みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
2.《ネタバレ》 平均低いですが自分はこれ結構好き。この映画を覆っているむなしい空気がすごくリアルで、逆に愛おしい。大半の人間は少なからずこの空気を持っているはず。また不倫に至る過程や、その後の二人の関係のこじれ方など、これまたリアル。欲を言えばホールデンの小説をうまく利用すれば、深みのあるストーリーになったと思う。結局何一つ解決せずに終わるが、ラストの彼女の表情が以前のそれと比べて、少し変わった事が唯一の救い。要は気持ちの持ち様って事かな。主役二人に店員達、夫の同僚等キャストもかなり良かった。 【オニール大佐】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-08-02 17:03:55) 1.《ネタバレ》 ジェニファー・アニストンにジェイク・ギレンホール、今ならジャストでホットなキャストである。 警備員役で出演もしているという脚本家のマイク・ホワイト、この人は非常に微妙な感覚を持った逸材と思いました。 この話は徹底して「ジャッジ」することを避けています。演出もしかり。にもかかわらず、題名にも現れているように、実は〝いいことと悪いこと〟についての話なのである。「あらら」と観客が眉をひそめるようなシーンが次々に出てくるわけだが、「ジャッジ」を無視してどんどん次の展開が続く。普通の人の日常を綴った脚本であるのに、なかなかうまいと思う。 「断らない女」ジャスティン。なぜ彼女は「NO」と言いきれないのか。避妊も要求せずに不倫するわ、脅されれば仕方がないから夫の友人とも寝てしまう。彼女は「断れない」のか「断らない」のか。ここが重要です。 ジャスティンは自分の人生が失敗したと思い込んでいる。つまらない。ツイてない。子供もできない。神様は不当であるという被害者意識もある。だって私はそんなに頭も悪くないし、まだババアでもないし、結婚のために大学まで諦めたのに。それに見合うものを与えられていない。 というわけで、他人の要求に応じても応じなくても、どっちでも大して変わりはない、それで人生がどう変わるわけでもない、と思った彼女は「いいことか悪いことか」を判断するのをやめてしまったのです。倫理的な思考を停止した。だから、「断らない」のだ。どうでもいいので、無責任に「断らない」をやっているうちに、どんどん大変なことになっていく。 戦争もなく、飢えてもいない、夫婦共に健康で、ちょっとバカだけどやさしい夫がいて、住む家があって、自分の仕事がある、これが幸せと思えないところにジャスティンの問題がある。ホールデン(トム)にしても、住む所も仕事もすべて親がかり、食うに困らないモラトリアム青年、どこがどう不幸だというのか。だけど、彼は「死んでしまいたい」くらい不幸だと思っている。 つまり「不幸」とは、「不幸だ」と思っている人のことなのだ。見る者ひとりひとりが、ふと「自分はそんなに〝不幸せ〟だろうか」と振り返る。この作品はそのことを教えてくれ(ようとしてい)る。(淡々とした演出は、説教くささを消す効果がある)…どちらかというと、少し人生に揉まれた後の大人向けの作品と思う。 【パブロン中毒】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-10-28 12:35:29)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS