みんなのシネマレビュー

カッコーの巣の上で

One Flew Over The Cuckoo's Nest
1975年【米】 上映時間:133分
ドラマ医学もの小説の映画化
[カッコーノスノウエデ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-09-08)【イニシャルK】さん
公開開始日(1976-04-03)


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監督ミロス・フォアマン
キャストジャック・ニコルソン(男優)ランドル・P・マクマーフィ
ルイーズ・フレッチャー(女優)ラチェッド看護師長
ウィル・サンプソン(男優)チーフ
スキャットマン・クロザース(男優)
ブラッド・ドゥーリフ(男優)ビリー
ダニー・デヴィート(男優)マティーニ
クリストファー・ロイド(男優)テイバー
ヴィンセント・スキャベリ(男優)フレドリクソン
アンジェリカ・ヒューストン(女優)(ノンクレジット)
ソウル・ゼインツ(男優)(ノンクレジット)
脚本ボー・ゴールドマン
音楽ジャック・ニッチェ
撮影ハスケル・ウェクスラー
ビル・バトラー〔撮影〕(ノンクレジット)
ウィリアム・A・フレイカー(追加撮影)
ロバート・M・スティーヴンス[撮影](カメラ・オペレーター)
製作マイケル・ダグラス
ソウル・ゼインツ
配給ユナイテッド・アーチスツ
美術ポール・シルバート(プロダクション・デザイン)
ウェイン・フィッツジェラルド(タイトル・デザイン)
衣装アギー・ゲイラード・ロジャース
編集シェルドン・カーン
リンジー・クリングマン
アーサー・コバーン(編集補佐)
字幕翻訳太田直子
菊地浩司(NHK)
あらすじ
マクマーフィは病をいつわり、検査目的で、刑務所からオレゴン州立精神病院に入院となる。病棟は、専制的な婦長が管理し、患者は彼女に唯々諾々と従っている。そんな患者達をみたマクマーフィー苛つき、彼らの生気を取り戻させようとするが…。

みんな嫌い】さん(2004-10-30)
全てのをあらすじ参照する

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【クチコミ・感想(8点検索)】

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83.《ネタバレ》 精神病に対する偏見やタブーが蔓延っているだけに、当時の成人向けの理由が分かった気がする。人間らしさと尊厳のために権力に楯突くアウトローの話のように見えて、そういう単純な綺麗事ではこの問題は解決しない。一見冷酷で合理的なシステムだとしても結果的に快方に向かうように作られ、一人ひとり聖人君子のように情を持って接していては体制側の精神が壊れてしまう。そんな"異常"な世界において、逃げるならさっさと逃げればよいのに、そこに留まってしまうのは仲間たちに情を持ってしまったからなのか、それとも自分も彼らと同等で外に出ることが恐ろしいと悟ってしまったからなのか。情がある故に最悪な結果に向かってしまうが、マクマーフィーの遺志を胸に未知の世界に踏み出すチーフに悲劇ながらも力強い希望が感じられる。マクマーフィーもラチェット婦長もどちらも正しくて極端だろう。だが、双方の精神を含有した社会で誰かに委ねて生きていては、自ら尊厳を捨てることと同じだ。 Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 8点(2018-05-21 20:57:29)

82.《ネタバレ》 いやー、面白かったです。マクマーフィことジャック・ニコルソンが病院で徐々に皆の心を掴んで行く様は、カッコいいし、ユーモラスだ。患者も皆それなりに知能的な障害を抱えて、満足に話も出来なかったがらマクマーフィが入ることにより、心を通わすことが出来る様になった様に思う。婦長の存在感が抜群であり、何事にも“仏頂面”、“杓子定規な考え”しかしない、まさにこの病院の顔的な存在である。患者は彼女との毎朝のミーティングを生き甲斐にしている様にも思え、この映画のリズムを創り出している。何も聴こえないフリをしていたチーフが心を開き、話をする様になったのには、心温まる思いだったが、最後にトドメを刺してやったのには、本当に友情が芽生えたんだなーと感動しました。捕まえ方は色々ある映画だと思うが、良かった。 SUPISUTAさん [DVD(字幕)] 8点(2016-07-09 11:13:51)

