みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
9.《ネタバレ》 ああ、これは10点かも知れないと思った前半1時間。ワタシがこんなにも時間軸ずらしが好きなのは、極めて映画的な手法だからだろう。アンディが暴走し始めた後半は、前半の緻密な物語運びを放棄したようで少し残念でした。が、ラストシーン。タイトルにあるように、悪魔が地獄に連れていく前に、父親が引導を渡したのでしょう。ああ、我が子がこんなモンスターになってしまった。安堵をもたらす言葉をかけつつも、一撃で仕留める。今も、誰かの子でもあるし、親でもあるワタシとしては、息を呑む終幕でした。ハンクはこの先、捕まることもなく、元のところに戻ることもできず、ただ独り後悔で身を焼きながら死んでいくのだと思います。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 8点(2022-03-10 20:46:40) 8.《ネタバレ》 悲劇が悲劇を呼ぶ壮絶な陰鬱映画。うわあ…って感じ。「考えうる最悪のケースだ」ってセリフがあったけどまさにそれ。よくここまで最悪な展開考えられるな。しかし脚本と構成がしっかりしてて映画としての面白味はかなりある。暗く陰鬱ではあるけどそのストーリーの重厚さに見入ってしまった。もう観ようとは思わないけど、よくある「どう?バッドエンドだよ!悲しいでしょ?」みたいなただ陰鬱にしてみました、というような映画じゃあないから暗い映画苦手な人も観てもいいと思う。 不思議と後味の悪さなどはあまり残らなかった。 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-09-10 09:14:20) 7.《ネタバレ》 子が親を、そして最後は親が子を・・・。ひたすら重く救いの無い映画。犯行当日前後に時間軸や親、兄、弟それぞれの視点が交錯する。この手法は一つ間違うと何だか分からなくなる事も少なくないですが、よく練られた構成で非常に分かりやすく、それぞれの関係を徐々に浮かび上がらせていく。犯行以降の破滅に向う過程の見せ方もキャストの好演もあり、ひきつけられます。今年お亡くなりになられ、本作が遺作となった訳ですが、老いてもその手腕に衰え無し。さすが巨匠ルメットと思わされる作品です。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-12-11 16:27:28) 6.《ネタバレ》 鉛を飲まされたかのようなずっしりと重い観後感を与えてくれる。映画は最初の10分でつまらなかったらやめる。そしてその後もセンスが悪かったらやめる。最後まで見る映画は半分くらいなのだが、この映画はあまりにもセンスが高く、冒頭から全くやめさせてくれない。テーマは人の欲~「業」ではなかろうか。そして、この映画を見て、自分の「業」を意識せざるを得ないのは自分だけだろうか?それが、ずっしりの正体だと思った。本当に疲れた(笑) 【りょーた】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-03-07 06:47:57) 5.久しぶりのシドニー・ルメット。高齢にもかかわらず斬新でスマート、活きのいい見事な演出には恐れ入ります。フィリップ・シーモア・ホフマン、アルバート・フィニー、イーサン・ホークそれにマリサ・トメイらの個性あふれる迫真の演技も良かった。中でもダメ男丸出しというようなへたれ役をやらせたら絶品のイーサン・ホークでした。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-02-17 23:25:35) 4.人としての道を踏み外してしまった、どうしようもない..救いようのない..兄弟の顛末を、リアルに描いた秀作..父親が真相を知ってしまうきっかけ辺りが、ちょっと出来過ぎだったのが残念..ラストも、もう一捻りほしかった... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-02-17 12:47:15) 3.《ネタバレ》 凝った構成で、最後まで画面に釘付けにされたが、終わってみると大まかな展開としてはよくある破滅型ノワールなのだった。展開に意外性を持たせようというのでなく、薄皮を一枚ずつ剥ぐように犯人達の動機、背景にある捩じれた家族の関係を顕わにしていくための構成だと思われる。犯罪ものの三大興味は「犯人」・「方法」・「動機」であるとされるが、他の二つがどうあれ「動機」に焦点を絞ったのは手法としてはありだろう。このジャンルに家族関係を絡めてきたのはとても新鮮だったし、ただのサスペンスには終わらない厚みのあるドラマとなっている。 原題はおそらく最後に父親が息子を殺害するときの心情を指しているのだろうと考えると、ひどく痛ましい気持ちになる。光の中に消える父親の姿は、彼自身もまた自殺するか、あるいは半ば廃人のような余生しか送れないことを暗示しているのだろう。兄に銃口を向けられてもそれを受容してしまう弟の表情もまた切ない。家族間の葛藤というのはこういうものだ。憎んでも憎み切れず、かといって許したくとも完全に許すこともできない。 ホフマンが父親に「見た目が可愛かったから」弟を贔屓したんだろうと詰め寄る下りは、妙にリアルだ(まったく平和な家庭に育った人であればそんなバカなと思えるかもしれないが、実のところ児童虐待と子どもの容姿とは関連がないとはいえない)。殺人の描写もそうだが、この映画の中の暴力はシュールといっていいほどあっけなく、それだけに残酷さが際立っている。父親が車をパトカーにぶつける場面で思ったが、ルメット監督はもしかすると北野武の影響を受けたのかもしれない。アメリカの作品にしては驚くほどストイックな表現だ。 キャスティングが功を奏していて、名のある俳優陣でありながら皆いい意味でオーラを抑えていた。生活に行き詰った平凡な人間としての生々しい存在感を放っている。とくにフィリップ・シーモア・ホフマンは巧みで、そんなわけはないのによく似た無名の素人を引っ張ってきたんじゃないかと思えるくらい自然だった。唯一、マリサ・トメイが浮いていたかもしれない。美人過ぎるよ、この人(44歳?!)。 それにしても、必ずしもここまで入り組んだ構成にする必要はなかったのではないか、という疑いは拭い切れない。伏線が噛み合う下りも、つじつま合わせ以上の意味が読み取れない場合が多かった。パズルのピースが嵌るような感動がなく、単に混乱を避けるために描写をくどくしたという感じなのだ。サスペンスとして優れているのは事実なので小手先だけの工夫ではないと思うのだが、必然かといえば微妙なところだ。とはいえこれだけのものを観せてもらえたのだから、減点は控えておく。 【no one】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-27 21:48:23)(良:1票) 2.《ネタバレ》 犯罪サスペンスかと思いきやシリアスなホームドラマだった。すべては親父さんが根源なのか。そしてその根を絶とうと息子の息を止めたのであろうか。後味が良くない結末ではあったが、意外なストーリー展開に引き込まれて一気に観てしまった。 【kaaaz】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-07-17 23:34:01) 1.《ネタバレ》 複数の人物それぞれの物語を、時間軸をずらして描いている作品。ところが、きれいすっきりまとめられていて、混乱することなく見れました。これは相当、編集が大変だったに違いない・・・。登場人物たちが人生から転落する様を見せ付けられますが、これが本当に重い! 後半は時間が進めば進むほど、どんどん重くなります。この映画、同じように人生から転落する人々を描いた「レクイエム・フォー・ドリーム」よりも重かった・・・。改めて、映画の力はすごいなと感じました。傑作だと思いますが、人を選ぶ映画ですね。 【たけたん】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-07-11 19:21:39)
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