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噂の女

1954年【日】 上映時間:84分
ドラマモノクロ映画
[ウワサノオンナ]
新規登録(2004-03-08)【--------】さん
タイトル情報更新(2023-07-05)【イニシャルK】さん
公開開始日(1954-06-20)


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監督溝口健二
助監督弘津三男
キャスト田中絹代(女優)馬淵初子
大谷友右衛門(男優)的場謙三
久我美子(女優)馬渕雪子
進藤英太郎(男優)原田安市
見明凡太朗(男優)小林
浪花千栄子(女優)お咲
田中春男(男優)川本
十朱久雄(男優)山田
阿井美千子(女優)桐生太夫
若杉曜子(女優)玉琴太夫
橘公子(女優)薄雲太夫
大美輝子(女優)尾上太夫
上田寛(男優)竹下
伊達三郎(男優)中内
石原須磨男(男優)呉服屋
横山文彦(男優)横澤
玉置一恵(男優)児玉
小柳圭子(女優)美車太夫
前田和子(女優)八千代太夫
小松みどり(1891年生まれ)(女優)お兼
小林加奈枝(女優)お春
仲上小夜子(女優)お照
脚本依田義賢
成沢昌茂
音楽黛敏郎
撮影宮川一夫
製作大映(京都撮影所)
企画辻久一
配給大映
美術水谷浩
内藤昭(美術助手)
ヘアメイク花井りつ(結髪)
編集菅沼完二
録音大谷巖
照明岡本健一[照明]
中岡源権(照明助手)
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3.《ネタバレ》 売春防止法が施行される以前の京都の色街の老舗置屋を舞台に、三つの視点から描かれる。
芸者が芸と売春で接待するという伝統的風俗の楽屋裏と、そこで働く女性の厳しい現実。一人の男性を母と娘で争う骨肉の愛憎劇。実家が置屋であることが原因で結婚が破談となり自殺未遂までした娘が、実家に帰り、母と置屋商売に理解を示して再出発する物語。
女将は密かに若い医者と情誼を通じており、金を出して開業させてやりたいとまで思っている。医者は女将の好意に甘えて交際してきたが、女将の娘が帰ってくると、娘に乗り換えてしまう。女将は娘に嫉妬するが、そのとき、狂言の舞台では、老いらくの恋を揶揄した「枕物狂」が演じられていた。道具立てが凝っている。娘が、母と医者の関係を知り、ひと騒動起るが、結局、医者の底が割れて二人は別れる。この愛憎劇が最大の山場と思うが、割とあっさりと描かれ、精彩を欠く。母にしろ娘にしろ、本当の男のことが好きだったのか疑問が残る。情念が感じられないのだ。どうも用意した素材を活かしきれていないように思える。芸者の一人が病気になるが、これもあっさりと死んでしまう。最大の悲劇なのに涙を流す暇もない。逃げた芸者が戻ってくるが、逃げ出した理由などもよく解らない。死んだ芸者の妹が、父の病気と貧困を理由にここで働かせて欲しいと申し出るが、返事は保留されたまま終る。人物の心の深層にまでは立ち入らない姿勢を貫いている。娘が若女将になるという暗示で、希望を持たせて終るが、娘が女将を継ぐと決めたわけではない。全てにおいて、明瞭に描くのを避けているようだ。善悪、正邪、理非、白黒がはっきり決められないのが人間である。女将は世間慣れしているが、医者に対しては愚かである。娘は学があり賢いが、男性には経験不足である。医者は外面は良いが、利己的である。そこが人間の面白さであり魅力である。そういう生の人間を描くのに、置屋はうってつけである。監督は、賢者にも聖人にもなれない人間が愛おしくてたまらないのだろう。あいまいさを残すのが日本流だ。日本映画の真髄を見た気がする。 よしのぶさん [DVD(邦画)] 7点(2015-02-07 03:07:28)

2.娘が母に代わって、店を切り盛りしている姿に、それまでの曲折を思い感慨深いものがありました。監督の女性に対する労わりと励ましが仄かに滲み出ている秀作。 The Grey Heronさん [DVD(邦画)] 7点(2011-07-29 23:21:03)

1.おっと、これまた皆さん、かなりの評価をしているみたいですね。うん!確かに相変わらず観ていて感じるのは、溝口健二監督の女性の心理状態に対しての映し方、複雑な気持ちのゆれ、その他色々と上手い。いや、上手すぎる。でも、何だか私としては溝口健二監督作品としては平均的な感じ、ちょっと物足りない。それでも面白かったことは否定は致しません。田中絹代と久我美子の二人が親と娘であるにも関わらず同じ男を愛してしまうという何ともドロドロした複雑な関係のドラマも下手な監督が撮るとただのドロドロしたものに終わるところを溝口健二監督は単なるドロドロしたままでは終わらせないところは流石です。それでも個人的好みからしたらこのぐらいの点数が妥当かな? 青観さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-30 21:41:58)

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【点数情報】

Review人数 10人
平均点数 7.30点
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