81.破天荒で言うことを聞かず、他の患者をも巻き込んで騒ぎを起こすマクマーフィーはラチェッド婦長にとって目の上のたんこぶだったのだろう。表情の変化は全くなく、これも演技と言えるのか?とも思うが、やはり冷静な鉄面皮の内側に渦巻く憎悪が見て取れる素晴らしい顔芸であると言えるだろう。最後チーフがマクマーフィーに対して行ったことは正直おどろいたが、彼なりの優しさなのだろう。一人だけでもカッコーの巣から逃げ出すことができて、それだけが救いのあるストーリーであった。好み40/50、演出9/15、脚本12/15、演技8/10、技術6/10、合計75/100→8/10点 chachaboneさん [DVD(字幕)] 8点(2015-07-02 23:10:19)

80.《ネタバレ》 ケン・キージーの原作を元にしたこの映画。
マザー・グースの詩とアメリカ社会の本当の自由を題材にした原作は、インディアンであるチーフが主人公だった。
しかしこの映画の場合、アメリカ社会からツマはじきにされた一人の男「マクマーフィー」が主人公として展開される。
ジャック・ニコルソンの演じるマクマーフィーは単なる「異常者」ではない。
この世の何処にでもいる、社会の常識とやらに「嫌気が差した」男だったのさ。
仕事で面倒を起こし、刑務所での労働を避けた結果、精神病棟送りとなったマクマーフィー。
とにかく彼は「我慢」を知らない。
「頭をヘコヘコさせて長生きするよりは、好き勝手やって死んだ方がマシ」という男なのだ。
ただ、我慢が足りないというだけではない。
病院の規則に縛り付けられた患者に直接話しかけ、直接触れ合う。
時にはトランプや酒を酌み交わし、バスケや釣りといったスポーツで楽しく遊んだり。
言葉で言うだけでは解らない心の交流をしていく。
「精神病」というだけで患者の人間性や自由まで否定することが「治療」なのか?
それを訴えるのがこの映画だ。
一見すると社会に拘束される事を拒むマクマーフィーは、協調性の無い非常識な男に見える。
だが、今の何でもかんでも法律でがんじがらめにして枠に中に縛り付けようとするこの世の中。
肌の色が違うというだけで蔑み、同じ言語を話さないというだけでツマはじき。
自分がそうされる立場に追い込まれた時の事など考えもしない。
そんな事が本当に正しいのか?
正しくないのか?
それを嘲笑うかのように、言葉と体で訴え続けたのかも知れない(酒に酔って逃げなかったり、気持ちは解るがいきなり首を絞めにかかるのは単なる馬鹿としが言い様が無いが)。
そんな彼にも「運命の時」が訪れる。
勝手に生きて勝手に殺される。
それを覚悟の上で主人公は生きてきたのかも知れない。
いくら肉体が健康でも、心が生きていなければ意味が無い。
世の中には死にたいのに生かされ、生きたいのに殺されるという事が多々ある。
衝撃的なラストだが、「チーフ」にはそれが解っていたのかも知れない・・・。 すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-11 04:20:44)(良:1票)

79.このような映画にしては、ちゃんと山場もあり、ラストも納得がいきました。それにしても、ジャック・ニコルソンがかっこよくて驚きました。表情が本当に豊かですね。ちょっと、レオナルド・ディカプリオにも似てるような気もします。 たぬき野郎さん [ブルーレイ(吹替)] 8点(2014-09-04 23:28:53)

78.誰の心が変容するのか、これがこの映画の全てだと思う。傑作だ。 JFさん [DVD(字幕)] 8点(2014-07-17 16:11:22)

77.《ネタバレ》 ジャックはさすがハマり役ですね!
”シャイニング”で初めて知りましたが、
改めてこういう役がぴったりだなぁと感じました。

これが名作に選ばれる理由が分かります。

ラスト、ろうあのふりをしていた人がジャックの言っていた水道管を抜き
病院を脱出するところはしびれました。
らんまるさん [映画館(字幕)] 8点(2013-07-22 10:02:14)

76.《ネタバレ》 ジャック・ニコルソンの演技が実に素晴らしい。
話としても、非常に面白い。

精神病院という閉鎖空間での出来事を、ヒューマン色豊かに、そして精神的に残酷なシーンを織り交ぜながら描き、観る者を虜にするゾクゾクワクワク感。

ジャック・ニコルソンが看護師長に襲いかかり首をしめ、看護師長が白目を剥いている時、私は残酷なシーンと思いながらも、「いや、ひと思いに絞め殺してしまえ」と思ってしまった。

