薄幸の女性を演じたり、「カルメン」ではストリッパー演じたりとどんな役でもこなしちゃうけど、何故だかどういう役を演じても、好い人は裏切らない女性って感じがします。騙すより、騙された方がいい、って感じ。さばさばしてるけど、白けてないっていうか。こんな女優がいたんですね。目のあたりが薬師丸ひろこさんに似てると個人的に思いました。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-06-15 23:36:45) 1.《ネタバレ》 目線を動かすだけで画面には映っていない人の動きを表現したりすることをいわゆる成瀬目線と言って成瀬監督の特徴的な演出として有名らしいのだが、単に目線を動かすに留まらず、高峰秀子が何かを見て表情を変える様子で画面に映らないなにものかを想像させている。あるいはバイクの音だけで小沢栄の登場が描かれる。常に画面の中の世界と外の世界が通じ合っていることを意識させている。描かれる物語の世界を広げると同時にこの作品に描かれる高峰秀子が言うところの「ずるずるべったん」なしがらみから抜け出す道があることを示唆しているようにも感じた。それにしたってこのネチネチとした世界には正直うんざりで、いくらなんでもこの陰鬱な気分のままじゃたまらん、と思ってたら終盤に来てようやく香川京子が登場。彼女の爽やかな笑顔が全ての暗雲を消し去ってしまうのだ。画面の外からはバイクの音ではなくピアノの音色。香川、根上の爽やか兄妹、この二人だってある意味「ずるずるべったん」だ。良い「ずるずるべったん」だ。そんなものがあるってことを知るだけで気持ちは晴れるのだ。 【R&A】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-11-19 15:00:11)
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