みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
8.アリューシャン戦線についてはアッツ島玉砕ばかりが語られている印象で、私もこの英語が無ければキスカ島なんて、知らなかったかも。 戦争映画とは言え、撤退作戦を描いた作品。爆撃シーンが随所に挟まれるけれど、引き込まれるのはやっぱり、撤退作戦の行方。しかしまず、こんな極寒の地にも日本兵が送られてアメリカ軍と戦ってたんだなあ、という感慨こそ、この作品の映像がもたらす最大のインパクトかも知れません。 もちろん、大がかりなロケ撮影だけでなく、ミニチュアによる特撮もまた見せ場。というか、ミニチュアとの合成映像の巧みさが、とてつもなく効果を上げてます。 タイトルからして、作戦はどうせうまくいったんでしょ、という想像はつくものの、作戦の困難さにはヤキモキさせられて。その中で下される「決断」、これが映画を動かし、我々の心を動かす。 この後も泥沼のような戦局が続くとは言え、いったんは大団円。兵士たちの笑顔。たまにはこういう笑顔で終わる戦争映画があったって、いいじゃないですか。三船敏郎はハッキリとした笑顔を見せないものの、まるで笑みがこぼれるのをこらえるような、イイ表情で映画を締めくくってます。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 8点(2022-02-06 12:58:37) 7.《ネタバレ》 三船敏郎演じる大村少将が頼れる雰囲気を持ちすぎですね。この人なら必ず目的を達成するだろうと感じてしまいますので、大丈夫かな?やれるだけのことはやったが、う~ん・・・と自信不足な指揮官なら、よりスリリングだったろうと思います。ところで、本作の時期は昭和18年半ばです。この後、終戦までの2年間、玉砕、特攻と多くの人命が失われたことを考えると、今回、人命を重視した作戦が成功したと手放しで喜べない気がします。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 8点(2019-12-28 10:48:56) 6.《ネタバレ》 日本の戦争映画の中では数少ない成功した作戦の作品。但し撤退作戦。 モノクロで撮ってますが霧の中の艦隊等、当時のミニチュアの粗を隠せていますし、圧倒的な米軍に見つからないよう、なかなかスリリングな展開を見せてくれます。 東宝・円谷特撮オールスターズ俳優陣。ハヤタ、イデ、ソガも出ています。 無人島に孤立している部隊が話の中心なので、爆撃に来る航空機くらいしか敵は登場しませんし、 現地人もいませんから日本軍将兵と犬くらいしか出てきません。艦隊も大和も空母も出てこず、巡洋艦と駆逐艦位です。 なので戦争映画の割にはあまりドッカンドッカンやりませんし、比較的静かな映画です。 我が軍将兵がみな、一生懸命責務を果たしている様子に昔の日本人らしい団結と健気さを感じさせてくれます。艦隊がようやく突入に成功し、霧の中から日本艦隊が現れ、守備隊員が入港喇叭に大喜びするところは泣けてきます。 ラスト近く中丸忠雄に三船敏郎が労をねぎらわれる時の表情がいいです。 【クリプトポネ】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-07-28 00:25:10) 5. 古い日本の戦争映画なので全く期待してなかった。ところが非常に面白くいい映画にめぐりあえて得をした気分。 木村 昌福という人物もキスカ島の撤退作戦に関しても全く知らないわけではなかったが、こんな優れた人物が遂行した素晴らしい作戦のことをじっくり知ることができて本当に良かった。 軍人というものは冷静で合理的な判断が求められるはずなのに、どうも日本の軍人はやたら情緒的感情的で、すぐに「いちかばちか」とか「どうせ」とか口走り、目的の達成よりも見た目だけの勇ましさに走りがちで、しかもそれに同調しないと排除されるというそもそも軍人に向かない国民性の中で、この木村さんのような優れた指揮官が存在したことは奇跡的だったと思う。 木村 昌福さんのこと キスカ島脱出作戦のこともっともっと知りたくなった。 ところでなぜ、架空の名前にしてるのだろう。製作当時はまだ軍人を賛美してはいけない雰囲気でもあったのかな 【rhforever】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-08-31 17:16:42)(良:1票) 4.最近の日本映画って、戦争の悲惨さみたいなものは描くくせに、こういう成功した作戦を描くような事をしないので非常に不満が残ります。そうした中でも、この映画は違った趣のある映画だと言っても良いでしょうね。原作はこの作戦の実際の参謀だったかな?が描いていますが、一部史実と本人の記憶が違う所があるようですが、基本的には物凄く良く出来た作品だと思います。 残念ながら、なまじ戦史研究なんかしているとどうしても木村昌福という人物像が三船敏郎の姿と一致しないんですね。確かに木村は豪胆な人だったと言われてはいますが、三船の様な眼光の鋭さはなく、どちらかというと、非常に穏やかで内に思いを秘めた人だった様で、その分かなり映画そのものは良いものの、人物像が不十分だった気がします。映画自体はかなりしっかりと出来てはいますので、多くの人に出来れば日本軍の活躍する映画としてみて欲しいものです。 【奥州亭三景】さん [地上波(邦画)] 8点(2010-11-22 15:27:13)(良:1票) 3.もうね、ぐるぐるさんとイニシャルKさんのお二人のコメントがあまりにも素晴らしいのでこれ以上、私が述べることなんてないんじゃなかと思うぐらいであるがそうもいかないのでコメントするとして、まずは戦争映画と言うとハリウッドがよくやる如何にも俺達の国が一番であるというような叫びや戦争そのものを美化し、戦争で亡くなるということは美しいことであるというようなものがこの映画には一切無い。まずはそこがこの映画の良い所である。そして、敗戦国である我々日本人がよく撮る戦争ものにありがちなじめじめとしてものもない。なんて言えば良いのか?つまり悲壮感がないのである。この話は実話であるということを知らなかったけど、それを差し引いても娯楽映画として楽しめる上に人の命の大切さ、何かに向って目的を達する為のチームワーク、そういうものをこの映画は教えてくれている。登場人物一人一人に注目したくなる中で特に三船敏郎の指揮官の言葉一つ一つの重み、誰一人として命を落とすことなく、勿論、無傷のまま兵士たちを救い出すその行動が何とも感動的である。けして、お涙を誘うようなそういう最近の邦画にありがちなお涙頂戴的な戦争映画というものとは大きく異なる戦争映画であり、人間ドラマである。それにしてもこの映画全体、まるで黒澤映画を思わせるようなキャストといい、最後の音楽なんてまるでどこか「ウルトラマン」シリーズみたいだし、円谷英二特技監督とあるのを見るとなるほどねって感じがします。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-10-12 21:41:42)(良:1票) 2.キスカ島に残された日本兵五千人を米軍に全く気づかれずに全員を無傷で救出することに成功したキスカ島撤退作戦を映画化した東宝の戦記映画。第二次大戦を背景とした邦画、それも実話を題材としている場合だとどうしても悲劇的な映画という印象が強いのだが、これはそんな実録戦争映画でありながら、純粋な娯楽映画として楽しめた。邦画の戦争ものにありがちな「お国のために命を捧げよう」とかではなく反対に絶対に全員を生きて救出するという作戦を描いたストーリーで、この救出作戦をいかに成功させるかが物語の骨子となるわけだが、もちろんこの部分だけでもハラハラドキドキもので見ごたえがあるのだが、キスカ島に残された側のドラマも平行して描かれており、そこでのいつ玉砕するかもしれない状況下で一縷の希望を持って救出を待つ兵たちのドラマも見ごたえがあり、これがあるから、ラストのカタルシスも大きい。この作戦の存在自体をこの映画で初めて知ったのだが、やはり、日本兵は消耗品とされていたであろうこの時代において、この人道的なエピソードが実話というのには正直驚かされる。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-03-17 20:59:34)(良:2票) 1.うにゃあ~、先にあまみさんのような方にレビューを書いていて頂けると、楽ちんです~。後はただ「面白かったです」だけでもオッケーなんだけど、そぉだなあ…この、針に糸を通すような、或いはピアノ線の上を綱渡りするような作戦を遂行するというドキドキハラハラなドラマ、実に見応えありました。あと、この手の第二次世界大戦を舞台にした戦記映画って何となく右翼っぽいというか、悪い意味での懐古主義みたいなものがあるような気がして敬遠してたのだけれど、ちょっと意識が変わりました。少なくともこの作品は、戦争や戦時中の日本軍を美化しているのではなく、戦時という(殺し合い、奪い合う事が目的の)極限状況の中でも人は生きようとし、そして生かそうとした、というドラマがあったのだ、という「人間賛歌」のひとつの形ではないだろうか、と思われました。・・・ところであの気象官、児玉清が演じてたんですねー・・・なぜ、角を取らない・・・いや、ちょっと言ってみたくなっただけです(笑)。 【ぐるぐる】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-06-04 16:07:42)(良:4票)
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