みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
5.《ネタバレ》 国論が右か左かで固定され、その方向性に反する事柄についてはタブーを作って議論すらしない日本とは根本的に違う風土がアメリカにはあります。保守とリベラルが同時に存在し、相互に牽制しあいながら国を動かしていく。もしもその過程や結果に過ちがあれば、それを冷静に振り返ってきちんと反省をする。これはアメリカ国民の誇るべき一面であるし、映画というメディアがその役割を担い、一定の娯楽性を保ちながら鋭い考察を加えるという文化は、世界的にも類を見ません。そういった点において、本作はまさにアメリカ的な映画、アメリカ人でなければ作ることができなかった映画であると言えます。。。 ほとんど名前を知られていない下院議員が世界を飛んで話をつけて回り、大物議員を手玉にとって予算を確保する前半には、サクセスストーリーとしての面白さがありました。話のまとめ方もうまく、ややこしい国際情勢は池上彰よりもわかりやすく説明されています。”現地事情に精通した変人集団CIA=ガスト”、”金も政治力もあるが本質的には単細胞なキリスト教原理主義者=ジョアン”といった具合に、本件を取り巻く様々な集団を一人のキャラクターに収斂させたことで、登場人物の数をうまく減らしたのが勝因でしょう。笑いと毒のバランスも絶妙であり、監督のマイク・ニコルズは76歳とは思えないほど若々しい手腕を披露しています。。。 シリアスモードに突入する後半も、やはりバランスの取り方は見事なものでした。観客に問題提起をするものの、情緒的にくどくどと問いかけるようなことはしない点には大変好感を持てました。シリアスな問題を扱いながらも終始冷静さを保ち続けたことが、本作の最大の勝因であったと思います。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 8点(2012-06-02 01:46:24) 4.《ネタバレ》 アメリカの懐の深さと同時にその限界を考えさせてくれる映画だった。 確かに冷戦時の一議員主導の安易な行動が、結局イスラム原理主義派テロリストを育ててしまったことをはっきり認めているのは懐の深さを感じさせるけれども、実は「最後に」しくじっちまったのではなく最初から「しくじっちまった」ことに気づかないのが限界。 そもそも、ただ単に「神を信じ、共産主義と戦う」人々だから、自分達と共有の価値観を持つのだと信じたのがチャーリーと他の議員とアメリカのウヨの根本的な誤り。ロケットランチャーを神からの贈り物として拝む姿に違和感を感じるべきであった。 それから米下院小委員会の議長がアフガン難民キャンプで演説し、「神(GOD)」という言葉を使うと、それが「アラー」と翻訳され難民たちが大いに盛り上がるところは、すごく皮肉だった。両者にとって「神」が意味するものは全く違うのに。(たしかに神学的には、キリスト教とユダヤ教とイスラム教の神は同一であるけれども) もちろん誤ったからといって、チャーリーや仲間の議員たちを馬鹿にしたり、軽蔑することはできない。動物のように狩られる人々のことを知り、玩具型爆弾で四肢を失った子供たちに出会い、なおかつ、その敵を倒すことが国益にかなうと判断したら行動するのが当たり前だし、冷戦終結の一助になったのも事実。 ただ、前記の「ロケットランチャーと老人」「ゴッドとアラー」みたいなはっきりした画面を映しながら、「学校を作らなかったから」みたいな安易な結論にまとめてしまったことがすごく残念。そういうふうに普遍的な価値観がどこまでも通用すると考えるのがアメリカ人の限界と感じたわけで。 例えば、イスラム教徒の学校教育というものは、あくまで宗教を教えることを最重点においてなされることも製作者は知らなかったのだろうか? ※ この映画を見るにあたって是非「人間万事塞翁が馬」という言葉を調べていただくと面白さがますと思う。 平成28年12月久々に再見。 つくづく好きだなあ、こういう色んな好奇心を刺激してくれる映画。上記したアメリカのアフガニスタン政策の皮肉な結末ももちろんだけど、 それに加えて、アメリカの議会での政策決定過程、議員の動き方、力、闇予算、すごく興味をひかれた。 全くの門外漢だからどんな本を読んだらいいかすら見当もつかないので、とりあえずは原作本から。 あとなぜか初めてエイミー・アダムスに魅力を感じた。 【rhforever】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-06-02 17:35:00)(良:1票) 3.《ネタバレ》 アメリカのアフガン政策の裏側をとてもわかりやすく、そして面白く描いています。ただ、この「わかりやすさ」「面白さ」が非常にくせ者なんですよね・・・。 軽妙で能天気にさえ見えるチャーリー・ウィルソンそのものが、アメリカという国の「軽さ」の象徴のように感じましたね。そして、その「軽さ」が後々悲劇を生み出してしまうんですよね・・・・。 「人間万事塞翁が馬」・・・映画の中でも引用されるこの故事成語が非常に重く響きました。 【TM】さん [DVD(吹替)] 8点(2009-03-03 19:33:35) 2.《ネタバレ》 けっこう面白かったです。ソ連のアフガニスタン侵攻に ついての映画なんですが、今の歴史に対する皮肉も交じっていて ニヤリという感じです。 でも、たぶん今の時代ならこんな議員はアメリカでも落選でしょう 美女をひきつれて、昼間からお酒飲んでるようじゃね 【よしき】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-01-25 00:30:10) 1.《ネタバレ》 コメディだと思って観たが、冷戦時代のシリアスな問題をテーマにした映画だった。終止アメリカの視点で描かれた内容に疑問は持ったけれど、実話をベースにしながらユーモアもちりばめられた作りで楽しめた。T・ハンクスの映画はハズシが少ない。 【kaaaz】さん [DVD(吹替)] 8点(2008-10-25 23:07:33)
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