ラストには、あれだけ人間味と野性味あふれたキャラだったジャック・ニコルソン演じる主人公が、ロボトミー手術(開頭手術)を施され、その人間性を永遠に封じ込められてしまうというショッキングなシーンが出てくる。
人間味と野性味あふれたキャラだっただけに、余計にショッキングなシーンである。
チーフという大男が自分の殻を破り、病院の外へ走り去っていくラストも味わい深い。

ヒューマンドラマとして、アメリカ映画史に残る傑作である。
にじばぶさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-10-13 00:28:59)

75.《ネタバレ》 クリストファー・ロイドが若い!クレジット見るまで気付きませんでしたよ。それはともかく、チーフが美味しいトコを持って行きます。あれはあれでイイ終わり方だったのかな、と。 キノコ頭さん [DVD(字幕)] 8点(2010-09-19 16:00:36)

74.病院内のディスカッションが優れている。演技による興奮で演劇的な場面のようだが、ほかの人が発言しているときにマクマーフィーの表情を捉えておくなんてことは舞台では出来ないのだから、やっぱり映画的なんだ。野球のテレビ中継、再投票、タバコに固執する男。一方船のエピソードやお別れパーティの騒ぎのあたりはやや弱くなってしまったが、ここらへんは個人個人を捉えきれないシーンだからだ。個人個人の細部、どんな個人もが持っている個性の輝きが素晴らしいのだ。これ一種の聖人伝なんだろうな。変化をもたらすために遣われてきた男。パーティのあと逃げられるのに窓を眺めたままじっとしていて、やがてかすかに微笑むシーン。あの瞬間から彼は聖人になったのかも知れない。使命感が生まれた瞬間。そしてラストの感動、伏線がピタリと決まる。ゆったりとした三拍子の音楽も効果的。 なんのかんのさん [映画館(字幕)] 8点(2009-12-04 11:59:59)(良:1票)

73.《ネタバレ》 先にあらすじを見ていたので、話しが進むにつれて悲しい結末がくると思うと、切なさがこみ上げてきました。
簡単にまとまるものではないが、人間は本来は自分の意思がありそれを他人が抑圧すべきものではないと感じた。 MSさん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-16 20:45:21)

72.《ネタバレ》 ジャックニコルソンの演技は本当にすごいなぁって思います、っていうなんのひねりもない言葉しか思い浮かばない自分も情けないですが・・・。物語後半にジャックニコルソンの顔をワンショットで約30秒映しつづけたシーン、ジャックニコルソンが被写体だからこそなりたつんだろうなって思います。psああいう閉ざされた世界で強者弱者があまりにもはっきりしていて、なおかつ弱者が言うことが外部の人間には絶対届かないor理解されない、こういう場所で強者に類する人達がまともじゃないと弱者の人達は救いようがない状態なんだろうなって思います。刑務所、精神病院、介護老人センター、etc、こういう所には外部から第三者が定期的に運営に問題ないか視察する必要があるのかなって思いました。 珈琲時間さん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-16 19:53:51)

71.《ネタバレ》 この映画は、ルイーズ・フレッチャーの演技が最大の見所です。患者とのミーティングをするシーンでは、彼女の表情に注目してください。微妙に優しさがこもった表情をしています。この映画が紹介されるときに良く使われる写真では、彼女は鬼婆のような表情ですが、実際劇中ではほとんど見せない顔です。ラチェッド婦長は患者には絶対権力者として恐れられていますが、病院という組織の中では中間管理職にすぎません。そして母国チェコから米国に亡命したミロシュ・フォアマンは、病院組織を冷戦時代の共産主義国家体制の寓話としてこの映画を撮ったのではないでしょうか。患者を従わせるために見せかけの多数決をさせたり、自分が飲まされる薬がなんであるかすら知らせない等のエピソードは、全体主義体制を暗喩していると感じました。所詮婦長ラチェッドも体制の歯車のひとつに過ぎず、本心はマクマーフィーが見せる自由な精神に憧れを持っているのではないでしょうか。 S&Sさん [DVD(字幕)] 8点(2009-04-10 19:05:30)

