みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
7.《ネタバレ》 ジャン・ピエール・ジュネ監督のこれまでのキャリアに裏打ちされた円熟すら感じる佳作のコメディ映画。良い意味で力が抜けていて、「ロスト・チルドレン」や「アメリ」のように肩肘張らずに観ることが出来てただ単純に楽しい(その二作が駄目と言ってる訳じゃないですよ)。相変わらず社会からあぶれてしまった個性的な登場人物たちや、その面倒臭い作戦の数々、どれもこれもが子供の頃を思い出して幸せな気持ちになってしまう。個人的に、フランス映画って嫌いなんだけど、そんななかで次作を心待ちにしてしまう数少ないフランス人監督の一人。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-08-12 17:45:03) 6.お腹を抱えて笑うというよりもクスクス、ニヤニヤしてしまうコメディ。 あまりにも楽しい映画であっと言う間に時間が過ぎて、エンドクレジットが恨めしく思ったくらい。「アメリ」のようなキッチュでポップなカラーテイストも完全に作品の世界観に溶け込んでるし、BGMもgoodチョイス!さりげなく反戦、兵器反対のメッセージを含ませてる点も全然嫌らしさがなく、物語冒頭に兵器会社の演説を聞いてたバジルが涙を流すシーンがとても印象的でした。最後は直接手を下さず社会的制裁を加えてて締めくくるあたりも良かった。 【シネマブルク】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-12-02 22:53:59)(良:1票) 5.ホームレスすれすれの名もなく貧しい超個性的な人たちが、巨悪を思いっきりおちょくり倒すという、痛快な物語。 可笑しくてどこか温かく、でも、その奥に潜まれた刃は思いっきり鋭くとんがっており、それはラストで地雷の被害にあった子どもたちの写真を突き付けるあたりで頂点に達する。 セットや小道具、登場人物のキャラクター造形は独創的で、細部に至るまで非常に凝っていて楽しいことこの上ない。 こんなコメディなら毎日観たい。 【poppo】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-10-14 22:39:52)(良:1票) 4.《ネタバレ》 変わった仲間たちが助け合って大企業に立ち向かい、ピンチ中で恋が芽生える。派手さはないけど、頭が良くておかしな復讐劇に魅了されました。いがみ合う企業の社長たちを覆面して拉致し、鳴り物を鳴らして中東に連れて行ったように見せかけるラスト。分かってはいるけど気持ちのいい爽快感がありました。凝りに凝ったセットも映画の魅力で、「ヘンテコだけどこんな楽しいこんな映画を見たよ」と人に伝えたくなる映画です。 【カワウソの聞耳】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-09-16 23:49:36)(良:1票) 3.この映画のジャン=ピエール・ジュネというフランス人監督の作品は大好きで、映画作品はすべて観ている。 有名なのは、世界的にスマッシュヒットとなった「アメリ」だが、作品の世界観的には、それ以前の「デリカテッセン」や「ロスト・チルドレン」の方が印象深い。(ハリウッドにお呼ばれした「エイリアン4」もかなり好き) この監督の特徴は、なんと言っても奇妙な禍々しさを持つ独特なファンタジー性だ。 今作では、久しぶりにその特徴が溢れ出て、ジャン=ピエール・ジュネというクリエイターの原点回帰を観られた気がする。 「デリカテッセン」や「ロスト・チルドレン」のようなおどろおどろしさは無く、これまでになくコメディ性の高い映画世界だったが、登場するキャラクターの奇妙ぶりは、彼らの表情を見ているだけて楽しい。 一方で、主人公を始めとする奇天烈なキャラクターたちのそれぞれが、何かしらの悲哀を携えている。 それを作品中で明らかにすることはないけれど、彼らの瞳の奥にはそれぞれの人生の“重さ”みたいなものが見え隠れするようで、印象的だった。 そういうキャラクター造形の巧さも、この監督ならではの創造性だと思う。 奇妙な住民たちが織りなす小規模で大胆なこの“復讐劇”には、一風変わった爽快感と人間の愛らしさが溢れている。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-06-07 13:40:22) 2.《ネタバレ》 「ロスト・チルドレン」以後の3作(「エイリアン4」「アメリ」「ロング・エンゲージメント」)はどれも自分にはものたりなかったけれど、15年後のこれはやっとあるべき場所にもどって本領発揮、いい感じです。 もともとスケール大きいのよりもマニュファクチュアなのが合う人だと思うし、「アメリ」の流行りモノとしてのヒットは異常だったので。 「デリカテッセン」の空気もある今作は、不運の主人公バジル(「ぼくの大切なともだち」のブーン)の仲間となる人間大砲、軟体女、発明家、言語オタク、計算機、ギロチン男、料理番の7人の住む隠れ家がジュネっぽく、ゴチャゴチャとせまくて薄暗いけれど居心地がよさそうで、廃品を使って作られる発明品もレトロかわいい。 現代のテクノロジーに逆行するようなハンドメイドな魅力。 元凶をパニッシュすべく彼らが繰りだすパリの街も、濃い暖色カラーでジュネ仕様の美しき舞台に変えられて。 反戦・反兵器のテーマは目立たたせず下地にねりこみ、おしおき大作戦も暴力を排除したオットリしたもの。 平行してバジルのときめく恋の予感も。 「ロング…」では温厚な叔父さんのフリしてたドミニク・ピノンが豪快オジサンに戻ったのもウレシイ、そうでなくっちゃ。 ワルのかたっぽがアンドレ・デュソリエなのもよい。 手間隙かけてコトコト煮込んで作られたジュネの最新作はいいお味。 【レイン】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-04-10 00:00:13) 1.《ネタバレ》 復讐の手順はもう少し明快にできたのではないかなぁ。2つの企業に同時に復讐してゆく、そのシチュエーションが今一つキレイに流れていなくて、痛快さに欠けてしまうんですよね。それから、せっかく多くの登場人物に超個性的な設定を施しながら、それを魅力的に活かしきれていない感じなのも惜しいです。全体を眺めた時、もっと面白い映画になったハズでしょ、って。それに、家族を失った人々が集まって擬似的な家族を形成してゆくって、結構よくある題材ではあります。映画を見ていて、懐古主義的な、やや後ろ向きなニオイも感じられました。だけど、本当に久々にジュネらしい色彩と毒気を持った映画が見られて、やっぱりいいなぁ、って。『ロング・エンゲージメント』では、かなりジュネ的色彩が抑えられておりましたが、今回は全開。こってり作りこまれた画面を、アクの強い面々が更に彩る、まごう事なきジュネの世界。ヘンな人達が織り成す、なんだか愛おしさを感じる物語。そうそう、見たかったのはコレコレ。ボガートから始まったり、サイレント映画風にセリフを廃して人の動きで笑わせたり、60年代のフランスコメディ風なタッチだったりして、そこかしこに映画に対する愛で溢れた映画。かつての冴えは薄らいだものの、ここはジュネの復活を素直に喜びたいです。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-09-15 16:22:27)(良:1票)
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