70.以前から気になっていたので鑑賞したのですが、数々の賞を受賞したことは素直に納得。脚本・キャストも素晴らしく完成度の高い作品だと思います。精神病院の実態を描いたこの作品、「人間が人間らしく生きる」とは何か・・・「管理社会」・「道徳」・「価値観」、本当に難しい問題が世の中には多々あることを知らしめた作品だと思います。主人公マクマーフィのとった行動が正しいかどうかもわかならいし、ラストがあの終わり方でいいのかも私にわかならい・・・本当にレビューの難しい作品でした。
MINI1000さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-02-11 23:19:45)

69.印象深い映画だった。ラストがなんか切なかった。
チーフとマクマーフィが打ち解けていく展開が個人的に良かったと思ってます。 ribot88さん [DVD(字幕)] 8点(2009-01-12 21:04:36)

68.《ネタバレ》 マクマーフィは患者たちに自らの意思で生きることを教えようとする、婦長は厳格な規則によって患者たちを管理しようとする。恐らくそのどちらの道も患者たちにとっては幸せでは無いのでしょう。それは最後のマクマーフィが病棟を移された後に描かれていたと思います。患者たちはマクマーフィが病院を訪れた時とまるで変わらない生活を送っています。ただタバコを賭けてることを除いては……。このタバコには大きな意味があると感じました。
あの人間の中ではチーフだけがあそこから逃げ出す権利を有していたのでしょう。でも最後のマクマーフィの最期はあまりにも救われないと思ってしまいました。 民朗さん [DVD(字幕)] 8点(2008-08-09 15:59:49)

67.《ネタバレ》 極端に音楽の無い作りや病院の閉塞感などがいい雰囲気をかもし出していたと思います。
個人的には、月並みですがみんなで野球観戦(?)をするシーンが好きです。
ラスト、逃げることもできた筈のマクマーフィーの見せたあの表情。
何を考えていたのでしょうか。多分答えは無いのでしょう。
シラスが窓を突き破り出て行くところは確かに感動的なのですが、マクマーフィーがかわいそすぎる・・・自分の短い映画人生の中でも余韻を持たせるという点においてはBEST3に入るくらいの名ラストです。
この映画でジャック・ニコルソンに嵌りました。 bolodyさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-07-26 20:27:39)

66.ラチェッドは、マクマーフィの事を買っていたと思います。それだけにあの一連の事件で、二人が完全に断絶した事は残念でなりません。チーフの変貌にはビックリした。 Yoshiさん [DVD(字幕)] 8点(2008-07-15 19:18:01)

65.文句なしの名作。管理する方もされる方も明らかに正常ではない。観る側が安易に予想する予定調和を見事に裏切り続け、圧倒的な演技力でもって不思議な余韻を残す。個人的には「まぼろしの市街戦」の方が好み。まあ関連は希薄だが。 monteprinceさん [DVD(字幕)] 8点(2008-04-29 02:14:56)

64.正常、普通って一体なんなんだろうね。 eurekaさん [DVD(字幕)] 8点(2008-03-14 00:54:08)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 383人
平均点数 7.68点
020.52% line
110.26% line
251.31% line
3123.13% line
482.09% line
5246.27% line
6318.09% line
76516.97% line
88321.67% line
98421.93% line
106817.75% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.18点 Review16人
2 ストーリー評価 7.92点 Review25人
3 鑑賞後の後味 5.92点 Review27人
4 音楽評価 6.61点 Review13人
5 感泣評価 6.15点 Review13人

【アカデミー賞 情報】

1975年 48回
作品賞 受賞 
主演男優賞ジャック・ニコルソン受賞 
主演女優賞ルイーズ・フレッチャー受賞 
助演男優賞ブラッド・ドゥーリフ候補(ノミネート) 
監督賞ミロス・フォアマン受賞 
撮影賞ハスケル・ウェクスラー候補(ノミネート) 
作曲賞(ドラマ)ジャック・ニッチェ候補(ノミネート) 
脚色賞ボー・ゴールドマン受賞 
編集賞リンジー・クリングマン候補(ノミネート) 
編集賞シェルドン・カーン候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1975年 33回
作品賞(ドラマ部門) 受賞 
主演女優賞(ドラマ部門)ルイーズ・フレッチャー受賞 
主演男優賞(ドラマ部門)ジャック・ニコルソン受賞 
監督賞ミロス・フォアマン受賞 
脚本賞ボー・ゴールドマン受賞 

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